見出し画像

Nippon Active Value Fund によるインテージへのMBO提案について②〜提案内容とインテージの反応〜

お疲れ様です。
本日はNippon Active Value Fund (以降NAVFと表記)によるインテージへのMBO提案の内容及びそれに対する、インテージの反応をまとめていきたいと思います。
それではスタートです!

⭐️NAVFによる提案内容

●NAVFによる保有状況の復習

2021年12月15日時点、NAVF関連全体で10.08%の保有であり、インテージの約1割の保有。

(出典)変更報告書より引用

2020年12月15日に初めて大量保有報告書を提出しており、その際の保有比率は5.04%であり、約一年で5%保有を増加させている。

ちなみに以下が保有期間のインテージの株価状況。2021年は年間通して株価は上昇しているけど、2022年入ってからは一転して軟調傾向ですね。

(出典)Yahooファイナンスより引用


それではインテージへの提案のまとめにいきたいと思います。

①2022年1月27日、NAVFはインテージへMBOを促しているというレターを公表。

公表しているレターの中では以下のような点を指摘しています。

・従業員のインセティブが少ない。残業が滞っている。
→MBOを通じて良い経営者に代わることで改善すべき。

・経営者と従業員に対する広範な株式インセンティブがない。

・十分な財務的リターンを確保できないM &Aを行っている。
→取締役の決議で決めていると思うが、全くうまくいっていないのでMBOで変わるべき。

・業務のデジタル化の進展が遅く、一般に自動化が進んでいない。マクロミルのような効率的な業務運営が必要。
→マクロミルは2013年のBain CapitalのMBOで変革したため、インテージも同様にMBOすることで変革するだろう。

レターを見ると、2021年7月、2021年8月にかけてMBOを促しているようですが、インテージが取り合ってくれないみたいですね。

②2022年2月9日、NAVFがインテージにMBO提案した旨が、日経電子版より報道される

以下日経の報道より引用。

英投資ファンドのニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドの投資顧問会社は7日、市場調査会社のインテージHDを1株当たり1900円で買収することを提案したと発表した。これまでMBO(経営陣による自社買収)を要求しており、今回、全株を取得し、株式を非公開化することで、インテージは様々な取り組みが可能になるとしている。買収総額は767億円になる見込み。

③2022年2月10日、インテージはMBOの提案は受けたが検討していないと公表。

(出典)一部報道についてより引用

④2022年4月27日、NAVFがインテージへ送付したレターをHPに開示。

MBOの提案に対する検討の姿勢が一切ないことは非常に残念であることや、MBOの提案は継続すること、2022年5月24日に面談する点はとても嬉しいというのようなレターを送っています。

大株主からの提案を検討しないはいかがなものかというご指摘もしてますね。

(出典)NAVFのホームページ資料より引用

⑤2022年5月30日、インテージがNAVFからMBOの提案を受けていることや、面談をした旨を公表。依然としてMBOは検討してないと主張。

MBOを検討しない理由は一向に開示しないのですね。

(出典)当社に関する情報についてより引用

⑥2022年6月30日、インテージがニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドからの提案に対する当社の対応状況に関するお知らせについてを公表。

詳細は下記画像をご覧ください。
ポイントは以下の通り。

・NAVFのMBOに関する具体的な取引手法、資金の裏付けも、非公開化後の企業価値向上施策について、NAVFから具体的な説明がないため真摯な提案と思っていない。

・上場企業として、中長期的な成長戦略を掲げ資本市場の活用を含めて適切に事業を推進することが企業価値ひいては株主共同の利益確保、向上に繋がる。

(出典)ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドからの提案に対する当社の対応状況に関するお知らせより引用
(出典)ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドからの提案に対する当社の対応状況に関するお知らせより引用

⑦2022年7月18日、5月24日の面談や、⑥のインテージの主張に関するNAVFの主張を公表。

このレターでは「大株主たちと建設的な対話ができているのか」や「MBOが企業価値向上に繋がらない理由をなぜ開示しないのか」等の疑問をインテージに投げかけています。

⑧2022年7月18日、NAVFがインテージへ株主提案を示唆するレターを公表。

具体的な提案内容は公表しないと銘打った上で、
①適切な譲渡制限株式報酬制度の策定、②自社株買い、③大幅な増配を提案する予定と述べています。

⭐️まとめと最後に

NAVFのインテージに対する提案についてまとめました。
まさかのnote作成中に株主提案が起きて、私もびっくりです。
随時このNoteは更新していきたいと思います。

次は考察パートです‼︎
お楽しみに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?