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DX/事例/簡単に【DXを考える】最新のITを取り込むことはDXと言えるのか?そう簡単には行かないDXについて、ニトリの事例とともに紹介!

 こんにちは!
 
「寒い」、「天気が悪い」、「鼻と目が痒い」の3本の矢に日々悩まされている今日この頃です。笑
心から南国で快適な環境で仕事ができたらどれほど良いことか、と日々考えています。
 
さて、本日のテーマは「DX」を取り上げてみたいと思います!
ご存知の方も多いと思いますが、DX = Digital Transformation、のことです。
(なぜXかというと、transは交差するという意味があり、それをXと略すことが多いからだそうです。Xは確かに、形的にも交差する感じがします。ちなみにググりました笑)
 
何も考えずに訳すと、「デジタル変革」というよく分からない意味になりますが、デジタルを変革するのか、デジタルで変革するのか、曖昧な印象を受けます。さらに、デジタル、か、デジタル、なのかによって、大きく意味合いが異なってきます。十分にご理解されている方も多いと思う一方で、デジタルを変革するという意味から脱却できずに、DXを推進するという方々も一定数いるようにみられます。
 
この辺りの意味合いから、以降ではDXとは何かを簡単に掘り下げてみたいと思います。


1. DXとは企業変革そのものである

導入部分で触れましたが、DXとはデジタルで変革することを表しています。なので、デジタルは手段であり、変革 = Transformationこそが目的なのです。
最先端のテクノロジーやITツールを探索して、これが良さそう、あれが良さそうといったアプローチから入ってはいけないのです。なぜ変革が必要で、変革によって何を目指すのか、まずはこの戦略ありきであることを忘れてはいけません。戦略については別記事でも紹介しています。
https://note.com/yht_consulting/n/n4e9a961ec7c9
ある企業の方と話しているときにこんな会話を聞いたことがあります。
「うちの事業はこのままでは危ない。また昔ながらの仕事の仕方であるため、新しいことを取り入れていかなければならない。だからこそ、AIなど最先端の技術を取り込んだり、ITツールを導入していかなければならない。」
一見、正しいことを言っているように見えますが、なぜと何のために、というポイントがごっそり抜け落ちています。その後会話を続けた際も明確な答えは返ってきませんでした。
社会のトレンドやテクノロジーの可能性を見るに、デジタル化というワードは非常に魅力的にうつりますし、実際問題として現代において活用しない手はないと言えるでしょう。ただし、問題を紐解いた時に、それの打ち手が必ずしもテクノロジーの導入になるか、あるいはいきなり導入することが打ち手になるかは立ち止まってみる必要があります。
例えばですが、まずはオペレーションを標準化すべきではないのか、人のリソースが偏っているだけではないのか、など、です。さらにはエクセルをフォーマット化するだけで解決できるのではないか、など単純な打ち手である可能性もあります。
また実際にテクノロジーは活用されなければ意味がないので、いきなり導入するだけで何かが解決される体制・ケイパビリティになっているのか、この辺りも検討の余地があります。
要するに何が言いたいかというと、DXはテクノロジーを導入すれば良い、という簡単な話ではなく、企業変革の決意をもって、様々な打ち手との組み合わせで成り立つ、戦略そのものなのです。
難しく聞こえてしまったかもしれませんが、中途半端に取り組まずに、本腰を入れた企業変革であることを強調したかったのが意図ですので、変に気構える必要はないと思っています。考え方とアプローチを改めて見直すきっかけぐらいに考えて頂けたらと思います。

2. ビジネスモデルのシフトから「デジタル化」と「変革」がセットになりつつある


前章ではDXの本質は変革ということで、変革について焦点を当てましたが、本章ではDXの手段としてのテクノロジー面に光を当ててみたいと思います。
そもそも論ですが、なぜ単なる変革(=Transformation)ではなく、DXとして叫ばれるようになってきたのか、この辺りは皆様はどのようにお考えでしょうか?
 
様々な見方があると思いますが、個人的な考えとして、より細分化されたニーズに適応するため、つまりビジネスモデルのシフトが起きてきているため、だと捉えています。
どのようなことかと言うと、製品のバリューチェーンを例に考えてみます。
めちゃくちゃシンプル化すると、研究・企画→製造→販売→カスタマーサービス、こんな感じのバリューチェーンになります。今までは良いものを作れば売れた時代だったのが、カスタマーサービスで顧客の声やニーズを拾い、それを研究・企画に反映させ、製造したものを、セグメント化した顧客に対して訴求する、これを繰り返すといった流れが求められてきています。
つまり良い技術でクオリティの高い製品を作れば売れるビジネスモデルから、顧客ニーズを取り込みそれに応じた製造と販売をすることが求められているのです。これを実現するには、データの力が非常に重要であり、そのためにデジタル化が変革とセットになっていると言うのが自然でしょう。
 
だからこそ、どうビジネスモデルを再定義するかと言った戦略ありきなのです。さらに、そこの手段として活用するITについては、外部任せではなく、そこの理解も不可欠と言えます。
 
一例として、最近の流行りである生成AIを取り上げてみます。
生成AIが一躍有名になったのは、Chat GPTだと思っていますが、そこでは質問文を打ち込むとそれについてそれらしき回答を瞬時に返してくれ、まるで会話しているかのようなことを可能とするものです。その驚きから以降、多くの企業が導入検討に乗り出している、かなりざっくりですが、こんな流れと理解しています。
それでは、「DXを推進するために、生成AIを我が社にも導入しよう!」と考えた時に、どんなことが起こるでしょうか?皆様は生成AIが何の目的で、何をしてくれるか理解されているでしょうか?今までのAIと呼ばれていたものとは何が違うのでしょうか?
AIにも色々種類があって、ルールベースのif-thenを大量に記述するもの、人が判断ポイントをインプットしてデータから学習して結果をアウトプットするもの(Amazonの関連する商品は・・・的な)、人が判断ポイントを与えずとも大量のデータから自ら学習してアウトプットするもの(これが生成AIと呼ばれる)、などざっくりと特徴が違ったりします。(詳しい人がいたら、もっとこうだと言うことがあるかもしれません。その場合は教えてください!笑)
こうみると生成AIが一番良いとなるかもしれませんが、大量のリソースを必要としますし、そもそもアウトプットが正しいか人も判断できないため、安易に使うことが良いかは慎重になる必要があります。
ビジネス適用するためには、より詳細な理解が必要だとは思いますが、例えばこれぐらいの理解を意思決定する方々が必ずしも持っているとは限りません。このような理解を背景に意思決定ができないと、危険な香りがプンプンと漂ってきます。

3. DXの成功の鍵は、やはり企業変革がベース


最後の章として、DXの事例を紹介しつつ、どの辺りにDXの成功の鍵があるかを考察してみたいと思います。
有名な例として、ニトリをあげてみたいと思います。
ニトリは2019年の6000億円の売上を、2032年には3兆円にすることを掲げています。
ニトリはこれの実現のために、各部門の課題を特定し、多方面で外部パートナーとの共創によりこれを実現するためにITの活用を推進しています。これは過去のレガシーシステムに捉われず、新しい技術の取り込みを部門横断的に推奨する姿勢とコミットメントを示したと言えます。結果として、Googleと連携して配信広告を細分化した顧客属性別に行うことでクリック率を2倍にし、マーケティング面を強化したり、ノルウェーやシンガポールの企業と連携し、ロボティクスを導入することで商品仕分けの自動化や棚移動の自動化を実現し業務を削減したりなど、様々な変革をデジタルの力を使って行なっています。同時にデジタル人材の育成を進め、社内で活用と目利きができるような取り組みも並行しています。
 
この事例から分かることは、経営陣が明確なDX戦略を持っていたこと、それを外部任せにせず内部で人材育成を進めたこと、既存システムに捉われない技術の取り込み、アジャイルなアプローチ、こんな辺りでしょうか。
ただし、改めての強調になりますが、アプローチはデジタル化ですが、これは企業変革そのものが進んだからと言えます。ここの点を忘れてはいけません!企業変革のテーマは、別記事も参照ください。

本日のテーマDXについては、いかがでしたか?
変革というテーマは以前からあり、取り組みがなされてきましたが、近年のテクノロジーの急速な進歩などにより、変革というテーマにテクノロジーというテーマが上乗せされたという理解をして頂ければと思います。私も含めて、世の中の最新トレンドや仕組みを常に自分自身の中にアップデートし続けていかなければいけない、という教訓なのかな、とそんなメッセージも私自身受け取っています。
変革、デジタル化、DX、ITツールの検討、関連する新規事業など、この辺りのテーマに関心がある方は、お気軽に無料相談をお問い合わせください!


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