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表面自由エネルギーを使った密着性の議論

表面技術2022年7月号で表面エネルギーを使って密着性の議論をしている論文が掲載されていました。

これまで読んできた密着性の考察の中で、表面エネルギーを使ったものとしては一番わかりやすかったと思ったので、ここでメモしておきたいと思います。
(よく考えればスタンダードな内容だと思いますが、素人には分かりやすい説明でした)

内容としては、缶など外表面にラミネート樹脂を使って、そこに模様などを印刷したりする製品に関して、ラミネート樹脂と塗料の密着性を表面自由エネルギーを使って考察しています。

表面自由エネルギーは、分散力成分、双極子間力成分、水素結合力成分に分解できますが、これらの変化と密着性の関係を実験結果を元に明らかにしています。

この論文では、北崎・畑らの式を使っているとのことです。

北崎・畑らの式 ※論文本文より

表面自由エネルギーが既知の6種類の液体を使って接触角を測定し、そこからできる6つの式を使って、式1に含まれる6つのパラメータを算出しています。

言われれば当たり前のやり方ですが、考え方、測定結果、考察の仕方など、理論的で分かりやすい書き方だったので、今後の参考にしていきたいと感じました。

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