定年退職したらやりたいと思っていたことの一つ、テント泊。３０年ほど前には、バイクに道具を積んでソロキャンプしていた。
　車中泊を始めた時に、その頃の道具を引っ張り出して、使えるものは利用してきた。ガスバーナーやチタンポット、シェラカップなどは、当時良い品質のものを買っていたせいか、そのまま使えるものが多かった。何も知らずに店員さんの言いなりで買っていた記憶はある。
ただ、テントやシュラフなどは、さすがに経年劣化は避けられず、泣く泣く新しいものに。
　退職、再就職前後はなかなかタイミングを見つけられずここまできたが、思いついたら実行❗️と自らの目標を定めたところで、梅雨の晴れ間があると知り、強行！？を決意。前日予約、翌朝出発の運びとなった。
　家を出てしまえば、もう進むしかない。幸い天気は予報通りで青空も見える。キャンプ場に近づくと、そこには富士山🗻の姿が。来てよかったと気持ちも上がってくる。
　ふもとっぱらでドキドキしながら受付。やはり平日で天気にもやや不安があるせいか、人・車はまばら。初心者🔰キャンプには絶好のシチュエーションだとホッとする。
ただ、日差しと暑さには参った。テントをはるのに汗だく。ただ、車を横付けできるのはありがたい。いつでも避難できる安心感。
一度家の近くの公園で試し張りしているから、設置はまあまあスムーズ。道の駅で買った富士宮焼きそばを食べながら、ゆっくり完了へ。

　テントが張れたので、買い出しへ。帰ってくるのが昼過ぎになるので、ついでに温泉♨️にも立ち寄ることに。汗かいたし、もう一度キャンプ場から出かけるのもおっくうだし。
　買い出しに行って気づいたのは、キャンプ場到着前に全部済ませておけばよかったということ。もうちょっと計画的に無駄のない動きができれば、のんびりタイムももっと増やせたのでは…。次回に向けての反省。
　近くのスーパーと道の駅で買い物。やはりご当地ものに引っ張られる。ビール、肉、ソーセージ。野菜類ほぼゼロの、非常にバランスの悪い食生活を送る２日間となった。

　お風呂はゆっくり。平日の昼間だから、すいている。内風呂、露天風呂を行ったり来たり。仕事で使い詰めで、痛みがなかなか取れない両手の指をゆっくりと温めながら体を休めた。
　キャンプ場に帰ったら、早速ビールとお昼ごはん。スーパーの惣菜、道の駅で買ったベーコン、キャンプ場で買った鹿肉。手間をかけずにビールのお供にできるものを中心に、夜までダラダラと飲み食いすることにして、あとは何もしないと決めてビールを開けた。

　あとは何も考えずにゆっくりとした時間。昼間の暑さも徐々におさまり、心地よい風が吹いてきた。いろいろと心配したこともあったけどやっぱり来てよかった。やりたいと思っていたことが、また一つできた。そんな満足感でいっぱい、そして気が付けばはち切れそうになるほど、腹もいっぱいになっていた。

　中でも印象的だったのは、鹿肉のステーキ。キャンプ場で売られていたもも肉をシンプルに焼いて食べてみた。臭みもなく、ヘルシーさが伝わってきた。普段は食べない肉を前にして、非日常感を味わうこともできた。次は牛か豚でいいかな。

　夜は月も顔を覗かせていた。梅雨の晴れ間、ラッキーな１日だった。ただ気になったのは、ちょっと離れた山の上に、頻繁に稲光が見えていたこと。こっちに来んなよ〜って思っているうちに夜も更け、テントの中でうとうと。幸せな気分で１日を終えたのだった。