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手の形はたまごを持つ形?!

ピアノを習ったことがある人は、「たまごを持つ丸い形で!」と言われたことがあるかもしれません。
それが当たり前だったし疑いもしなかった。。でも、今は、「たまごを持つ手」とはあまり言われないらしいです。

昔の常識が、今の常識とは限らないということは沢山あると思います。
「たまごを持つ丸い形」となっていた理由もあっただろうし、今は逆にどんなことを大事に言われているのでしょうか。

たまごをもつかたち

私は、近所のピアノ教室に習いに行きました。最初の楽譜に、”たまごををもつかたち”と書いてありました。

たまごを持つような形とは、手のひらを上に向けてそこにたまごを横向きに置きます。たまごを持った時のような丸みをそのまま保った形で、ピアノの鍵盤に手を置いて弾く、ということでした。第3関節がしっかり出てるのが良いと私は習いました。ほかの方はどうだったでしょうか。

後は、”てくびをふらない”というのも楽譜に書いてありました。どんな風に弾いていたのか想像できます笑
その他にも、第1関節がつぶれないようにと言われた記憶もあります。

身体が小さいうちは、鍵盤がとっても重く感じたと思います。その鍵盤をきっと、よいしょよいしょと押していたのだと思います。

形にこだわりすぎると

たまごを持つ形がどれくらいできていたかは分かりませんが、私はしっかりいい癖!?が付き、色んな所を固めた弾き方をするようになっていたようです。数年前は、ピアノの演奏をキャンセルしてしまうほど追い込まれていました。力が入り、鍵盤が下りなくなっていたのです・・重症💦
(今は色々工夫ができるようになっています)

恐らく、、ですが、”たまごを持つ形”がいいと言われていた理由があるんだと思います。その理由はあまり伝わらないまま、”かたち”だけが広まり、それを伝える人も「たまごを持つ形がいい」という”かたち”だけを伝えていき、理解されないまま、その形であることが大事という誤解になっていたのではと思います。

大事だと思うことは

ピアノを弾くときに大事なことは、手の形ではありません。
楽譜等から読み取った音楽をピアノを通じて世に出していくのですが、その時に、いい音やいい音楽になるようにどこを使うのかという意識は必要だと思います。そして、目に見えない、自分の感覚。音の繋がりとどの指を使うか、フレーズの終わり方、音の重なりなど色んな要素と自分の身体の一体感が感じられるところまで研ぎ澄ますことが大事なのではないかと思います。
センスがある人は、そんなこと考えなくても勝手にできるのかもしれません。。でも、私は一個一個地道に・・です。

たまごを持つような丸い手の形を今の私が解説すると

そして、たまごを持つ形。

私の勝手な解釈だと・・
力を抜いて手のひらを上に向けた状態で、たまごを横に乗せる

手のひらの中にある、親指と小指を動かす筋肉を使って、たまごをしっかり包むようにする

手のひらを下に向けてもたまごが落ちないくらい(相当な筋力・・)、親指と小指を動かす筋肉をしっかり使ってピアノを弾く

言葉だけでうまく説明できてるのか分かりませんが、たまごを持つ形というのは、親指と小指を動かす筋肉の大事さを言ってるのではないでしょうか。

そうであれば勝手に、第3関節もつぶれないし、第1関節もペコっとなりません。そして、腕の重みもピアノに乗りやすく、力みも発生しにくいのではと思います。

私が習った”たまごを持つ丸い形”は、手のひらにいっぱい空間を持つようなイメージで習ったと思います。指と指も一音一音に合わせて結構広げていたと思います。小さい生徒さんだと、余計に弾きにくく力む原因になりそうな・・。

本質が伝わることが、イメージの助けになれば一番誤解が少なくなるのではと思います。

ただ、手のフォームに関しては、(というか何に対しても)色んな見解があると思います。生徒さんの様子をしっかり見て、どれが一番生徒さんのいい状態を引き出してあげられるのかを見極められるととてもいいと思います。簡単じゃないけれど!

そのために講師は沢山勉強していかねばならないんだなーと感じています。


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