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いつまでもあると思うな、明治大正の洋館

今回は神戸市垂水区塩屋をぶらぶら歩いてまわります。

明石焼で腹ごしらえ

まずは腹ごしらえ。

JR塩屋駅を降りてすぐの商店街
明石焼を食べます。

明石焼むう

〒655-0872 兵庫県神戸市垂水区塩屋町4丁目1−6

実は、店主のむっちゃんは親戚なので、お近くに行かれたら、是非こちらのお店にどうぞ。

ジェームス邸(神戸市垂水区)

滝の茶屋徒歩7分。英国人貿易商迎賓館をリノベーションした90年以上の歴史を持ちます。
神戸市指定有形文化財に認定されています。

高台から瀬戸内海の美しい景色が見られる、、、はずなんですが、一般公開されてないのでぶらぶら行っても中には入れません。

ウェディング、レストランの予約が必要。

会食、ランチ、宴会、展示会、会議利用など各種受付中なのだが、ランチが5800円からでディナーはコース18,000円。

ハレの席や記念日に。

アーチ状の玄関ポーチ、美しいスパニッシュスタイル。

ちょうど馬車や自動車の車寄せな感じ。
玄関上部に複雑な彫刻があり西洋建築らしさがある。きっと夜に来ても照明が照らして綺麗なのでしょう。

旧グッゲンハイム邸

Guggenheim House.
(神戸市垂水区塩屋町)

少なくとも1912年までに建設され、ドイツ系アメリカ人貿易商グッゲンハイムが1915年まで使用し、その後は会社が所有していた洋館です。

ときどき、一般公開されていますが、行った日はイベント貸切中で入れません。

まぁわかって行ったけど。
美しい建物です

塩屋町四丁目の洋館

(神戸市垂水区塩屋町)

一般公開もされていないし、名のある洋館でもない。でも地元塩屋の駅前商店街の地図では、坂の洋館として絵地図に載っていました。

ホントに狭い曲がった坂道の階段を登ると見えてくる。隣の公園の陽だまりで猫ちゃんが気持ちよく寝転がっていました。

海の見える路地塩屋町三丁目

神戸市垂水区塩屋町

地元塩屋の駅前商店街の地図を見ながら、洋館のある街をうろうろ。

道が東西に通じてなくて、南北の道を坂道を上ったり下ったり。

かつては今よりお屋敷があり、土地を切り売りしたであろうことが分かります。

海の見える坂道、遠くに明石海峡大橋も。

旧ジョネス邸(解体)

明治以降、外国人の居住地として発展した塩屋、今でも旧グッゲンハイム邸や、旧ジェームス邸、旧後藤邸など多くの特徴的な美しい洋館が現存しています。

かつて塩屋には、もうひとつ有名な洋館がありました。旧ジョネス邸です。

http://maikonohama.la.coocan.jp/topics13/zyonesu/zyonesu.html
から引用

国道2号線沿い、JR塩屋駅の南側に建っていました。1919年にイギリス人貿易商F・M・ジョネス氏の私邸として建設されました。

2010年には兵庫県「ひょうごの近代住宅100選」に選出されていましたが、その3年後の2013年11月に老朽化やマンション建設を理由に旧ジョネス邸は解体されました。

今は旧ジョネス邸があった場所、マンション敷地の北西角に記念プレートが残るのみだとか。
寂しものです。

googlemapより引用
googlemapより引用

 この場所は平地の少ない神戸市垂水区では貴重な土地で、かつて洋館が立ち並んでいたそう。
海岸の国道2号線沿に唯一残っていた洋館のジョネス邸も最後は解体されて消えました。

旧安藤彌三太邸洋館(明石)

話題は塩屋から明石に移って、こちらはいつ倒壊してもおかしくない築100年の洋館です。

完成直前に当主が急死し、本人葬儀に使われただけ。不幸の塊の洋館は1919年(大正8年)以来無人の刻を刻みます

貴重な洋館が倒壊危機 個人所有で文化財指定できず、99年間無人のまま劣化進み…兵庫・明石

現地は高い塀壁や駐車場に阻まれて近づけないので、写真はwikiから。 

見るからにヤバい。屋根は一部崩落しており、観る影もなく荒れ果てた外観です。

旧安藤彌三太邸洋館 wiki
旧安藤彌三太邸洋館 wiki

洋館維持に必要なお値段

東京世田谷で解体を免れた洋館・旧尾崎邸保存プロジェクトの例をみると、

何とか解体を免れましたが、百年以上の歳月ゆえ補修が必要です。守っていくためには、最低でも1億円はかかります。

旧尾崎邸保存プロジェクト

最低でも1億円、継続して毎年の1千万。
日本家屋の古民家再生より、やはり石造はカネがかかるらしい。

隙間が空いてしまった窓枠、痛んだ床やドア、電気系統もそのままでは使えず漏電で火災の危険。
高温多湿の日本で進む経年劣化、世界的に高頻度の地震。

天変地異が多い日本列島で、海外デザインで日本環境最適になっていない洋館。
明治大正に建てられた名建築たちは揃って100年経過で、その寿命が尽きつつあります。

いつまでもあると思うな、明治大正の洋館。
今のうちに見ておくこと、できる限り入場料や寄付をして微力でも維持費の足しにしてもらうこと。

きっと、あと5年、あるいは10年で洋館はグッと少なくなっているのかも。

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