子供を褒めないと言う事は、「ありがとう」と言う事である

アドラー心理学の子育てでは、親が子供を「叩かない」「怒鳴らない」「叱らない」「褒めない」と言います。私は、これを比較的忠実に守るように心がけています。

岸見一郎さんの本が有名なので勧めることが多いのですが、特にママさんにまるごと受け入れられる事が少ないように思えます(うちのママさんも受け入れないので、我が家は、パパだけアドレリアン、アドラー心理学を実践する人、で、ママは違います。我が家では、ママが「〜しなさい!」と子供に命令をしている声が聞こえます)。

「子どもを褒めない子育て」を受け入れない理由に、
・「子供を褒めないようにする」のをネガティブに捉える
・「私は褒められて育った。自分にはそれが良かったのに、
  褒めないなんて正しいはずが無い」という思いがある
と私は思っています。

アドラー心理学で子どもを褒めないのは、
「〜ちゃん、すごいねー」
という褒め方は、子どもと横の関係を築いているのではなく、縦の関係を築いている「上から目線」であるからだそうです(また、褒めて何かをする子どもは、褒められなくなると何もしません。自分が何かをしたいという目的があって自発的にやる子は、褒められなくてもやるので、より自立していると思います)。

パパ:「ママ、今日はおいしい料理ができたねー、すごいねー」
ママ:「馬鹿にしてんのか、こら。もう、作らない」(プン)

となると思うのですが、子どもに対しても、大差ないと思います。
ママに対する台詞としてより良いと思うのは、

パパ:「ママ、今日もおいしい料理をありがとう」

であると私は思います。これは「感想と感謝であり、褒めている訳ではない」と私は思います。

同様に子育てでも、「〜してもらえませんか?」と依頼して、それを実行してもらった時には、「ありがとう」という会話にした方が良いと私は思っています。

パパ:「長男君、そこのティッシュをとってもらえませんか?」
長男:「はい、どうぞ」
パパ:「ありがとう」

パパ:「長男君、次男の手を強く引っ張らないでくれませんか?
    腕を触るときは、やさしくゆっくり動かしてくれませんか?
    次男君はまだ赤ちゃんなので、早く引っ張ると怪我をして
    しまうかもしれません。それは困ります」
長男:(ゆっくりと、次男の手を触る)
パパ:「ありがとう」

となります。結局、子どもに依頼をすると、子どもに「ありがとう」と言う機会は増えます。依頼すれば「ありがとう」で終わるので、子どもを褒めることは機会はないんですよね。

パパ:「ママ、絵が上手に描けたね。上手だね」
ママ:「絵の下手なパパに言われたくない!」

というような会話ではなく、

パパ:「おっ、長男君、絵を描いたの?」
長男:「そうだよ」
パパ:「これは、なーに?」
長男:「これはね、ティラノサウルス」

自分の描いた絵を自慢げに説明してくれる長男の姿は自信に満ちているように私には見えます。また、

パパ:「今日は長男とサッカーが出来て楽しかったよ
    長男はドリブルができるんだね」
長男:「ドリブル、早かった?」
パパ:「早いドリブルだったとパパは思うよ」

という会話をするようにしています。良い事に注目をして、注目が伝わるようにしているつもりです。

このようにやっていると、褒める必要はあまり感じません。
(逆に褒めていると、長男に「パパは、毎日、お仕事がんばってえらいねー」と言われるので、「なんだかなー」と思う訳です。私は幼児に褒められてもあまり嬉しくはありませんが、家族を支えるために働いている事を誇りに思い、進んで働いています)



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