【HOTOKE's The】巣

 歌を失念したが、子供の頃専用?の歌を歌いながらアリジゴクの巣を指でぐるぐるかき混ぜてアリジゴクを捕獲しては外に放り出すという天災を起こした。
アリの巣を見つけては水を入れたり粘土質の土で入り口を固めたりという天災を起こした。
蜘蛛の巣を見つけては頑丈な糸を狙って千切って弱々な糸だけ残すという天災を起こした。

虫にとって子供は脅威だ。大人になると基本的にはチラ見するだけだったり気づきもしなかったりするだろうが、子供は目ざとく彼らの家を無邪気さで破壊する。それは私たちで言う自然災害なのかもしれない。

昔地元に帰る途中で、地震があった地域を通った。昔から建っていたであろう納屋は段ボールのように潰れており、私は子供の頃自分が行った「天災」を思い出した。天災のそこには意味も感情もなく力は圧倒的だ。
虫も私たちも、生きているのが不思議でならない。

追記
今から30年くらい前だと思うが、姉弟(小学生〜幼稚園生?)が庭でアリの巣に洗剤を流し入れたり虫に酷いことをしていたら人外っぽい奴に極小化させられて自分達がいじめたり殺していた虫たちから捕食・加虐対象にされる、、というホラー漫画があったのだがご存知の方がいればタイトルなどコメントいただけるととても嬉しいです。ホラーM、サスペリアあたりの読み切りだった気がします。

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