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初めてコーチングを学んでみた!

学生時代所属したエンカレッジのつながりでコーチングのレクチャーに参加させていただきました!(https://note.mu/encouragenext/n/nbcc354230a0e)

コーチングには以前から興味があったのですが、コーチングの定義・理論・実践に至るまで体系立って専門家からレクチャーを受けられる機会はなかったので、3時間程度でしたが貴重な経験になりました^^

講師:垂水隆幸様(コーチング.com株式会社代表取締役)


①そもそもコーチングとは?

いくつかの定義が挙げられていましたが、僕が一番しっくりきたのは、

「コーチングとは、個人の仕事や生活の中での目標達成と能力強化を促進する、認知、感情、行動の持続的変化である」(出所:コーチングのすべて ― その成り立ち・流派・理論から実践の指針まで/著者: ジョセフ・オコナー、 アンドレア・ラゲス、 杉井要一郎)

でした。

定義なので直感的に理解しづらいですが、コーチングスキルを身につけている状態がどういう状態かというと、


1. 変化と不安を成長の源泉と捉え、その観点から自他に関わることができる
2. 自分が理解される前に他者を理解することが重要であると考え、傾聴スキルを使うことができる
3. 様々な視点の有用性と限界を踏まえた上で自他の視点の更新に貢献することができる(出所:垂水さんの当日資料)

だそうです。

定義よりだいぶ理解しやすくなりました!

2は言葉では分かるが、実践はとても難しい。。。

「自分が理解される前に他者を理解することが重要であると考え、、、」か、。。難しい!!

3は自分や他人のメンタルモデル(認知している世界・その人の思考の癖・≒価値観)のアップデートができるかというのがポイント。

②傾聴とは?

傾聴とは、自分の言葉で相手の話の内容や気持ちを反映すること。自叙伝的な反応や同情をすることではない。*自叙伝的な反応とは、自分の過去の経験や立場から、相手の話を聞いて助言したり、探ったり、解釈したり、評価したりすることである(出所:垂水さんの当日資料)

この【自叙伝的な反応とは、~~】の部分グサッと来ました。

自分の見地から質問したり(探り)、「どうしたらいいかなー?」「こういう感じで悩むんですよねー」と言われて自分の経験に基づきアドバイスや問題解決策を出したり(助言)しちゃっているなーと。

僕は”深堀”の一環と捉えていた行為も、コーチングの文脈では解釈(自分の経験に基づき、相手の行動や気持ちを説明する)や探りになっていたなーと自覚しました。

自分の経験に引き寄せて反応してしまうと相手の内省への意識が途切れてしまい、傾聴はできてない状態とのことでした。普段、もっとちゃんと傾聴すべき段階でも他者に対して理想と現状のギャップを埋めるアクションを出そうとするあまり、まさに自叙伝的な反応をしてしまっている自分に気が付きました。ここが今日一番の学びでした。

③コーチングの基本要素

変化・不安・関係・学習の4つのこと(出所:コーチングのすべてーその成り立ち・流派・理論から実勢の指針まで)

**ここからは僕の解釈も入ります**

変化:成長の前提条件(成長し高みを目指すには”強者”ではなく、変化への適応者になる必要がある)であり、垂直的成長(後述:補足②)の契機である
不安:変化によって生じる感情であり、垂直的成長の動機/動力にもなる(島田紳助も「70%の自信と30%の不安。このバランスだから努力し続けられる」って言ってたなあ)
学習:Double-loop learning(後述:補足③)におけるメンタルモデル(モノの見方・価値観・個個人の思考の前提)を更新できる段階までコーチングできることが望ましい

*補足①:変化には4類型(下記4象限に対応)あり、今その人を取り巻く変化がどれに分類されるのか、どの象限の比重が重いのか、整理していくのがコーチングの最初のステップのようです(コーチングの手順は後述)。

*補足②:成長には水平的成長(広げる)・垂直的成長(高める)の2つがある。特に垂直的成長は「一皮むける経験、難度の高い仕事に挑戦し、クリアした時の成長、苦境・修羅場をくぐって事態をとりまとめ「大人になった」変化」を指す。高い壁がある時こそ垂直的成長のチャンスであり、そこには大きな変化と不安がつきものである。

*補足③:Double-loop learning


④コーチングの手順

勿論、実践では段階ごとに細かい注意点やスキルが必要だとは思うので、いささか乱暴ですがざっと手順を整理すると下記のようになるようです。

1. その方を取り巻く変化について傾聴する(「どんな変化がありましたか?」)
2. 挙げられた変化が4類型のどこに属するか、どの類型の比重が重いか把握する
3. 変化によって生じている不安が何か傾聴する(「それによってどんな不安を抱いていますか?」)
4. 整理された変化と不安について認識が合っているか確認する(「ここまでの話を整理すると私は○○さんが○○(変化・問題)について○○(不安)を感じていると理解したのですが、この理解で良いですか?」→フィードバックをもらい修正していく)
5. 不安が解消された状態(理想状態)とそこに向けてできる打ち手を整理する
6. 打ち手に関して新しい視点を与える

ざっと手順だけ見ると、現状整理→理想状態把握→ギャップを課題として捉え、ネクストアクションを出す、という王道の問題解決のフレームワークと同じです。

ただ問題解決型のヒアリング/対話とコーチングが決定的に違うのは”傾聴”の存在だと思います。

例えば、6の「打ち手に関して新しい視点を与える」ですが、ともすると助言や評価に成り兼ねない。

×:俺は昔似た状況でこうしたけど、どう?
○:○○さんの話を聞いているとこういう視点もあるかなーと思いました。
たとえ抽象化すると同じような内容を言っていたとしても、質感が違うんですね。

なによりも、そもそも正しく現状と理想を把握するために、「なんでも受容してもらえる。感じている変化や不安をまとまっていなくてもとりあえず口に出せる」という心理的安全性の担保のためにも傾聴が重要である、

と理解しました。(頭では理解したが、普段からこれやるの難しいなあ。)

おまけ

今日は他にもコーチングの実務への活かし方(対自己・対上司・対部下・対顧客)の概要の共有等がありました!

・対上司・部下へのコーチングについて

ちょっと話がそれますが、1on1はコーチング的な形式であると個人の成長促進にとっていいなーと再認識しました。進捗確認に終始する1on1が多いのではと感じていたので。その人の視点の癖や意識の発達段階を見極めた上で、変化と不安を傾聴するとその人の成長を促進しやすくなりそうです。(1分間リーダーシップとかで言われている内容とも近いですね)

・対自己へのコーチングについて

完全に余談ですが、僕は中学生の頃に、大学では心理学を勉強しよう!と決めていたのですが、その時はこんな思考プロセスでした。

当時、周りのレベルの高さに(勉強も運動もリーダーシップも)、自信喪失に苛まれていて、その中で自分を保ち成長していくためには、”主観的な自分”ひとりでは潰れてしまう、自分の中にもう一人、コーチとなる客観的な自分を作ろう!その手法として心理学が助けになるのでは?(悩んでいたら偶然横浜駅の有隣堂で心理学の本が目に入ってつながった!)

今回コーチングに触れて中高時代の自分にとっての心理学に変わる存在になる気がしました。コーチング、引き続き勉強、実践していきます!^^

まとめ

コーチングはある人を取り巻く変化、抱える不安を傾聴し、整理し、その方のメンタルモデルに応じて真の課題発見や新しい視点の提案をする手法である。鍵は傾聴(対自己の際は内省)にある。

ここには書かなかったより詳細の内容や学びはオフラインでお会いできる方には共有できますので、是非お声掛けください!^^


↓今回のイベントの主催:エンカレッジネクスト


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