見出し画像

退職後初ソロキャン2

 遠くの山の上に見えた稲光。夜にうとうとする前に見えたがたしかに遠ざかっていった…。
ポツポツ、何か音がするなぁ。テントに何かが当たっている。雨だ!雷が来るのか!?しばらくじっと耳を澄ませていたが、それらしき音はしない。トイレに行くために外に出たが、雨の勢いも大したものではない。そのうち止むだろう。朝になって陽が出たら乾かせばいいか、と自分に言い聞かせて再び眠りについた。
 4時過ぎ、今度は雨音に起こされた。夜中とは違う本降りであることは明らか。昨日は梅雨の晴れ間で富士山を拝めるという幸運に恵まれたが、そのリバウンドが来たのか〜。
 雨の中で撤収する自分の姿を思い浮かべてどんよりとした気分でしばしゴロゴロする。どうやって道具を車に移そうか、テントを畳むのは難しいかなぁ。いろんなことを考えているうちに夜が明けてきた。

キャノピーに雨水が溜まってきた

 雨足は衰えないが、空に雲の切れ間。これは早いうちに止む時間帯がありそうだと期待してテント内で片付けを進めながら朝食の用意。
 朝食はこのところ定番の、ソーセージとチーズを贅沢に使ったホットサンド。いつもよりいいソーセージの味に舌鼓。ボリュームも十分。しかし、野菜不足が深刻な食事が続いているなぁ。ホットサンドに入りきらないソーセージはそのまま焼いて食べる。ホットサンドに加えてソーセージ3本。カロリーは無視しないと食べられない代物だ。

うまいに決まっている

 雨が上がっている。チャンス❗️テントの水滴を払い、必死で乾かす。グランドシートがちょっと泥で汚れている程度で、他はまずまずきれい。家に帰って、天気のいい日に干せば大丈夫だと、今回も天気運に感謝。
 片付けは参考動画を見ながら確実に短時間で済ませた。いつまた雨が降るかわからないスリリングな状況。
 いざ、テントが片付くと、なんとなく寂しさが。おわりかー、日常に戻っていくのか…。いつもお楽しみの後半に濃くなる感覚。テントたたむって、その手の象徴的な行為な気がしてならない

まわりは真っ白 さよなら富士山

 キャンプ場を出る頃には、霧が出て富士山も全く姿が見えない。少しの晴れ間に急いで片付けを終えておいてよかった。でも、このスリルもキャンプの楽しみの一つなのかもしれない。こういうのが本当に嫌ならホテルに泊まればいいんだから。ドタバタしている自分を楽しんでいる自分がいるような気がする。

お世話になりました

 翌日は仕事だから昼過ぎには帰って後片付けしよう。少し体も休めないと、仕事に響く。
 あとは帰るだけだが、吉田うどんを食べるという課題が残っていた。道の駅富士吉田で食べられるというので開店の10時に合わせて車を走らせる。あのホットサンドとソーセージを食べたのにもかかわらず、食欲が湧くというのだから、人間は還暦遠迎えてもあんまり変わらないんだなぁと自ら感心するやらあきれるやら。
 お値段はリーズナブル。コシの強い麺が特徴のご当地グルメ。おいしくいただきました。

肉うどん しっかり完食しました

 この後は我が家に向けてところどころで休憩を挟みつつのんびりとドライブ。眠気が来そうになったらスルメイカを噛む、セブンで濃いめのコーヒー飲むなど工夫しながら無事に生還。楽しい時間は終わったが、しっかりと気分転換ができたいい2日間だった。
 やはり「行ってよかった」が一番の感想。青空も富士山もジビエや地ビール、そして雨も、出かけたから体験できたこと。もう定年退職してから、次の日や次週の準備に追われることのない生活を送る日々を手に入れたのだから、後先のことを考えすぎて、動かないなんてバカバカしい。やりたいことをどんどんやるだけ、という思いをさらに強くできた。

何でもありのゆるゆるキャン

 ソロキャンと言ったって、ポタ電あり、IHあり、スーパー惣菜、カップ麺ありのゆるゆるキャンプ。ズルキャンでもいいか!?でも、それが自分の身の丈に合った、性格に合ったスタイルなのだと確信している。焚き火は絶対ムリなので他の人の炎を眺めることにした。準備から片付け、用具の手入れなど、やってる人を尊敬する。煙臭くなるしねぇ。
 こういう気張らない楽しみを重ねていきたいなぁ。遊びでもう無理してガツガツする必要はないし、のんびり癒されればいいのだから。
 ただ、釣り🎣するとそうはいかないんだな。釣れないとなんか寂しいし、餌の交換や仕掛けを投げたり回収したりも忙しい。楽しいし気分転換にもなるからいいんだが、意外と心身が休まらない。
 じっとしてられない性格をちょっと改善しないと、何をやってもあたふたしそう。還暦過ぎても人は変われるのだろうか?

次はあの頂上に!

 さあ、次は残されたやりたいことの一つ。今回麓から眺めた富士山に登りに行こう。もう山小屋予約しちゃったからなぁ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?