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さよなら スイカちゃん 2020.09.07

朝、目覚めてから、しばらくベッドの上で携帯電話をさわっていた。
そろそろ起きるかな…と身体を起こし、
ふと、いつもは開けない、ベッドルーム横の大きなガラス戸のカーテンをたぐってみた。
そこでワタシが見たものは…。


 普段、その大きなガラス戸からは、
今年初めて植えてみた西瓜(スイカ)の苗が見える。
我が家のスイカちゃんは、わっさわっさと大きな緑の葉とツルだけが伸び、
一向に花が咲かなかった。
なので、果実を食べる楽しみは諦めて、葉っぱの緑を愉しむ…と方向転換していたところだった。

スイカって、本当は地面で大きく育てるのかな。。
まったく知識なく&事前調査もせずwに、
きゅうりを育てるような感覚で、
ツルが伸びやすい様にと支柱やネットで囲った。
我が家のスイカはのびのびと、空へ葉っぱやツルを伸ばしている。

 それが、数週間前に。
もう白馬の夏もピークを迎えた頃。
なんと、花が咲いているではないか!!!!
白く、大きな花が咲いた。
そして、その花が萎んだ後には、なんとちょっとしたふくらみが。
そう、待望のスイカが実り始めたのである。

スイカの赤ちゃんに気付いてからは、せっせと水やりを始めたワタシ。
我ながら図々しいものだ。でもいいのだ、実ってくれたこの命、大切に育てるまで。

我が家が植えたスイカの苗には、
ラグビーボール型のスイカがなると記載があった。
その通り、スイカはまるで瓢箪(ひょうたん)のように伸びてゆき、
かなり重たそうだけれど、頑丈な茎の先にぶら下がり、
外皮の色も少しずつ濃くなってきていた。
スイカの皮の縦縞模様は、どうやら、実が熟成するのと同時にジワジワと出てくるんだな。
そんな気づきも得ながら、
どんどん大きくなるスイカちゃんを、あと1週間くらいしたら収穫できるかも!と、毎日家族で見守っていた。



その矢先の出来事である。今朝に話を戻そう。
そう。ふと、なんとなく、
そのガラス戸に掛かるカーテンを手繰り寄せてみると。

なんと!!!!
大きな猿2匹!!! 静かーにスイカを齧っている!!!
猿たちはハッと振り向むき、ワタシと目が合った!!!
えーーー!!!!!!
まさかの光景に息をのむ。

猿たちは、ワタシの姿を確認すると、一瞬で柵によじ登り、柵から屋根へ飛び移った様子。太った大きな猿でも、こんなに身軽とは!

そして、窓越しに見えるのは、
無残にもかじられたスイカちゃん。。
地面に横たわっている。。嗚呼。。

騒いでいるワタシの声で、子どもたちも起きてきた。ダンナも起きてきた。状況を説明すると、声を上げて泣き始めた娘。
サル?猿?!と興奮の弟。
家の中は、一気にカオス!!!笑


ワタシは外に出て、スイカちゃんの元へ。
うぅ。かじられた中身はまだ薄い緑色をしていた。まだ瓜の状態。
それでもしっかりした種も中に見え、順調に育ってきてくれていたことがはっきりと見て取れた。嗚呼、スイカちゃん。。。涙。


そして、屋根の上には、まだ猿がいる気配。。
屋根の縁から、ひょこっと2匹の顔が見える。こちらの様子を伺っているのだろう。猿に襲われると危険なので、ワタシはスイカちゃんをその場に残し、一端退散。

その後、猿は家から出てきた夫に追いかけられ、
特大ジャンプで我が家の屋根から木に飛び移り、
さらに隣の木へと伝いながら逃げていった。
スキーのストックを握りしめ、寝起きの格好で猿を追う夫の後ろ姿、なんともシュールwである。一緒に外に出てきて、猿が飛び移った後のガサガサと揺れる木を見上げる息子。泣く娘。やはりカオス!笑。


ワタシは再びスイカちゃんの元へ。
頑丈な茎をハサミで切り、ずっしりと重いスイカちゃんを抱き上げる。
スイカちゃん、もう大丈夫。もう、これで自由になったよ。


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抱き上げた感じだと、2-3kgはあるのでは。
立派に育っていたのに。グスン。

かじられずに無事だった部分だけでも、お漬物にしてみようか…と家に持ち帰ったところ。野生の猿は病原菌も多く、その猿が触ったり齧ったりした植物は危険、ということで。
泣く泣くビニール袋に入れてゴミに出した。スイカちゃんだけが入ったゴミ袋、ずっしりと重い。

こんな最期を迎えることになるとは。ゴメンね、スイカちゃん。
さよなら、スイカちゃん。夢と希望をありがとう。





我が家の屋根から降りて、逃げる猿。家の前の風景。

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そして。後で気がついた。
収穫間近のナスも、トマトも、ひと通りなくなっていた。
猿め!
それでも、ピーマンだけは被害に遭わず手つかずで、ちょっと笑えた。我が家の5歳児と同じじゃんw。


それでもね。子猿が遊ぶ様子とか、やっぱりかわいいんだよなぁ。
同じく今朝の、遠影。

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親子かな。。
今朝の猿たちは、集団で移動していた様子。見えただけでも10数頭はいたかと。




はい。
自然とともに生きる、であります。



今日も読んでいただき、ありがとうございました。



追記:  この翌日。衝撃の事実が発覚するのでした。。併せて続編↓もどうぞ。




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