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大好きだった人の話。

週1ぐらいでチェックするだけになってしまったfacebookを開いてみたら、高校時代に好きだった人の投稿が表示された。あまりSNSが得意ではなかった彼は流行りに乗って登録していたけれど、大学卒業、就職を機にアカウントを停止した。そんな彼のアカウントが復活していたのだ。なにやら面白そうなことを企んでいる風の投稿をしていたので連絡をとり、久しぶりに会う約束をした。15年ぶり。近況報告をして、ところであの投稿はなんなんだ、これから何をするんだ、と聞いたら

「消滅してしまった村を、復活させるんだ。」

え、ちょっと待ってどういう経緯?????
ここなんだけどねって写真を見せていろいろ説明してくれた。全っ然見たことない場所で知らないことだらけでとても興味深かったし、生き生きと説明する彼の顔は15年前と同じだった。すごく良い活動だと思うしもっと知りたいなあって聞いてたし応援してるしできることがあれば手伝うつもりだったけど、詳細を聞く前に目が覚めた。そう、これは夢の話。
目が覚めた瞬間から笑いが止まらなかったし、あまりにも詳細が気になるから続編お願いします。本当に。


久しぶりに8時間以上寝て、こんな目覚め。最高の朝だった。
違う高校に通う彼と出会ったのは高一の終わり。3月。学校帰りに溜まり場としていた場所に、中学の同級生が連れてきた数人の中に彼はいた。毎日のように学校帰りにそこで会って話すだけ。大人数の中の一人ではあったけども、隣に座ることが多くて彼が独り言のように発する一言に私だけツボっていた。
家庭環境が悪化している時期で卑屈になっていた私を、前向きにさせてくれる言葉をいくつもくれた。私が心の支えにして今でも大切にしている言葉、人生のモットーにしている言葉たちの半分が、彼からもらったもの。いま私が笑顔で生きていられるのは彼のおかげ。それぐらい私の中で彼の存在は大きい。
いつの間にか彼を好きになっていたし、彼もそれをわかっていたと思う。だって私当時からそういうの隠す気ゼロ人間だったし。好きだけど別に付き合いたいと思ってないのが伝わっていたのか、私の気持ちを知っても変わらず接してくれて、ただただ楽しませてくれていた。気づけば彼を好きだった2年の間、嫌な思いをひとつもしなかった。これは後にも先にも彼一人。そんな、すごく幸せな経験をさせてもらった。
つらい失恋をしたわけでもないし、そもそも嫌いにもなってないからか、彼は定期的に夢に出てきては私をにやにやさせる。今回はいつもと違うパターンの笑いまで提供してくれちゃって、ますます彼の株が上がった(今更株も何も、って感じだけども)。

微かな希望を持ってfacebookを開いた。やっぱり彼のアカウントは停止されたままだった。やっぱ夢だったか〜残念、と思いつつ、SNSとは縁遠そうな彼のそういうところが好きだったんだよなあとも思う。
どうか、どこかで幸せに笑っていておくれ。そしてついでに、ちょっと早いけど、誕生日おめでとう。

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