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【植栽家の日常】20240306 生け花お稽古のおさらいなど



【生け花のお稽古おさらいしました】

今日は、昨日の生け花のお稽古で教えていただいた花型をおさらいで生けてみました。

今回の花材はコデマリ、カンパニュラ、フリージア。

花材の形状を基に先生のご判断で、私の過程よりも上級教科書に掲載されている、主材が前に垂れる型で生けました。

今回のお稽古では、型の構成上、せっかくいっぱい花が付いたカンパニュラや剣葉や下枝のツボミも美しいフリージアといった立派な花材も短くブツ切りにしなくてはならず、先生にとってはこんなの当然のルーティンというか日常茶飯事なのだとは思うのですが、植物それ自体の姿の美しさを知っている園芸家の私の価値観では、内心「こんなに切り詰めなくてもよいのでは?」というか、「これほどブツ切りにしないで大きな姿で生けられる他の花型があるのではないか?」と、ちょっと心に抵抗を覚える場面もありました。

とはいえ、切り花はある意味すでに「死んだ花」なので、そのかつて命があった物を使って、もういちど美しく構成して花を「生かす」のが華道という芸術の本質なわけで、その植物が生きていた頃の姿と生けられた時の姿が必ずしも一致はしないのですよね。

園芸家が生け花をする際に「その植物の生きている時の様子についてよく知っている」ことは、もちろん材料に対する深い知識として役に立つのですが、時にその知識が花材に対する先入観とか命に対するセンチメンタリズムになって、生け花作品をつくる際の創造性を阻害することもあるなぁ、と思った今回のお稽古でした。

同じ植物を扱う芸術的行為ではありますが、園芸と華道では考え方や価値観をスパッと切り替える思考の柔軟さも必要だと深く学びました。



今日のピアノ練習覚え書き

【ウォーミングアップ】

ハノンのスケール系全調 メトロノーム120

【ツェルニー 30番 10、19、20番】


【坂本龍一 「andata」】

次のThe sheltering sky と合わせて舞台に乗せるプログラムにしたくて、2曲連続で弾きました。この曲は声部分けを意識してメンテモード

【坂本龍一 「The sheltering sky」】

前出の「andata」と合わせて、晩年の坂本さんの墨絵のような枯淡・彼岸的な境地の表現を追求したいなと思っています。
曲の雰囲気を意識して慎重に弾き込み。

【スクリャービン エチュードop.2-1】

この曲は主声部の歌が連綿ときこえるように、自身の耳でもよく聴きながら弾く練習。

【パスカル・ヒメノ 演奏会用リズムエチュード 1-1 ファンキー、1-3 ボレロ、1-2 ブレリア】

ファンキーはメトロノームの速度を変えて数パターン通しとラストの部分練習。
ボレロはゆっくり楽譜をしっかり読みながら通し。
ブレリアはまず曲になれるためにガタガタでもラストまでゆっくり通し。

【ベートーヴェン 創作主題による32の変奏曲】

第10変奏〜第24変奏まで。

【スクリャービン エチュードop.8-11、12】

11番をゆっくり通し。最近12番にまで手が回らなくなってきていますが、その内レイズしていきたいと思います。

【バッハ トッカータ ホ短調 bwv 914】

今日は1~4ページを弾きました。

【ドビュッシー 版画全曲】

3曲ともメトロノームに合わせて通し。

【ラフマニノフ 楽興の時 第3、4番】

3番を暗譜で、ドラマティックな表現を意識して通す練習と、4番をゆっくりメトロノームで歌の部分を強調して超絶ゆっくり綺麗に弾く練習。

【スカルラッティ ソナタ K.466】

完成速度のメトロノームに合わせて弾く練習。

【ショパン バラード第2番 op.38】

1~4ページ。


【スカルラッティ ソナタ K.87】

超絶ゆっくり1回通し。

【最近の初見練習 ショパン ノクターン第13番 op.48-1、 第14番 op.48-2、第20番 遺作、 モンポウ 「モンジュイックの橋」、 】

初見ではなく、2回目以上の曲もありますが、初見だけしてしばらく弾いていないと完全に「どちら様ですか?」状態にまで忘却するので、また弾いちゃいました。

こういう目通しも何回かすると、曲の様相がつかめて、いざレッスンに乗せるときにスムーズに入れるので、結構意味のあることだなと思っています。


【今日の読書】


最後に私 太田敦雄の著作や掲載誌をいくつかご紹介します。
2024年1月16日発売(本記事執筆時点では発売前)のガーデニング雑誌「Garden&Garden vol.88 (Spring 2024)」。
巻頭特集「風景ガーデニング」にて、私 太田敦雄 / ACID NATURE 乙庭 を8ページにわたり掲載いただいています。私の設計案件の中でもこれまで一般誌で解説紹介していない2つの住宅を実例に写真豊富に、自分が思い描く植栽風景を形にしていく思考のコツなどについて解説しています。私のページ以外も人気ガーデナー、ガーデンデザイナーさんの多様な植栽事例をお楽しみいただけます。


私と、おぎはら植物園の荻原範雄さん、フローラ黒田園芸の黒田健太郎さん・和義さんご兄弟との共著作「グリーントータルプランツブック」。前半の1/3を私が執筆担当しており、実例も交えた植栽論と植物の解説をしています。


私の最初の著作本「刺激的・ガーデンプランツブック」は、出版社のご都合で現在絶版となっていますが、この本に書いた内容も含めて、今後の出版物に盛り込んで、なんらかの形で情報としてこれからも手に入るようにはしていきたいと思っています。


noteの「乙庭植物図鑑」では、これまでの著書では解説していない植物も積極的に取り上げていく予定です。
自分だけの特別なお庭造りの参考になれば幸いです😊✨


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