見出し画像

【Vol.2】私が【ワガミチ戦略】を勧める理由

こんにちは。
ブレークスルーアカデミーの大西です。

今回は、私が「なぜ工務店さんに【ワガミチ戦略】を勧めることになったか」について書きたいと思います。

中年男の自分語りが続きますが、今の仕事にすべて絡んでくることなのでお付き合いいただければ幸いです。


■1.ダメ営業マンとマーケティングの出会い


子どもの頃から漫画家を夢見ていたものの、紆余曲折あって《分譲会社の営業マン》として建築業界に携わることになった私。

いろんなコンサル会社の営業研修を受け、住宅営業の基本や成功事例をたっぷり教えてもらったにも関わらず、こちらから売り込むというゴリゴリの営業行為にどうしても馴染めない(…というよりセンスが壊滅的に無い)。

後から入ってきた同僚たちにも成績でごぼう抜きにされ、このままではクビになるという瀬戸際で出会ったのが《中小企業向けのマーケティング》でした。

一般的なマーケティングは市場調査の意味合いが強いのですが、当時出会った手法は、お客様の方から「買いたい」と言ってもらえる戦略や仕掛けのこと。

「売り込まなくても売れるのであれば、営業が苦手な私にぴったりじゃないか!」

と藁をも掴む気持ちで関連書籍を読み漁り、ホームページ・チラシ・情報誌(ニュースレター)・ダイレクトメール・プレゼンなどの中身をガラッと変えたところ、本当にお客様の方から来てくれる!

しかも、こちらが伝えたい事をしっかり理解していただいているので、汗をかきながら必死に営業をしなくても3~4千万の住宅があっさり売れてしまう。

「マーケティングってこんなに面白いのか」

と完全に虜になってしまった私は、【マーケティングでお客様が列をなしている工務店】として有名だった注文住宅会社に転職し、

  • 資料請求の電話が鳴り止まない

  • 見学会をすれば開場前に長蛇の列

  • 近隣相場より坪30万も高い住宅でも即決で契約

  • 家づくりセミナーをすればすぐに満員御礼

  • この会社でしか家を建てたくないというお客様ばかり

という、とんでもない現象を目の当たりにすることになります。

その噂を聞きつけた他の工務店さんから

「やり方を教えて欲しい」

という依頼が入るようになり、数年間手法を学んだのち、【工務店さんにマーケティングを広める会社】として独立することになりました。


■2.勘違いによる手痛い失敗


「街の小さな工務店が、マーケティングで沸き立っている」

というギャップが関心を呼んだのか、各地でセミナーを行なうと毎回黒山の人だかり。

わずか1年間で会員数はあっという間に360社に到達。

マーケティングのテクニックを分解・解説するとともに、すぐに成果が出るようにと、実際に成果のあったチラシやダイレクトメール、情報誌の実物データをパッケージにして提供していました。

が、これが大きな誤りでした…


1年ほど経過した頃、会員さんから

「チラシの社名部分だけ変えて配布したのに全然反響がない。本当に成功したノウハウなのか?」

というクレームが入るようになったのです。

当時、「マーケティングはテクニックだから誰でも真似できる」と思っていた私は

成功した現物のノウハウがある。
 ↓
それをそのまま真似している。 
 ↓
なのに成果が出ない。

という事がどうしても理解できません。

原因はいったい何なのか?

クレームをいただいた工務店さんにヒアリングを重ね、分析をし続けた結果たどり着いた結論は

「マーケティングはテクニックではない。」

ということでした。

  • 家づくりが大好きな工務店が作ったチラシを、販売主体の工務店が真似してもダメ。

  • スタッフが楽しんで取り組んでいる工務店の情報誌を、社内で一体感のない工務店が真似してもダメ。

  • 弱みを見せてファンを作る手法を、弱みを見せたくない工務店が真似してもダメ。

  • 売上よりも利益重視の工務店の戦略を、売上を倍増させたい工務店が真似してもダメ。

つまり、いくら立派な成功ノウハウがあったとしても、それを扱う工務店の特徴やビジョンに合わせてカスタマイズしないと同様の成果は出ない。

と気付いたのです。


■3.大手コンサルからの助言と決断


遅まきながらその真実を知った私は、昔からお世話になっている大手コンサル会社のコンサルタントに、今後の自社の方向性について相談しました。

★成果が出ない工務店がいることを覚悟の上で、一方的にノウハウを広めて行くべきか?

それとも

★1社1社を深く理解しながら、ノウハウを落とし込んでいくべきか?

と。

そのコンサルタントの答えは明確でした。

「大西さん。どんなにノウハウが素晴らしくても、真似して成功できるのは《やる気》と《覚悟》と《センス》のある上位5%の経営者だけです。コンサルタントとして成功したいのなら、この5%の会社を確実に成功に導くこと。残りの95%の会社には成果が出ない理由があるんです。」

この言葉は私を深く揺さぶりました。

《アタマ》では「その通りだな」となんとなく分かっていたからです。

でも《ココロ》の中でどうしても引っかかることがありました。

それは、

【上位5%に入らない工務店さんが、一生懸命良い家を建てている姿】

です。

真面目に良い家づくりをしているのに、情報発信や営業活動が苦手な工務店さんはたくさんいる。

そんな工務店さんを
《不器用だから》
という理由で切り捨てていいのか?

そんな工務店さんが

  • 自社の強みをしっかり考えて

  • 自ら戦略や企画を考えて

  • マーケティングを理解して

  • 自ら情報発信をして

  • 自らファンを作る仕組みを身につけた上で

  • 他社の成功例を吸収できれば

世の中の家づくりが大きく変わるんじゃないか。

「そんなこと出来っこないから大手コンサルはやらないんだ…」
「でも営業が苦手な自分が出来たんだから方法はあるはず…」
「でもそれって茨の道すぎる…」

などなど、来る日も来る日も髪の毛が抜ける(いやこれは遺伝ですが)ほど考え抜いた挙げ句、会社の運営方針を決めました。

上位5%の工務店は大手コンサル会社に任せて、
うちは【不器用な工務店さんが《ワガミチ》を進めるやり方】を追求しよう。

弊社自身が《ワガミチ戦略》を歩む覚悟をしたのです。


■4.後日談


と、かっこよく書いたものの、これがまさしく茨の道………

地場の工務店さんは職人気質の方が多く

  • マニアックな建築知識でしか話せない

  • みんな謙虚で自社の強みが言えない(分からない)

  • 文章を考えたり発信するのが苦手

  • 自己開示もとにかく苦手

  • 社内のモチベーションがバラバラ

  • 継続できない

  • 工務店さんの社員さんからの反乱

  • ウチの社員からも反乱

などなど課題だらけ。

「素直に大手コンサル会社の言う通りにしておけば良かった…」と、何度後悔したか分かりません。

度重なる失敗と挫折を糧にしながら歯を食いしばってブラッシュアップを続け、工務店さんの社内を巻き込みながら目標に向かって伴走するノウハウをなんとか構築することができました。

ずいぶん遠回りもしましたが、クライアントさんからも

「大西さんに頼んで良かった」

と言ってもらえるようになり、あの時《ワガミチ》を進む決断をして本当に良かったと心から思います。



以上、私が工務店さんに【ワガミチ戦略】を勧めることになった理由(の一部)についてでした。

前回短くすると言っていたのに、更に長くなってしまいました…

自分語りにお付き合いいただきありがとうございました。


★今日の結論

他社の成功ノウハウは《ワガミチ》を経る事で深く吸収できる!

(+大西は文章を短く出来ない)





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?