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精油擬人化ファンタジー『アロマの国だより』発売/小説企画書持ち込みから商業出版への道のりを大公開!

ようやく情報解禁されました……!
恵野 十未香さん著のファンタジー小説、『アロマの国だより』が11月17日(木)にいよいよ発売となります!!
Amazonや各書店でご予約受付中!
ぜひお手に取ってご覧ください♪

カバーや扉、目次などのデザインは、ゆきが直接監修しております。

▼書籍の予約がスタートしています!!
アロマの国だより ストイッツォの長い旅

これは、「香り」の力で人を救おうと奮闘するアロマ妖精たちの物語――。

アロマの国に住む妖精たちは、医学校などに通いながら日々人間の苦しみを癒そうと勉学に励んでいる。とある青年・ストイッツォは、ストルキオ家に千年以上も引き継がれてきた使命を秘めて旅立ったは良いものの、道半ばで行き倒れてしまう。アロマ妖精たちは、彼が人生という長い長い旅路の先で出会う人々に、寄り添い遂げることができるのか――?
新感覚・精油擬人化ファンタジー小説。気付けばアナタも「香りの科学」アロマテラピーの奇跡に導かれる……!

■巻末付録:登場するアロマ妖精たちの元になった香りの成分解説も掲載!すぐに始めたくなる「アロマテラピー入門」資料が満載です。

▼第一巻はコチラ

アロマの国だより リヒャルディスとメルクティオの環

人間であったリヒャルディスは長い長い眠りから目覚めると、「アロマの国に赴け」と命を受ける。そこにはアロマ妖精と呼ばれる妖精たちが、医学校などに通い人間の悩みや苦しみを癒そうと励んでいた。
人間の切ない「思い」に彼女とアロマ妖精たちが芳香とともに関わっていく。
あなたも「香り」の恵みに包まれて、日々に隠された奇跡に気づいてみませんか?


簡単に出版までの経緯を解説♪

 今回情報解禁してみて、ツイートの反応で意外だったのが「商業出版の営業代行までやってるの?」というものでした。

 たしかに編集者が営業代行(出版エージェントの真似事。主に企画書を出版社に売り込む作業をしたり、出版後書店周りをして書籍を売ってもらうお願いをしたりする)までやるなんて想像つかないかもしれません。自分にとって『商業チャレンジしたい人のために営業代行する』は当たり前の活動すぎて、広報もしておりませんでした。(すみません!)
 というわけで、今回の作品『アロマの国だより』が発売に至った経緯を少しまとめておきます……! 今後、誰かの参考になれば幸いです!!

困ったときのゆき頼み?! 駆け込み寺あだん堂

 こちらの作家・恵野 十未香さんは、私が所属する万年筆文芸部の部員である澁澤まことさんからのご紹介で出逢った方です。なんでも商業出版についてご相談があると。
 簡単にヒヤリングした感じだと、【出版社側から2巻は出せないと言われてしまっているので、どうにか続編を本の形にしたくて。今回は、オンデマンド出版か自費出版にするしかないかなぁ】とのこと。ご心労とてもよく分かります……。しかも聞けば、なんと、澁澤さんの母上だとおっしゃるじゃありませんか……! これは部員仲間としても、全力で応援しなければ! と気合いが入りました。

オンデマンド方式検討から、商業出版チャレンジへの道程

 はじめて恵野さんとお話した際、ご時世的にもちろんオンライン通話だったわけなんですが、アロマが大好きな人なんだなぁと好印象だったのをおぼえています。そして恵野さんは最初から、ご自身の物語やアロマ妖精たちを通じてアロマの持つパワーを世に少しでも広められたら……、と一生懸命でした。「あぁ、なんて勉強家で、なんてステキな方なのだろう。この人の書籍化にどうにか貢献したいなぁ」と思い、なんとか私が出来る事はなんだ? と探り始めたのでした。
 恵野さんは、「混沌の惑星シリーズ」などと一緒でAmazonPOD方式での出版を目指し「ぜひゆきさんに編集をお願いしたい」とおっしゃってくれていました。もちろん私はそのまま編集を請け負う方が儲かるわけなんですが(笑)、それではこの作品、なんだか勿体ないなぁと感じました。そのため、「オンデマンド方式はいつでもできますし、まずは商業出版にトライしてみませんか。せっかく1巻が商業なんですから」とご提案をさせていただいたわけです。

(後日談。校了後に「この方に編集をお願いして、良い作品を世に出したい。ゆきさんにお任せすればそれを実現できる。と直感したので、ゆきさん編集のオンデマンド方式でお願いしようと即、決断しました。が、そこでまずは商業にトライしようと言ってくださったことに感激して。結局、ゆきさんの高い能力とセンス、書籍への情熱、そしてお人柄に惚れてお仕事をお願いしたんです」などと矢継ぎ早に褒められまして、ちょっとどころか、たいそう照れております……。実は商業出版する前に最初っからゆき編集でオンデマンド方式出版がいいと即決断なさっていたのね?! と知り、驚いてます。まずは商業提案して、それが実現し、ほんとよかったです!)

企画書作成から、出版社への持ち込み営業代行作業まで

 原稿を拝読すると、(1巻を出した所以外の)商業出版社でも買ってくれそうな所がありそうな匂いはする。でも、書籍化の企画書を日々欲している出版社の中には、小説の企画書だけはなかなか通してくれないところも多い。現に、私の友達の出版社に数社あたってみたものの、やっぱりどこも小説の企画書は上手く企画会議を通らないと言われてしまいました。
 そこで、恵野さんとはよく話し合って、私の友達(といっても30くらい年上)の出版エージェントKさんにお願いすることにしました。
 出版エージェントKさんは、日本ではまだまだマイナーな出版エージェント業をやられている凄腕営業マンで、既に600冊程の出版に成功していらっしゃる方……。これは驚異的な数字です。そんな売れっ子でお忙しいKさんに早速連絡をとったは良いものの、やっぱり予想通り彼はお忙しかった! 到底私たちの本の営業をすぐすぐ頼める様子ではありませんでした。
 そこで、「企画書の添削は私が全てやるのでKさんには営業に集中していただけます!」と頭を下げ倒しました。「企画書の添削をする時間が省けるなら有難いし、ボクの代行費用も抑えられるから良いアイデアだね!」と快くOKをいただき(ギャラが減るのも顧みず。とても良い人……)、早速私は恵野さんと一緒に企画書づくり。
 商業出版社で数え切れぬ程の企画書を作ってきた歴戦の戦士(?)である私が一緒になって「出版社に気に入られそうな企画書」を作り上げ、Kさんへ送信。ほとんど直しがなかったため、Kさんに「さすがゆきさん、文章が上手いですね!」とかおだてられて感動したり(チョロい)。その企画書をもって、Kさんが最初は20社に持ち込み営業を掛けてくださいました。
 中間報告上、受け入れてくださる出版社はありませんでしたが(元々Kさんにも「ゆきさん、小説は難しいよ。ボクでも通したことがあるのは数冊だ」と言われてました)、なんとか他にもないか……ということで、追加で作業を続けていただき。
 結果、31社目でようやく「ぜひウチで」と言ってくださる出版社が見つかりました……!
 それが決まったメールを転送したときも、電話で恵野さんと二人でお祝いしたときも、ちょっと涙目だったのは内緒です!笑

作家宅で朱入れ作業をした思い出深い作品になりました!

 上記で述べた通り、社長さんが出版をOKしてくれたセルバ出版さんは、元々文芸の編集に強くないとのことでした。そのため、社長さんと恵野さん(著者)、私(マネージャー兼編集)、そしてKさん(出版エージェント)という4人で一度出版社内で打ち合わせした際にも、(文芸に強くないということで)細かく打ち合わせしたつもりでした。
 が、いざ原稿をお送りした後ゲラ(=デザインに落とし込んだ原稿誌面)を見ると……たしかに文芸の編集には慣れていらっしゃらない様子でした。デザイナーさんもほとんど実用書のデザインをなさっていらっしゃるようで、扉や目次にファンタジー小説らしいデザインは無くシンプルなものに……。加えて、表紙やカバーなどのデザイン案もでてくるまでかなり時間がかかるようでした。文芸のデザインに戸惑ってらっしゃるようです。
 これを見越していたのか、ゲラが出る前に恵野さんから入電、「ゆきさんに編集を手伝って欲しい」と依頼を受けていたゆき。ゲラが出たら即座に恵野さんのご自宅までおうかがいし、一緒に朱入れをさせていただきました。その原稿をコピーして郵送。デザイナーさんにはデザイン指示や、目次見本、扉見本、カバー見本などのデザインのたたき台を送り付け、失礼だったかも? と反省する暇もなく2校が上がってきました。
 デザイナーさんは私の想いをくみ取ってくださって、かなり私&恵野さんのイメージに忠実に再現していただきました。(ありがたや~! こういうことをすると、プライドが傷つくと怒る方もいらっしゃるくらいなのに。本作りに対して一生懸命やってくださって本当に感謝感謝です)

なぜ恵野さんの家に直接行ったり、私の事務所に恵野さんを呼び寄せなければならなかったのかといえば、恵野さんのお宅にスキャナーが無い(正確にはあるんだけど、100枚とかの原稿をスキャンできる高機能なものが無い)から、ひとつのゲラ用紙束に朱入れを一気にして郵送しなければならないから、だったのです! 今回の原稿作業は久しぶりに、「昔ながらの紙でのやり取り」でした!

無事に校了……! 締め切りギリギリまでゆき事務所で作業!

 そうこうしているうちにいよいよ締め切り間近に。
 締め切り日当日。
 3校を午前中までに朱入れして送らねば印刷に間に合わないと担当編集さんからご連絡があり……こりゃ郵送していたら間に合わないぞ! と、ゆきの事務所に恵野さんにご足労いただき、最後まで一緒に作業をしていたのでした……!(でっかいコピー機あってよかった~w)
 大変でしたが、おかげさまで、チームゆきとみ(?)の結束は高まりました……!笑

こんなに色々な苦労あり楽しみありで思い入れがひとしおな『アロマの国だより』がついに発売! 可愛いアロマ妖精たちの奮闘記、ぜひお楽しみに!

 普通、「小説で商業出版をするなら、新人賞に公募して入賞しなければならない」と思っていらっしゃる作家志望の方が多いと思いますし、それがもちろん「普通」ではあります。ですが、皆さんがご存知のようにコミケや文学フリマから作家デビューした人がいるように、「選択肢はひとつではない」ということが今回の記事で少しでも伝われば嬉しいです。

■補足
 私が営業代行をしても、凄腕出版エージェントKさんが営業代行をしても、実用書の企画持ち込み成功率で50%をちょっと超える程度。小説では50%を下回ると思います。(小説は50%いかない程度だな、と思ってもらうと良いと思います。)
 もちろん、私のところに出版代行費用をお支払いいただいたものの、全く書籍化できなかったこともありますし(私の力が不足していたのでしょう……申し訳なかった)、扱う点数が増えればもっと成功率は下がると思います。と、なかなか一筋縄ではいかないのが書籍化の難しいところです。
 現在も出版営業代行者を探していらっしゃる作家志望のみなさまからの依頼は受け付けておりますが、出版代行費用がかかることご了承の上ご連絡いただければ幸いです。(※この営業で決まる商業出版の多くは、編集印刷費などなど出版に関わる費用を基本的に出版社が負担します。このため、営業し企画が一発で通る最低金額だと”出版営業代行費用のみ”で出版できることになります)

 

そんな『アロマの国だより』がいよいよ11月17日(木)発売決定! 
ご予約受付中! 
思い出の逸品、ぜひお手に取っていただければ嬉しいです~!!

恵野 十未香プロフィール
フェリス女学院中高、東京水産大学(現、東京海洋大)卒業。(株)日本電気入社。体調を崩し退職に至った経験を踏まえ、ハーブ、アロマテラピーの実践法に取り組む。AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。健康管理士。現代QOL学会会員。現在、不安を抱える方に一筋の光を感じていただけたらという想いのもと、アロマ講座、youtube、小説によって「魂に届くアロマ」を広めるべく活動中。
■著書『アロマの国だより ~リヒャルディスとメルクティオの環』(文芸社 2020年5月)『ヒューヒュー大魔王をやっつけろ!』(文芸社 2019年6月)
■各種SNSはコチラからアクセス!
<香りにまつわるレシピも紹介!>Instagram
<10分程の見やすい長さでアロマの基礎知識を紹介!>YouTubeめぐみのチャンネル 

著者プロフィール
カバーや扉、目次などのデザインは、ゆきが直接監修しております。

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アロマの国だより ストイッツォの長い旅

これは、「香り」の力で人を救おうと奮闘するアロマ妖精たちの物語――。

アロマの国に住む妖精たちは、医学校などに通いながら日々人間の苦しみを癒そうと勉学に励んでいる。とある青年・ストイッツォは、ストルキオ家に千年以上も引き継がれてきた使命を秘めて旅立ったは良いものの、道半ばで行き倒れてしまう。アロマ妖精たちは、彼が人生という長い長い旅路の先で出会う人々に、寄り添い遂げることができるのか――?
新感覚・精油擬人化ファンタジー小説。気付けばアナタも「香りの科学」アロマテラピーの奇跡に導かれる……!

■巻末付録:登場するアロマ妖精たちの元になった香りの成分解説も掲載!すぐに始めたくなる「アロマテラピー入門」資料が満載です。

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アロマの国だより リヒャルディスとメルクティオの環

人間であったリヒャルディスは長い長い眠りから目覚めると、「アロマの国に赴け」と命を受ける。そこにはアロマ妖精と呼ばれる妖精たちが、医学校などに通い人間の悩みや苦しみを癒そうと励んでいた。
人間の切ない「思い」に彼女とアロマ妖精たちが芳香とともに関わっていく。
あなたも「香り」の恵みに包まれて、日々に隠された奇跡に気づいてみませんか?





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