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理想のキッチン探し66久々の阿佐ヶ谷

 いつも楽しくこのシリーズを読んでくださっている皆さま、ありがとうございます。「面白い」「笑っちゃった」というお声をいただいているのは、大変うれしいです。しかし、現実の私たちは面白いどころではなく、何度もケンカし、話し合いが深夜に及び、見たいテレビも見られなければ、夜眠ることもできない、という状態になることもあります。それが大変過ぎて、フラフラになって判断力が鈍って本命じゃない部屋を決めようと焦って、たくさんの方にご迷惑もかけてしまいました。おとといの夜も、その部屋、豪徳寺以上の部屋は、私たちの経済力では見つからないのではないか、と私たちは絶望しかけました。
 そこで、三口ガスコンロに執着するのを私は止め、コンロ別置きのセクショナルキッチンでも、部屋が広い、アクセスが良いなどの条件を満たせば可、と考えることにしました。実はキッチンについて調べるうち、別売りのコンロでも、量販店で売っているモノ以外に、スリムでかっこいいものなどがあることが分かってきていました。テレビCMなどで紹介される魚焼きグリルの進化も著しい。
 もし、キッチン空間に余裕があれば、コンロは別置きでお金をかけていいものを置き、隣の調理台にポータブルのIHコンロを置く。IHだけのコンロは、どうも苦手でできれば避けたいですが、時間や温度を設定できるなどの便利さもあると聞きます。コンロも必ずしも毎度3口とも使うわけではないのですから、3口使いたいときにIHも使い、ふだんはどこかに立てかけておく、しまうなどすれば調理台も占領しないですみます。
 キッチンの背面スペースに余裕があれば、車輪付きの調理台を作って、あるいは買って、作業をする、一時置き場にするなどすれば、便利そうです。なので、コンロ別置きキッチンと言っても、レイアウトや面積に限りはあるわけですが。以前から、壁付キッチンにカスタマイズしたカウンターを置いたらお仕着せの食器棚付キッチンよりかなり私には使い勝手がいいだろうなと思っていました。
 というのは、最近ちょくちょくチェックしている調布市の物件が、なぜか何か調布市の規定でもあるのか?と疑いたくなるほど、どれもこれもコンロが別置きなんですよね。23区内より家賃は割安で、調布駅の徒歩圏内だったら、駅前にスーパーが一通りそろいますし、いろいろ便利なので、調布という選択肢はありと思っています。

中央線沿線が再浮上


 実は今日、内見するはずだった高円寺の物件を、昨日外観だけ見てきました。駅から4分の便利さですが、隣にアパートがついた木造住宅です。87㎡で、ちょっと変則的な3部屋の物件。1階は4・5畳のキッチン、隣に収納空間つきの洋室6畳、手前に10畳の洋室。図面では10畳がリビングの扱いですが、後ろの棚空間が3つに仕切られている6畳をダイニングに使い、10畳は仕事部屋兼応接室にしたほうがよさそうです。写真で見ると、お風呂がタイル張りでかなり寒そうです。キッチンの周りが6畳へ、10畳へ、廊下へ、水回りへ、と4つもドアがあって壁が少な過ぎます。どれか一つ潰しても、もしかすると広さの割に収納などを置きづらいかもしれません。そしておそらく、キッチン・水回りの設備交換は行っていません。建ったのは1986年です。
 見に行って問題だったのは、駐輪場がないこと。通路以下のスペースしか建物の周りにはありません。玄関横のアパート部分との間に廊下があり、もしかすると廊下とか部屋の後ろに置けるかもしれませんが……ちょうど、工事か何かで外にいたおじさんが、「廊下に置いちゃってもいいんじゃないですか」と言ってくれましたが、2台は厳しい。そして、バルコニーが上に屋根がなく雨が降ったら濡れちゃうやつです。
 2人でときどき行くカフェに入り、話し合いつつ、夫はまた物件を検索しました。すると、以前から見かけていたけど、礼金2カ月分なのでスルーしていた部屋がまた出ていました。しかも、かなり弱気になっていて礼金1・2カ月分、敷金0・8カ月分になっています。ヘーベルハウスのテラスハウスです。帰り道にヘーベルハウスの不動産屋があり、水曜日なのに営業しているではありませんか。夫が聞くだけ聞いてみる、と入ると、物件はちょうど決まりかけていた人がキャンセルして空いている、今日これからでも内見可能というではありませんか。
 カメラは持っていたので、メジャーをお借りし、帰るつもりで買っていた肉を冷蔵庫に入れさせていただいて、一緒に物件まで行きました。阿佐ヶ谷駅の北側で駅まで徒歩13分、2LDK83㎡の物件です。不動産屋さんが「古いんですけどね」とおっしゃるので、「80年代とかですか?」と聞いたら「まさか!2003年です」とおっしゃいます。高円寺や阿佐ヶ谷だと、築50年以上でも強気のお値段で貸す戸建てがたくさんあるというのに、この人の感覚は! 2000年代なんて、私たちからしたら相当新しいです。
 しかし、21世紀のキッチンは狭いことが多い。クリーニング中だったこの部屋のも2100しかなく、壁までは1300あって棚は置けますが、横幅がありません。下は排水管がずどんと通っているタイプですが、吊戸棚はちゃんと手が届く高さです。3口ガスコンロですが、前の人が相当粗く使い掃除もしていなかったようで、立てかけたコンロの背面には食べもののきれっぱしが山ほどついています。こんなによく汚すな―、と最近かなりマメに掃除をしてくれる夫はイヤな気がしたそうです。

 図面ではこんな感じ。

 メーカー住宅だからか、「使えない」と思う空間はまったくありません。お風呂もユニットなので、寒くなさそうです。2階には3方向にパイプが渡ったウォークインクローゼットもあります。交通量が少ない道路に面した西側も、隣の家との空間が広い南側も窓の日当たりはよく、隣の家と近い北側は通気程度の細い窓だけ。2階の7・5畳の洋室には、押入れ型の収納があり、布団は床に敷いても、広さがあるのでベッドを入れても整理ダンスはちゃんと使えます。冬布団を夏しまうこともできるし、押入れ用に買ったフィッツなどのボックスも入ります。9畳の洋室を2人で仕事部屋に使う感じです。
 2LDKなので、壁面は少なめですが、何とか入るのではないでしょうか。もし納まりきらなくても、しばらく棚を前後に置いて不便を我慢しつつ片づければ、納めるようにできそうです。
 一つ懸念が、早稲田通りが比較的近いことですが、しっかり聞いてみることを忘れちゃいました。でも、内見していてうるさい感じではなかったので、大丈夫そうです。窓には雨戸がついていて、開け閉めは面倒ですが、ある程度の寒さは防げそうです。
 駅まで徒歩で距離感を確認することにしました。しばらく行くと、商店街に出ます。この商店街は阿佐ヶ谷に自転車で来るとき通る道です。歩いてすぐのところにカフェや蕎麦屋やパン屋があります。古本屋、豆腐屋、小さなスイーツ店、肉屋、魚屋。だいたいのモノが揃う。阿佐ヶ谷は商店街が多い町ですが、実はこの北側の通りが生活でに使える商店が多いのです。ちょっと歩きますが、ここを歩きながら買い物をすることができるので、遠さはすごく気になるわけではない。速足で行けば11,12分でも行けるかもしれません。そして、バス通りが近いので、天候が悪ければバスも使える。バスは荻窪行きもあります。すごく素晴らしいわけではないですが、悪くないです。
 実は、前日の夜に私たちが絶望的になったのは、前から内見したいと不動産屋に伝えていた祖師ヶ谷大蔵の物件が、申し込みが入ったとかで、私たちも申し込んだことが原因でした。ちょっと狭いけど、設備が揃ったマンションの部屋で、倉庫を使っても余裕の安めの部屋でした。内見はすでに予約していますが、2番手になってしまったんです。だいぶ前から話していたので、その点を不動産屋さんが考慮してくれるかどうか。
 とりあえず、そんなわけで不確定要素が多いのですが、使えるちゃんとした部屋が少ない中、今回の部屋はありと思います。どうしましょうか。

 


 


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