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行きつけのキャンプ場探し

退職したらやりたかったことの一つ。テントでのソロキャンプを始めること。およそ30年前にバイクにモンベルのムーンライトテント1を積んで東北を巡って以来、いつかは復帰したいと思ってきた。
昨年3月に退職。ずっと機会を伺っていたが、ついに7月にふもとっぱらキャンプ場でソロキャン。ずっと温めていた夢の第一歩を踏み出すことができた。
ただ、1回だと何か歩み出した確信のようなものを得ることができない…?そんな変なこだわりが自分の中に湧いてきてしまった。まぐれ?たまたま?2回やらないと「ちゃんと」できていないような気がして。面倒くさい性格だと自分でも思うが、思っちゃったら仕方がない。
何とか年内にもう一回行かないと!そんな思いに駆られてキャンプ場を探し始めた。
ここで考えたのが、いつでも思い立ったら行けるキャンプ場、つまり「行きつけ」のキャンプ場を見つけられないかな、ということ。一丁前のキャンパーになるには、そんな場所も必要なのでは、と考えたわけだ。
条件は、①下道で2時間程度で行ける②予約なしで、キャンセル料が発生しない③近くに入浴施設あり 等々。
そこで候補に上がったのが、相模川や道志川沿いのキャンプ場。この地域は冬季に閉鎖される場合が多いものの、予約のいらないキャンプ場が意外と多かったため、上記の条件に合致する、有望な地域であることが判明した。
下調べはしたものの、ほぼ何も決めずに当日は家を出た。
スーパーや道の駅で買い出ししながら、道志川沿いを車で行ったり来たり。サイトの様子や混み具合、利用料、温泉施設との距離感などを見定めることに専念した。
そして昼過ぎにキャンプ場にたどり着いた。
比較的リーズナブルで、川沿いのロケーションが気に入った。サイトが広く、他の利用者が少ない。気ままに過ごせそうに感じたのも決め手になった。

もしかしたら「行きつけ」になるかも

受付を済ませてテントを張るサイトを選ぶ。周囲100mを見渡しても誰もいない。両サイドとも遠くにテントが見える。水場もトイレもほどほどに近い。地面は砂利がしっかり敷き詰められている。さっと来て快適に過ごせて、テントが汚れず後片付けも楽ちん。思い立ったら出かけよう、と思える行きつけのキャンプ場候補としては申し分ないのでは、と考えながらテントを設営した。
昼ご飯は、道の駅で買ったレトルトカレー。馬肉と鹿肉が入ったその名も「馬鹿野郎カレー」
というものをチョイス。何せ楽してキャンプすることがポリシーの一つだから、食事も簡単に済ませることを貫いている。焚き火でキャンプ飯なんて畏れ多くて、手を出せません。カレーは外で食べれば、大概のものはとっても美味しいものです。

外で食べるカレーはレトルトでも最高

腹ごしらえを終えて、川沿いを散策。管理釣り場にもなっている川を覗くと、マスの姿が見える。しばらく歩くと鹿の姿も。今年は暖冬で熊が冬眠しないなんて聞いたが大丈夫かなぁなんて不安になったりもして。
それでも、澄んだ青空、透き通る川面、冬の装いの山、鳥の声に癒されつつ、豊かな時間を過ごすことができた。
暖冬とはいえ12月。日が傾き、日差しが途絶えると一気に冷え込んできた。買ったばかりのダウンジャケットを着込むと少しの間は快適に過ごせた。ただ、足が冷えることで寒さが迫ってくる。これは今後のキャンプの教訓となりそうだ。防寒対策はやり過ぎるぐらいでちょうどよさそうだ。

自分に酔っている自分

晩御飯はスーパーで買ったアルミ鍋ととりもつ煮でワンカップを堪能。IHとポタ電をフル活用して調理完了。とりもつ煮は山梨名物。ここにもこだわりの一品。
あー、温まる〜と言いたいところだが、冬の外飯は温めたものがすぐに冷めてしまう。ちゃっちゃと食べて、燗酒を楽しみつつまったり。徐々に暗くなり、星がチラチラし始める空を眺める。

鍋と日本酒、身の丈に合ったチョイス

外は真っ暗になった。周りにいたキャンパーはほとんどデイキャンプだったようで、夕方に帰ってしまった。あまりに周りに人がいないのも寂しい。昼間に鹿を見かけたし、熊とか出たらやばいなぁと、不安になったりして。車にすぐに逃げ込めるイメトレを繰り返した。
夜はやはり冷える。電気毛布とセラミックファンヒーターで乗り切れるかのテストも兼ねた今回のテント泊。シュラフはかなりしっかりしているので、中にいれば何の問題もなかった。

寒いのを我慢して写っています

しかし…。昼から夕方にかけていろんなものを飲んでいたせいか、または年のせいなのか、トイレのために何度もテントを出る羽目に。
さすがに夜は寒い。やはり体の芯が冷えているのもトイレが近くなる原因かも。昼間の水分摂取のしかたも今後の課題。
ただ、テントを出るたびに見上げた空には満天の星が。山間の空は、街の空とは星の数と解像度が違う。1〜2時間毎に外に出てそらを見上げると、少しずつ星座が動いていく様子がよくわかった。小学校の理科の観測じゃないか。こんなにちゃんとやったことなかったけど。
結局大して寝られないまま朝を迎える。獣の気配に注意しつつ外へ。周りに誰もいないので、多少の音を立てても気にしなくていい。川沿いをちょっとウロついてみる。
ひんやりした空気と静けさ。これは、何度かリピしてよいキャンプ場に出会えたかな。
チェックアウトは夕方だから、ゆっくり朝食、撤収でもいいのだが、午前中に温泉♨️に入り、昼過ぎには帰宅することにしていた。朝の5〜6時からだれにも遠慮するなく、音を立てながら朝食の準備ができるのは、本当に気楽で、ありがたかった。
朝は恒例のホットサンド。いつもながらの、パンとチーズとウインナーの組み合わせ。上手いに決まってる。でも、コーヒーがすぐに冷めてしまったのにはちょっとびっくり。冬だね。

朝の定番 すぐに冷めるので、慌てて食べた

テントの撤収は、温泉施設の開業時間に合わせて、のんびり景色を楽しみながら。テントを新しくして2回目とあって、ずいぶん手際もよくなった。下が砂利だからシートが全く汚れていない!ありがたい。
撤収後にコーヒーをもう一杯。夏に続いてのキャンプ。1回で終わらせなかったことで、チャンとキャンプに復帰できた。そんな満足感とともに、コーヒーを味わった。

ドリップコーヒー、便利です、欠かせません!

温泉施設の開業時間が迫り、キャンプ場を後にする。きっとまた来ることになるだろう。どの季節になるかな。すぐだったりして。それぐらい気軽に来られて、気楽に過ごせそうなキャンプ場だった。
日頃の疲れを癒した気になるため、温泉施設へ向かう。筋肉、関節、いろんなところが痛むので、何とかここでリペアできたら…。午前中ということもあり、幸いにもお客は少なめ。いくつかの風呂を自由に行ったり来たり。ここで悪い癖が。料金の元を取らなきゃという貧乏性が全開となる。その結果、風呂から上がった脱衣所ではグッタリ。疲れを癒すどころが、ヘトヘトになってるじゃないか!休憩所で横になりつつ回復を待つ。
メニューを眺めていると、どうやらこの辺りでは、クレソンが特産らしく、クレソンうどん」なるものがイチオシのようだ。信玄ソフトは確定済みなので、このうどんと合わせて2つをオーダーすることに。

これで元気回復、美味しかった

食堂の外にあるテラスで川の音を聞きながら食すことに。のぼせた体がスッと冷やされていい気持ちだった。クレソンうどんは、言われてみれば、クレソンかなぁという感じ。でも、そんなことは関係なく美味しくいただいた。
改めて考えてみると、山梨に行くと必ずと言っていいほど、信玄ソフトを食べている。何度食べてもめちゃくちゃに美味いんだ。

なぜか山梨で必ず食べたくなる信玄アイス系

眠くならないうちに家路に。今回は初めての冬キャンプ。今後に活かせる収穫とともに課題も見つかった。
やってみなければわからない。また、原点に返った気がした2日間だった。
今回の反省も今までと同じ。もう少し、じっとしていられないものか。動き過ぎるから疲れるんだよ。のんびりしなさいよ!と自らに言い聞かせて、次の計画へ。
雪に遭ったり、想定外の寒さに耐え切れなかったり、なんてことがあると困るから、近場でキャンプ場を探すことにしよう。元旦の地震のような災害だって、いつ起こるかわからない。いざという時に、家に戻れないのは家族にも迷惑をかけることになる。
次のキャンプ日記が1月、あるいは2月にかけたらいいなぁ。
今年の抱負は
「好きなことをいいかげんにやる」
力み過ぎず、でも自分なりの満足が得られる、「いい加減」を追求する1年にしたいなぁ。

いい加減。難しいけど、探し求めます!

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