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セリエAへの推薦状/Alessio Zerbin

 ロベルト・マンチーニがアッズーリの監督に就任して以降、A代表デビューを果たした選手は45人にも及ぶそうで。フロジノーネのアレッシオ・ゼルビンもネーションズリーグのハンガリー戦でデビューを果たしました。まさかセリエAデビューよりアッズーリデビューが先になるとは思いませんでした。そんなアッズーリ期待のホープについて解説していきたいと思います。

経歴

所属:フロジノーネ
国籍:イタリア🇮🇹
ポジション:LWG
生年月日:1999年3月3日(23歳)

 最近まで知らなかったのですが、ナポリのプリマヴェーラにいたそうで、18-19から下部リーグに毎年チームを変えて武者修行を続けていました。セリエBも今シーズンが初挑戦だったのですが、9ゴール3アシストを記録する活躍を見せました。同じくアッズーリに招集されたフェデリコ・ガッティと並ぶチーム内MVPと言っても差し支えないでしょう。

プレースタイル

ヒートマップを見ていただけたらわかるように、左サイドを主戦場とするアタッカーです。右でのプレーも何度かありましたが、左でボールを持った時の方がより脅威を与えられていたと思います。

 ボールの持ち方はキエーザと酷似しており、基本的には縦勝負のドリブラーであると言えます。
今シーズンのセリエBでインパクトを残したドリブラーのうち、決定力はストレフェッツァ(レッチェ)、キック精度はザニマッキア(クレモネーゼ)に軍配が上がりますが、単純なドリブルの期待値で言うならば、ゼルビンが最も優れた選手です。

 ただ、足技や難しいフェイントは得意ではないみたいで、無闇に仕掛けてボールロストする場面も珍しくはありません。逆に言えば、常にゴールにベクトルが向いていることの証明でもあります。一度スピードに乗ってしまえば止めることは困難なので、彼とマッチアップする際には1vs2の状況を作らなければ簡単に突破されてしまうでしょう。

来季の去就は?

 ロレンツォ・インシーニェ、マッテオ・ポリターノ、アダム・ウナスとナポリのウィンガーは内側でボールを持ちたがる傾向にありますが、大外に張って独力で打開できる力を持つゼルビンは今のナポリには不足している要素です。インシーニェの退団が確定し、メルテンスやウナスらに移籍の噂が絶えないナポリにおいてゼルビンの復帰は大きなプラスになるはず。

 同じくナポリから武者修行中のガエターノと比較しても、ポテンシャルの高さを感じるのはゼルビンの方です。安易に放出を決めるのはナポリどころかイタリアサッカー界の大きな損失になりかねません。21-22シーズンのナポリを見るとウィンガーが実力を出し切れてるとは言い難かったので、彼を試す理由と価値は十二分にあると思います。

 仮にスパレッティ監督のお眼鏡に適わなかったとしても、来シーズンは間違いなくセリエAでプレーしているはずです。よってここで推薦させていただきます。最後まで閲覧ありがとうございました。


          (了)


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