『運転、見合わせ中』

畑野智美さんの作品。畑野さんの作品は初めて読む。

乗っていた電車が運転見合わせになってしまった6人の男女の物語。


町田と上原さんの今後がとても気になった。生田くんとは友達になりたいと感じた。

海にいると悩みがあると思われるのが、とてと面白いと感じた。

高畑くんと不動さんという名前は高幡不動駅とかけているのかなと感じた。

駅員の東川さんの話が一番良かった。


印象に残っている文

窓側のカウンター席には、電車が動くまでここで仕事します、僕は慌てたりしないんですという気持ちをオーラにして出しているサラリーマンが並んでいた。

肩を叩くのをかわいいボディタッチだと思っている女がいるようだが、はっきり言って痛いからやめてほしい。歓迎できるのはそんなことしなくてもかわいい女子がやる時だけだ。つまり、上原さんはいくらやっても許される。

まるで幕末の日本のようだ。お腹の中で、尊王攘夷が始まった。

そもそも、便と言うのも、変に思えてきた。どこからの便りなんだ。内臓から体調についてのお知らせということか。

「電車、動かないね」松本さんが言う。「そうですね」「困るよね」「そうですね」「会社に電話した方がいいかな?」「そうですね」『笑っていいとも!』で、タモリとやり取りをする観客になった気分だ。

「誰かのことをおもしろおかしく言う奴は、誰のことも言うんだから相手にしないでいいんだよ」

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