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47都道府県の県章をモチーフに仮面ライダーを描いた話 ③中国・四国・九州編

県章をモチーフに描いたライダーを1人ずつ紹介するシリーズ。
今回は第3回として、中国・四国・九州のライダー17人を紹介!

前回記事:https://note.com/actct_zagi/n/n3edf978e5e56

【注意(前回と同様)】
・これらのイラストは私が個人的興味から描いたものであり、特定の県や企業の政治・事業・宗教・その他思想活動とは一切関係ない非公式二次創作である。よって無断転載・営利目的での利用は厳禁である。
・また、県章は本来使用する際に県の許可が必要であり、ここでは「引用」の体を取る事で無許可ながらなんとか形だけでも著作権法にひっかからないよう最大限尽くした形での公開となっている。そのため、「県章ライダーのイラストをSNSのアイコン等にしてもいいか」というような要望に対して私から許可することは不可能である。なぜなら、アイコンという画像サイズ・解像度が非常に限られた媒体の中で、この「引用」を成立させるための五要件〈引用部分の区別・引用元と作品との主従性・引用の必然性・出所明記・引用元の無改変〉を満たすというのは非常に困難だと考えるからだ。
・この記事自体も、県などからの差し止め要請があれば削除される可能性があることをここに明記しておく。
・以下の詳説には「(特定の版権キャラ名)をモチーフにしました/参考にしました」という記述が登場するが、これらはあくまで版権キャラが有するデザインの外見的特徴を参考にしたまでであり、元となった版権キャラの作中における描写・特徴・性格(性質)といったイメージを県のイメージに当てはめるものではない。

中国地方:5人

仮面ライダー鳥取

制作No.33/47

県章と同じく鳥モチーフ。頭部の羽を県章から2枚追加し、髪型のようにした。
口部分がクチバシ+広げた羽になっているのがポイント。

仮面ライダー島根

制作No.41/47

県章をどう貼り付けるかでかなり四苦八苦した一体。
試行錯誤の結果、正面ではなく左側面に配してぐるっと回り込ませる形に。
出雲大社にある都稲荷社から着想して、狐をモチーフにしている。描いてから1年後に狐モチーフのライダー(ギーツ)が主役を張るとは思いもせず。

仮面ライダー岡山

制作No.9/47

「岡山県章ってライダーズクレストっぽいな」と思ったのが本企画のきっかけだったので、その点では全ての始まりと言える一体。
やはりというかなんというか、実際に描いてみると真っ当なライダー顔になった。
黄×紫の配色は県旗由来であり、「似てる」という声が多かった仮面ライダーカイザとは無関係である。

仮面ライダー広島

制作No.16/47

「左右対称のようで左右非対称」という絶妙なバランスを探った一体。口元は厳島神社の大鳥居がモチーフになっている。

仮面ライダー山口

制作No.36/47

福島と同じく仮面ライダーエスパーダを参考にした一体。
県旗の海老茶色を活かしたカラーリングを意識し、白と金を差し色としてチョイス。司祭や神官をイメージした高貴な印象にまとめている。
同じく白×金のカラーリングである仮面ライダーツクヨミなども参考にした。

四国地方:4人

仮面ライダー徳島

制作No.32/47

「とく」を事案化した県章が右目用眼帯に見えたので、ミリタリー調にまとめた。
鉄板を貼り合わせたようなマスク・フクロウのような複眼・青森と同じくガスマスクモチーフの口元・配管剥き出しのアンテナ……全体的に“趣味”が濃い印象。意味もなく徳島を世紀末パンクに染めてしまったのは反省点である。

仮面ライダー香川

制作No.25/47

シンプルながら、この形にまとまるまで割と紆余曲折あった一体。
秋田や三重で採用した「県章の一部分を左右反転させて複製し、形状としては左右対称ながら色分けによって左右非対称の県章を再現する」というアプローチがここにも窺える。
仮面ライダーキックホッパーや仮面ライダーゼロワン シャイニングホッパーを参考にした。

仮面ライダー愛媛

制作No.18/47

3つもの色が使われているカラフルな県章の躍動感を活かすため、仮面ライダーパラドクス Lv.99を参考に「髪型」としてまとめた。
カジノテーブルを彷彿とさせるド派手な色合い、髪のうねりの発散・収束のリズム、そして左右で異なる複眼のテクスチャー表現(右は通常のライダーと同じ半透明の複眼だが、左は単なる塗装であり光沢があるのみ)と、個人的な「好き」が詰まっているお気にいりの一体。

仮面ライダー高知

制作No.35/47

彩度の高い四国勢の中では唯一渋い色合いの一体。
側頭部と口元を覆う紺色の幾何学模様は、坂本龍馬の家紋である「組あい角に桔梗紋」がモチーフ。個人的にはこの「組あい角」をクラッシャーとしてアレンジした口元がお気に入り。

九州地方:8人

仮面ライダー福岡

制作No.38/47

県章部分が複雑なので、他の部分はシンプルにまとめた。
「県章の色+1色」の組み合わせは県同士で被らないよう調整しているのだが、その結果福岡は毒々しい感じの色合いになった。

仮面ライダー佐賀

制作No.29/47

「仮面ライダーサガ」というライダーは既に公式で存在するが、ここで参考にしたのは仮面ライダーV3。カラーリングと蛇腹状の口元がその名残である。
実際には「ファイズっぽい」という声が聞かれたので結構びっくりした。ファイズは全く意図していなかったので。

仮面ライダー長崎

制作No.43/47

47体のうち唯一、県章が2つ貼りついている。仮面ライダークイズの複眼が2つの「?」マークで構成されているのと同様のアプローチ。
顔の左右に走る黄と茶のラインはカステラの断面がモチーフ。
色合いはヒロイックだが、よくよく見ると結構不気味な目元だったりする。

仮面ライダー熊本

制作No.23/47

県章の左右非対称性が激しいので、それに釣られてかなり独特な複眼となった。仮面ライダーベルデを参考に、スリット状のディテールでまとめている。
茶色のカラーリングはまんま熊のイメージ。

仮面ライダー大分

制作No.42/47

仮面ライダーネクロムや仮面ライダーウォズを参考にして、ディスプレイ状の複眼に県章が浮かび上がるデザインとした。
マスク外周の赤い部分は県旗のマーク(3つの「大」)がモチーフ。

仮面ライダー宮崎

制作No.40/47

佐賀と似た構成の県章なので、差別化に腐心した。最終的には「県章部分が複眼になる佐賀」と「県章部分が複眼の輪郭になる宮崎」とで差別化している。
黄と緑の配色は県旗から。また同じく県旗にある「ミ」型のラインを額に入れた。
全体的なディテールは大型建機をイメージ。

仮面ライダー鹿児島

制作No.19/47

紺〜水色のグラデーションは県のシンボルマークから。寒色メインなのは隣県の沖縄と被らないようにする狙いもある。
全体的なフォルムは水生哺乳類を、口元は鯨のヒダやサメの歯をイメージ。
県章の黒い部分は『ザ・スーサイドスクワッド』のブラッドスポートのマスクを参考にしており、半透明の複眼ではなく削り出した鉄のような質感を想定している。

仮面ライダー沖縄

制作No.44/47

口元はシーサー、両耳はゴーヤがモチーフ。
赤・燕脂・金・黄緑・緑と、「沖縄っぽさ」を感じるトロピカルなカラーリングを意識した。
幅広で少し傾いた形状の複眼は、『ボウケンジャー』のボウケンシルバーを彷彿とさせる。


以上で47体全員の紹介が終了!

今回の〈県章×仮面ライダー〉は、仮面ライダーシリーズが築いてきた「デザインの自由度」を痛感させる企画であったと言える。

とりわけ平成ライダー以降のデザインの変遷に目を向けると、毎年全く異なる個性の爆発を「仮面ライダー」の名の下に包摂し、シリーズの歴史に組み込んでいく懐の深さと可能性の大きさには目を見張るものがあり、驚嘆すべきデザインの宝庫であると感じる。

今回はそのような歴史の中で構築されてきた様々な「仮面ライダーの記号」をリスペクトし、再生産し、踏襲していく作業が主となった。

いずれはこの「仮面ライダーの記号」をも脱構築し、新たなる「記号」になるようなデザインを提示していきたいと思っている。

ここまで見ていただきありがとうございました!
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