アドラー心理学と子育てと私

こんにちは。四谷三次郎です。

私には3歳になる元気な息子がおります。妻は専業主婦です。以前、私は「もっぱら仕事」という生活をしていたのですが、反省して、息子が2歳ぐらいから子育てに参加することにしました。

子育てに参加するようになり「子育てにもコツがあるのではないか?」と思っておりました。

尊敬している方がいます(ここでは、「師匠」と呼ぶ事にします)。師匠と私は、かつて一緒に仕事をしました。師匠は新規事業を立ち上げるリーダーでした。師匠は、人を使うのが上手でしたし、尊敬できる人格者でした。新規事業の立ち上げにも成功されました。師匠は穏やかな方で、押し付けがましいところの無い方でした。師匠が、3人の子供を持つ私の上司に唯一強く説得したことがありました。

師匠:「上司さん、それは駄目ですよ。
    3歳までの子供は甘やかさないと駄目なんです。
    どういう調査研究をしてもそれは出ていることなんです。
    上司さん、そんなことしたら駄目ですよ」

師匠の専門は、児童心理学でした。上記の会話が私に強く残っていて「児童心理学の常識を知った上で、子育てをしたい」と思うようになりました。

きっかけは、一冊の本でした。アメリカのベストセラーであると言う『成功する子、失敗する子』という本です。原題は、"How Children Succeed"であり、『子供を成功させる方法』とか『どのように子供を成功させるのか?』という題の前向きな本です。著者が子供を持つにあたり、心理学などを調べて書いた本です。統計的に調べてあり、私には面白い本でした(データによる仮説検証がしっかりなされているように思える点が私にはよくあっていました)。

私は、統計は好きです。古典的な心理学は疑っていました
(原因は、一人の男です。その男は、東京大学を出て、専門が心理学でしたが、人の心がまったく読めませんでした。私は、東大を馬鹿にする気は一切ありません。「東大で学んだ一個人が、たまたま無能だっただけ」と思います。それ以降、心理学を読んでも、役に立つ気がしないので、避けていました)

しかし、私が子供を持つにあたり、師匠と児童心理学を思い出しました。『How children succeed』を読んでみると、師匠言っていたことが書いてありました。要約します。

「3歳までの子供に優しくしておかないと、子供のレリジエンス(=自己回復能力)が育たない。子供にとって母親は母艦であり、戻るところ。何かがあっても、そこに戻って回復できるという安心を得ることで、臆すること無く、新たな挑戦ができる。母親と信頼関係を築けないと、戻る安全地帯が無いので、怖くて挑戦しなくなる。何かトラブルに陥っても、そこから回復できずに引きこもってしまう」

私は、「これは、まるで『ガンダムのホワイトベース』だ」と思いました。

その本は、他にも、米国で続くスラム街における貧困の連鎖、それを断ち切るための努力とその検証結果などを通じて、「教育がどうあるべきか」が書かれています(ちなみに、学習塾の詰め込み型教育は、子供が社会的に成功するという意味で統計的には意味が無いそうです)。

「なるほどな」と思い、よい心理学の本がないか、友人に聞いてみました。何度かやり取りする際に、その方は自分で事業を立ち上げるという方だったのですが、松下幸之助の『社長の心得』と、カーネギーの『人を動かす』をお勧めしました。

紹介された本の一つに、アドラーがありました(アドラーはカーネギーのネタ本だそうです)。それは、今、私が尊敬する岸見一郎さんの『アドラー心理学入門』でした。

岸見さんの本は、大変おもしろく読ませて頂きました。「もっと知りたい」と思い、次々に岸見さんの本を読むことになっていきます。(アドラー心理学の中身は、岸見一郎さんの本を読んで頂くとして)アドラー心理学をどのように育児に応用して行くのかが、重要だと考えています。子育てに役立つ心理学としてのアドラー心理学を確信し、ここに至ることとなりました。

アドラー心理学は「学ぶに易し、実行するに難し」だと思います。内容は難しくはありません。しかし、理解し、地道に実行せねば、役に立たないものであると書いてありました。

私は、アドラー心理学を子育てに応用しています。私は、うまく行っていると思っておりますが、これを実践的に書いていき、"Lean Start-up"のような実用書のようなものがかけたら良いな、と思い、今、筆を取り始めました。

少子高齢化の世の中、「楽しく子育てをして、よりよい社会を作ることに貢献できればこれ幸い」との思いで、執筆を続けて行こうと思います。

友や兄弟に薦める時のように書き、皆様の明るい未来と、良い子育てにお役に立てれば幸いですので、どうぞよろしくお願い致します。

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