見出し画像

推し活は健康にいい

推し活は健康にいい。
これに異論がある人は少ないだろう。

好きなことに夢中になれる、その精神状態が体にもいい影響を与える。
推しをメインに予定を組めば、大事な日には最高の状態で臨みたいから、体調管理もする。
新しい情報を入手すべく、行動的になる。
同じ推し、同じ関心のある人たちと、新しい交流関係ができる。
ひとり推し活であっても、孤独に苛まれることはない。推しがいるから。

昔の知り合いに、長年、身内の介護をされていた方がいた。
若い頃から始まったケアラー生活、それが終わった時には40代の半ばを過ぎていた。
仕事のスキルを身につけることもできず、結婚・出産も諦めざるを得ず、介護をし続けた日々から解放された彼女は、燃え尽き症候群になってしまう。
何をしていいのかわからないし、何をしたいのかもわからない。
ほぼ寝てるだけのような毎日が続いたある日、
彼女は推しに出会ったのでした。

その頃世の中は韓流ブーム真っ盛り。
ヨン様の時代です。
彼女は韓流ドラマに魅せられ、どっぷりとハマり、
たっぷりある時間を韓流ドラマ鑑賞に費やします。

ドラマを見ているうちに、韓国語を学びたくなります。
ドラマを見ながら独学で学び始めます。
少し韓国語がわかるようになると、韓国へ行きたくなります。
はい、彼女は韓国へ行ったのでした。

燃え尽き症候群からは完璧に脱しました。

健康を取り戻すといろんなことが好転し始めて、仕事も見つかるし、友人も増える。
気持ちにハリが出て表情も明るくなるし、お肌もツヤツヤになる。

文字通り、推し活が彼女を救った例です。

そう、間違いなく推し活は健康にいい。


私自身も、推し活に救われたことが何度もあります。
なので「推し活最高〜!」なんて叫んでおりました。

が。

どうもこのところ、かつてほどの熱で推しを推せなくなっているのですよ。
飽きたとか嫌になったとかでは全くないのですが、なんか「もういいかな」なんて思ってしまって、新しい動向を追っていない。
追わなくなるとますます熱が薄らいでいく。

あれ〜?おかしいなぁ?
冷めるなんて考えたこともなかったのに〜

解せなくて、少し自分を分析してみました。
結果、リソースの配分が変わっただけかも、と思い至る。
自由に使える時間やお金や気持ちを割く時間が、分散した感じ。
唯一無二の推しに費やしていたものが、複数の推し(というか好きなもの・こと)に分散された。
強めの集中推し活ではなく、中火で複数推し活へ移行したというか。

熱が冷めたのではなく、分散した。
熱の総量は多分あまり変わらない。

この変化には体力が関係しているように思う。
がんがん燃やすより、いい感じに冷めない程度に温め続けたいような。
そんな温めの?推し活になってきた。

「年相応に」なんだろう。
年相応にと言うと、年齢なんて関係ないよと言う声が聞こえてきますが、
生き物として、年齢は無視できない要素。
熱量分散型推し活。
これも生きる知恵なのかもしれない。

「昔ほど熱くなれないわ」と嘆かなくても大丈夫。
年相応という言葉を、いい意味で実行しているのだから。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?