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マツカサタケ(松毬茸)Auriscalpium orientale


時期

秋から冬にかけて
(福岡県では10月~3月頃、6月頃に観察することができます)

発生環境

アカマツやクロマツなどのマツ林地上で姿を見ることができます。古い松ぼっくりから栄養を摂って成長する腐生菌です。

地面からひょこっと顔を出しています。

特徴

【傘】傘は幼菌のときは肌色をしていますが、成長すると茶褐色になり次第に黒っぽく変化していきます。表面はビロード状で、半円形の模様ができることもあります。

幼菌は全体的に色が薄いです。
成菌時は傘表面はやや褐色で紋様が見えます。
傘の表面は幼菌も成菌も毛が密集しています。

【ハリ状のヒダ】ヒダはハリ状でトゲトゲしていますが、さわってもやわらかいので痛くありません。幼菌の時は肌色の針状のヒダですが、成長すると傘と同じく色が褐色へと変化していきます。

ハリハリしています。

【柄】硬くて弾力がある柄をしています。 表面には荒毛が密生しています。

表面には小さな白毛が密生しています。

【根元】菌糸は透明感のある白色で、まつぼっくりから直接生えているように見えます。

松ぼっくりから直接生えています。

名前の由来は、まつぼっくりから生えるのでこの名前がついています。

【参考書・文献】
山渓カラー名鑑日本のきのこ(山と渓谷社)
マツカサタケの形態的特徴と系統解析および基質に基づく再同定(日本菌学会会報)※マツカサタケは以前Auriscalpium vulgareとされてましたが、再同定が行われてAuriscalpium orientaleであることが報告されました。

注)きのこ豆知識は毎月2回更新をします。(第1、第2金曜日に更新を予定していますが、臨時休載、更新の変更などもあるかもしれないので、その際はご了承ください)

過去掲載一覧

【あ行】
アミタケ(網茸)
オウギタケ(扇茸)
【た行】
ツバキキンカクチャワンタケ(椿菌核茶碗茸)
【な行】
ニセマツカサシメジ(偽松毬占地)
【ま行】
マツカサキノコモドキ(松笠茸擬)
マツカサタケ(松毬茸)◆今はこの記事をみています
【番外編】
きのこの暮らし
きのこの役割

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