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③ACTトレーニング_脱フュージョン

筑波大学大学院
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●「フュージョン」とは過去の記憶やイメージのまじり合った「マインドのわな」

事実と幻想が混じりあって区別がつかなくなってしまった状態。それがフュージョン(融合)です。感覚や感情と事実が何の関係もない場合でも、自動的に結びつけてしまう心の働きです。「パニック」という言葉を聞くだけで、いやな連想をしてしまって落ち着かなくなる心の自動的な働きのことです。ここで重要なのは、「パニック」という言葉は、本当のパニック発作ではなく、単なる言葉にすぎません。言葉を言葉以上に捕らえると、マインドの作りだした幻想を鵜呑みにして危険で深刻な思考に変わってしまいます。そうなると過去の行動パターンに縛られがんじがらめになってしまうのです。これを「マインドのわな」といいます。

●「脱フュージョン」とは「フュージョン」から抜け出すこと

自分の抱いた嫌な思考の影響を和らげ、無力化する方法、それが「脱フュージョン」です。嫌な思考や無意識の感情に対する観察者となるスキルを学ぶには練習が必要です。「マインド・ウォッチング」のスキルは、自宅や買い物の途中でも、身体を動かすどんな活動の途中でも練習できます。「マインドのわな」がいかにあなたを縛っているのかに気づくことは、重要なステップです。自動的(勝手)に自分の感覚を動かしていた思考と距離を取ることで、これまでとは違ったふうに身体とつながり、これまでとは違う感覚を得ることでしょう。自分の本来の目的にしっかり向き合いやすくなります。