『キケン』

有川ひろさんの作品。

工科大学の機械制御研究部、通称キケンの物語。

キケンには部長の上野、副部長の大神、新入生の元山と池谷らが所属している。


「男子大学生ってこういうノリだったな」と大学生の頃を思い出した。

文化祭でラーメンを売る話がとても面白かった。

大神が女子大生とうまくいくのではと思っていたら、結果が残念でかわいそうだと思った。

黒板の挿絵のシーンに感動した。

上野や大神のように後輩のことをきちんと叱れる先輩は偉大だと感じた。


印象に残っている文

【機研】は正しく危険人物に率いられた危険集団であった。

「火事だけは出すんじゃないわよ」母親は上野に恐い顔で言い残した。上野は笑顔で手を振る。「大丈夫、買い置きの簡易消化器まだ半ダース残ってるから」

「酒買うときは老け顔の奴が買えよ。あるいはもう成人してる奴」

電話やメールで連絡を取らないわけではないのに、たまに少人数なら飲み会だってしないわけではないのに、ーー「なあ、今年の学祭行ってみない?」その一言は誰も言い出さない。

全力無意味、全力無謀、全力本気。ーー一体あんな時代を人生の中でどれほど過ごせるだろう?

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