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2桁どうしのかけ算

YouTubeのオススメにこんな動画が出てきた。

2桁×2桁の掛け算。

同じ数どうしなら15×15までは暗記しているが、それ以外は考えないと分からない。

この動画で説明されていたのは、どちらかの数を10にする。10にするために引いた1の位の数をもう片方に足して、その数どうしで掛け算する。その数に元の式の1の位の積を足すという計算方法だ。

例えば、上の動画のサムネにある15×11で試してみる。

$${15×11=16×10+5×1}$$

という計算方法になる。11の1を15に渡して、16×10を作る。それに元の式の1の位の数をかけたものを足す。つまりは、5×1を足す。という式だ。

確認として、スマホの電卓機能で確かめ算をすると確かに同じ値になった。なので、この方法は正しい。

正直なところ、これでなぜ計算できるの?と疑問に思った。まあ、方法の丸暗記でも事が済むのだが、こういったことが気になるたちである。個人的にはこういう小さな「なぜ?」を解消していくことが脱・丸暗記につながっていくと思っている。

おそらく中学生くらいの知識で計算できるが、頭が痛くなる人もいるかもしれない。そういう人は見なかったことにして記事を閉じてほしい。

2桁の数字は文字式を使って以下のように書ける。

$${10a+b}$$

別に$${a}$$と$${b}$$でなくてもいい。★とか■でもいい。$${a}$$の数によって10の位の数が変化し、$${b}$$の数によって1の位の数が変化する。

例えば、$${a=1}$$で$${b=0}$$なら、

$${10×1+0=10}$$

となる。$${a=}$$を1〜9、$${b}$$を0〜9までにすることで2桁の数字を表すことができる。

ここで、

$${15×11}$$

を文字式で表すと、

$${(10a+b)×(10a+c)}$$

となる。この場合も文字は何でもいい。15と11は、10に5を足した数と10に1を足した数であり、$${a}$$を使うことで、文字数を減らせると思って使った。$${b}$$と$${c}$$は5と1を分けるために使っている。

なので、

$${15×11}$$

は、上の文字式に$${a=1}$$,$${b=5}$$,$${c=1}$$を入れた形になる。

この文字式を使って、

$${15×11=16×10+5×1}$$

と同じ式を立ててみる。

左辺(イコールから左側)は、文字式そのままなので、

$${(10a+b)×(10a+c)}$$

になる。

右辺(イコールから右側)は、

$${(10a+b+c)×(10a+c-c)+b×c\\=(10a+b+c)×10a+b×c}$$

になる。


$${15×11=16×10+5×1}$$

の計算の際に、11を10にした。
文字式も15×11に見立てているので、$${(10a+c)}$$を$${10a}$$にするために$${c}$$を引いた。

別に、15を10に見立てたとしても$${(10a+b+c)}$$と$${10a}$$の位置が変わった同じ式が書ける。

$${(10a+b-b)×(10a+c+b)+b×c\\=10a×(10a+b+c)+b×c}$$


後は左辺と右辺が同じになればいい。

分配法則を使って、左辺は

$${(10a+b)×(10a+c)\\=10a(10a+c)+b(10a+c)\\=100a^2+10ac+10ab+bc}$$

となる。また、右辺も同様に分配法則をつかって

$${(10a+b+c)×10a+b×c\\=100a^2+10ab+10ac+bc}$$

となる。

左辺と右辺が同じになったのでこの計算方法は正しいことになる。

「おー、同じになった」と感心している。

数学的には間違っているかもしれないが、素人としてはこれでも十分満足している。

「なぜ一緒になるのか?」という疑問は解消された。

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