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【伝統文化を体験】若手職人の食器で食す-ADDress今夏オープン拠点にて-

これからの時代を担う若い職人さんを応援したい。
日本の伝統的な手しごと文化をADDressで体験できる機会を創りたい。

そんな想いをこの度、実現しました。今回オープン予定のADDress拠点に仕入れる食器として、瀬戸焼の吉橋賢一さん率いる『M.M.Yoshihashi』さんと業務連携します【文責:ADDress・桜井】。

分業制による衰退と産地の課題

吉橋さんは「型屋」として伝統文化を継承されました。
型屋というのは、陶磁器を作る原料から商品の「型」を作る専門職です。

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(写真はM.M.Yoshihashiの江尻さん)

瀬戸焼は昔から分業制で、ざっと説明すると、最初の工程を担当する「素地屋」、釉薬という釉 (うわぐすり)を塗る「釉薬屋」、そして吉橋さんの家業である「型屋」の工程を経て、「絵付け屋」が装飾を施し、「窯元」が焼き上げて完成させ、市場に売り出されるという流れを汲むのです。この分業制により、伝統工芸の中でも量産体制が敷けていました。

しかし、昨今の安価な大量生産品に押される形で需要を生み出せず、継承者不足も追い討ちをかけ、分業制にも綻びが見えてきたのが現状です。

"型屋"から新たなステージへ

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「型」だけにとどまらず、新しいことに挑戦したい。

現状打破と未来志向への熱い想いを持つ吉橋さんは、これまでの伝統的な分業領域を超えて、陶磁器を作り上げるまでの工程に取り組み始められました。

分業制ではないため、1つの陶磁器を作り上げるには、更なる時間を要することでしょう。シンプルな中にも”らしさ”を演出し、瀬戸焼の伝統を今に伝えてくれます。

白地に縁起物の柄が彫られた器

新しいブランドも次々に考案されている中で、ADDressが最初に選んだのは、肌艶の美しい白地の食器。

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十草文様という彫を施されたどんぶり。十草という柄は、寺の庭に生える真っ直ぐ伸びた小さい竹のような植物、成長や繁栄を願う縁起物として江戸時代から愛されいる文様です。また、「金を磨くときに十草の葉で磨くと光沢が増す」とも言われ、金運に関わる縁起のいい絵柄としても人気です。

彫による色の濃淡、白磁が瀬戸の特長を表します。

ADDress拠点でも、丼物やうどん、ラーメン、スープパスタなど、現代の食文化に合う数々の料理に多用できます。

伝統の網模様大小皿で様々な食シーンに

もう一つは網模様の大小丸皿。

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網模様の器は昔から縁起が良いと言われています。染付模様としては、日本全国どこでもある定番の柄ですが、日本では「網で幸せがすくえる」、「網は必ず結び離れない」といったように、引き出物やお祝いの時のプレゼントとして愛用されています。

お刺身を並べたり、ワンプレートとしてご飯やおかずを並べたり、こちらも用途に合わせて様々な使い方で楽しめます。

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会員同士で食卓を囲みながら、手づくりの食器で食す生活。なんて贅沢!大切に真心込めて使ってもらいながら、伝統工芸で日々の食生活を味わってもらいたいです。

瀬戸焼を用いた食イベント開催へ

この度のご縁は、ADDressアンバサダーでカレー男子の愛称で人気の新井一平さんの繋がりから、瀬戸焼作家の深田涼さんをご紹介いただき、深田さんとタッグを組まれる吉橋さんにたどり着きました。

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カレー男子こと新井さんは、各地の食材を使い、地域の皆さんとのカレーなどを用いた料理を通してコミュニティを作る活動をされています。
ADDressに仕入れた瀬戸焼の食器で、カレースパイス料理会も開催しますよ!

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深田さんも瀬戸焼作家として、酒器やアクセサリーなどを制作されている若い職人さんです。

▼深田さんのポートフォリオサイト
http://ryo-fukada-portfolio.strikingly.com/

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深田さんはお会いする前、ADDressへの想いをホームページにした「お手紙」をお贈りしてくれました。もう本当に素敵なホームページで、瀬戸焼についての熱いメッセージが込められていました。ページの端々まで感動したのですが、私が特に感動したメッセージを共有します。

機械生産の器たちを選択すれば、もっと安くすんだと思います。それを選ばずに予算を割いていただけたことに感謝いたします。
個人的に十草文様のどんぶりやプレートはお勧めです。
古い人間だから(筆者注:深田さんは若い女子です!)、ゲン担ぎや縁起物は信じます。まっすぐ成長していく十草にのせた、繁栄を願う江戸から続く想い、お部屋に置いてもらえたらと思います。
職人がまっすぐ一彫一彫していく仕事は、それに説得力を与えます。
瀬戸は、織田信長の時代、楽市楽座が開かれて流通ルートが広がると共に、庶民に広まった結果、日本各地にせとものが行きわたり、陶器=セトモノと呼ばれるようになりました。ADDressを使って生きていくことが、これから一般に浸透していくことと重ねて、そのうえでセトモノを使ってくれたら、嬉しいなって思っています。

実は、今回は予算の都合もあって見送らざるをえなかったのですが、深田さんの酒器で各拠点の名産日本酒を呑む会も、開催していこうと思っています。伝統工芸品の酒器で呑む日本酒は、一層深みが増しますね。1次会はカレー会で。

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瀬戸焼食器が使えるオープン予定拠点

瀬戸焼食器が使える今夏オープン拠点情報は、決まり次第noteやSNSで告知をしていきます。
直近では、3拠点(6月下旬より順次)は以下の通り、首都圏と近郊の物件です。

1. 雑司が谷拠点
住所:東京都豊島区雑司ヶ谷
2. 二子玉川拠点
住所:東京都世田谷区喜多見
3. 清川拠点
住所:神奈川県愛甲郡清川村
詳細は、以下の『各拠点のお部屋&ベッド』ページをご覧ください。
https://sites.google.com/address.love/rooms/address

クラウドファンディングも引き続きCAMPFIREにて新規会員およびイベントへの参加者を募集しております。みなさまからの応援をいただき、目標額は達成することができました!クラウドファンディングは残りわずかとなりましたが、まだまだ盛り上げていきたいと思います。ぜひADDressの世界観に共感いただけた方は、何かしらの形でご支援いただければ嬉しいです。新規会員も今後も募集は一旦未定となります。この機会にぜひADDressを実際に使ってみるのもいかがでしょうか?みなさまの引き続きの応援よろしくお願いいたします。


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