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助産師経験談 vol.10

前回の続きにしては
色々あるので
8のシリーズ化も可能なほどの(爆笑)
経験がありますが

お付き合いくださると
とても嬉しいです。
長いですけど(微笑)

月に100以上のお産がありながら
助産師の常勤が3人で
日勤も夜勤も勤務できるその代わり
お手当ても良い所謂、常勤と言います。
そのうちの一人のわたし。

夜勤に助産師がいない日は
常勤の助産師がオンコールが原則。

なので、夜勤メンバーに
助産師がいない日は
オンコール体制でいました。

オンコールとは呼ばれたら
最速で勤務に当たれるよう
準備できている補足スタッフ
...だけど、助産師がいない勤務帯に
呼ばれて勤務するので補足では当然ない
わたしは車で5分もかからないところに
住んでいて、帰宅後シャワーを浴び
私服を着て寝ていました。
オンコールじゃない日は
ビールを楽しみました(笑)

月に24時間絶対に呼ばれない
勤務のない休日っていう日が1日しかなく
廃人のようだと自覚して辞職しましたが
何だかんだ3年弱
走り回って走り回って
走り回ってました〜(爆笑)

それはさておき
一日10人促進剤を使って
塩梅を見つつ
流産の方や中絶の方のケアとか
切迫早産防止のケアとか
予定の帝王切開とかの
分娩室の稼働と照らし合わせ

何時頃どなたが
どんなお産になるかを見極め

どこのベッドにいた誰が
どうだかを助産師チームで
和になって動くか
とか
今何さんが点滴量がこうでこうだ
とか
内診所見がこうだからこうじゃないか
とか

もうとにかく
ばたばた
バタバタ
ばたばた
バタバタ
くらいの慌ただしさの中で
いっぱいいっぱいの中で、
最大限の心配りをしつつ
小声でプライバシーは確保して...
助産師チーム日勤3人がふつうで
常勤2人いたらまぐれ、
パートさん(パートさんは時間で帰りまーす)
とで3人が一丸となってたなぁ

そんな年月が過ぎて
今思えば
あの究極な年月は
わたしの感覚がものすごく
研ぎ澄まされ、鍛えられ、
目配り気配り心配りの
最大限究極のところを
発揮できてたのかもなとも思える。

人間の脳ってやっぱすごい
能力が効率よく上がってく実感あったなぁ


でも、全力以上200%以上で
勤務してたので
壊れかけ...(涙)


ただ、促進剤の塩梅は大得意になったりや、
バルーンが抜けたことがNST上で即断できたり
お母さんの背中をさする手でわかったり、
陣痛とお母さんの表情や全身からの訴えから
今どのくらいでどうかがわかったり、
内診所見からの見極めや、
お母さんに嫌な感触を与えないで済む
内診の技術や、
指1本でわかるようになった内診技術や、
その内診で
骨盤がどんなで赤ちゃんがどんなかや、
お尻の圧でお産がどうかや、

しまいには
内診なくても今どれくらいかや、
声と陣痛で今どのくらいか

などなどが
感覚で、文字にできない
流行りのエビデンスにならない
その解明できない曖昧な
でも確実なお産の醍醐味

みたいなとこが
ものすごく培われた
養われ、鍛えられた

と本当に感謝しています。

そしてね
この月に100件ある病院でも
お産を呼ぶと
忙しいと、嫌われてました(爆笑)

だってーわたしがオンコールとか
夜勤とかの翌日の日勤
平和なんです(怒、...笑)



促進剤1日目でお産にはならなかったら
日勤帯では原則促進をやめ
夜は点滴を抜きます。

ですが
じんわりと陣痛が再燃したり
そのまま陣痛が強くなったり
個人差があって

そのままおさまって
翌日また促進剤を使って
お産にする場合や
逆にそのまま陣痛が乗ってきて
促進剤なしでお産になる場合
などなど
あります。

促進剤を一旦やめるのは日勤帯でやめます。
夜は医療者も休みたいから。

ですが、何度も言いますけど
わたしが夜勤やオンコールの日は
忙しいんです、もう、ごめんね、の域(苦笑)

そして最悪のトータル36時間勤務
の経験をしました。
日勤でその日4人無事に産まれました。
わたしは日勤でした。
そしてそのままオンコール。

点滴をやめた6人のうち
3人がじわじわと進んでいたので
帰れません。
赤ちゃんも点滴がなくなって
ウキウキしちゃってる感じだし
産まれたいんだなーって
こっちも嬉しくなって。

でーーーーもっすよ。
この嬉しかった時間が
ベビーラッシュの始まりだったなーんて
日勤終了時には思いもよらなかった...


...続く

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