新チベット仏教史ー自己流ー

その5
さて、アティシャをめぐる人物を追ってみましょう。次に、取り上げるのはアティシャの師と言われる人物です。一般に、セルリンパ(gSer gling pa)と呼ばれますが、いくつかの異名を持っています。彼は、ある時は、セルリンパ・ダルマキールティ、またある時は、セルリンパ・ダルマパーラ、そしてダルマキールティシュリーとも呼ばれています。セルリンパは、現在のジャワ島に居住したと伝えられています。アティシャは、ジャワ島まで赴き、セルリンパに教えを受けたと言われています。『青史』には、こうあります。
 後に、〔アティシャは〕ラマ・セルリンパの方へ赴かれ、最上の菩提(ぼだい)に対して発心(ほっしん)することを肝心要とする無量の教誡(きょうかい)をお聞きになりました。

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