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こんがらがるる

同じような靴を買ったばかりだった
お正月に二足の



のランニングシューズ
今日はどちらを履いてきたのか
無意識に三足鎮座してある
下足箱から手に取ったのは青い靴
した覚えのない堅結びを解きながら
足を入れて靴紐を結び直す
からからからと引き戸を開けて
門を通過して
走り出した途端
足と靴と地面
接地に床ずれのようなしっくりこない
違和感
足元をみる
先端の汚れに
既視感はある
似てはいるが
別物だ
わたしは今日
赤い靴を履いて
ここまで来た
踵を返す
慣用句通り
の身体の動き
からからからと
再び
8月
の引き戸を開ける
恥ずかしさに内申身悶えしながら
靴を間違えましたと
下足箱に
赤い靴
ヘイヘイ
シンデレラ
間違えてるぜ
囁くマイフッド
身体が教えてくれる


なんの躊躇いもなく
青い靴を履きだしたから
青い靴だったかな
赤い靴だったんじゃないかな
わたしが間違えてるのかな
赤い靴ですよね
よかった
赤い靴ですよね
そう
赤い靴です
赤と青を見間違えてはいない
赤は赤だし
青は青だ
青だと思って青じゃなかったら
ノッたまま疑うことなく
ツッコみがないノリツッコミを
一人二役の即興ではじめるようなものだ

青い靴の堅結びは解いてしまった

堅結びしたはずなのに
解けているのは何故なのだ
持ち主は不思議に思うだろう
事の成り行きを説明したところで
謎は深まるばかり

相反する赤と青
混じり合う
紫色の紫陽花
花言葉は無情

日常生活において
無我は良いことばかりでもないのが人生

無意識に干渉された平常心は
拡張し多様化する

身体性が伴っていないと不安になりますね







雨ニモマケズ 風ニモマケズ