『人間の建設』No.28 アインシュタインという人間 №1
そして、小林さんは「そちらの方は本物らしい、と感じて、それから少し勉強しようと思ったのです。そのころ通俗解説書というものがむやみと出ましたでしょう」とつづけます。
対して岡さんが、「驚くほど出ましたね」と応えたからには、相当出たのでしょう。この後ふたりの会話は、解説書の意義に向きます。これに関してはふたりとも否定的です。
まあ、世の中の解説全てが、おふたりの言うようなことではないにしても、かなり断定的な話しぶりに思われます。
小林さんのような碩学にして解説書ではらちが明かないというなら、解説書を読んでいっぱしわかったような顔をしている私など凡人は、解説書のいい「カモ」なのかもしれません。それに気づいていないのがいっそ哀しい。
気を取り直して、おふたりの会話をつづけて読んでいきましょう。
――つづく――
※1 「アインシュタインが日本に… 大正11年(1922)11月17日から12月29日まで滞在した」(注解より)
※2 「新式の唯物論哲学 マルクス主義の弁証法的唯物論のこと……」(注解より)
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※mitsuki sora さんの画像をお借りしました。
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