見出し画像

雑記10/01

猪木が死んだ。
大学生の頃、クリスマスに何の予定も入れられず、一人近所の本屋に行って立ち読みしていた時に猪木の自伝を買った。
私にとって猪木はプロレスの人ではなくただよくテレビで見る人で、素性や苦労は全く知らず、当時色々悩んでいた事もあってしっかりハマってしまった。
深夜に立ち読みする女子大生をチラチラ見て距離を詰めてくる男性陣が心底気持ち悪くて、そういううっとおしいアレコレを全て猪木がビンタでふっとばしてくれる気がした。
野外フェスで猪木を始めてみた時、猪木の掛け声に全員が飲み込まれて気づいたら手を上げていた。猪木をよく知らない私より若い女の子も、私より元気にこぶしを上げていた。
大人になって色々見聞きすると、猪木の行動がすべて良い事ではなかったのかなあとも思う。小泉純一郎もそうだけどカリスマ性のある人は危険だ。でもあの全てを憎んでいた女子大生の私は猪木に救われた。その瞬間は間違いない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?