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祭り宵

 シャワーで汗を流し
身体の水滴を優しく拭いて
髪を乾かしたら

 鳥羽色に赤い花柄の浴衣に袖を通し
檸檬色の帯を巻いて 都結びに結ぶ

 まだ湿っている髪を高く結い上げ
杏油を少し撫でつけ   朱色のかんざしを刺し

  肌には
うっすらと白粉を塗り
 目には黒いアイラインをすっと伸ばして
桃色の頬紅ふんわりと
唇は紅い口紅でつややかに彩る

 漆塗りの下駄をカラコロ鳴らし
少し風も涼やかな日暮れの町を
ゆるりと歩く

 徐々に暗くなり
町のあちらこちらで灯る提灯の橙も鮮やかな


今年最後の

            夏祭りの夜…


                                                  名津乃 綾


〖過去作に色々と手を加え再投稿させて頂きました〗



















             

         


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