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「豊かさ」への期待と幻滅 青森県のメンタリティー、重なる未来

6月2日の朝日新聞に掲載された、クロアチアのフェミニスト作家スラヴェンカ・ドラクリッチ氏へのインタビュー「西側への期待と幻滅 東欧のメンタリティー、重なるウクライナの未来」を読んでの、私の随想です。学術的な根拠は特にありません。 このインタビューでは、物質的な豊かさを誇る西側への憧れと、ベルリンの壁崩壊でそれを手に入れたかに見えた後の東欧の失望について語られています。 https://digital.asahi.com/articles/ASR5Z3CLGR5VUCVL0

    • ピアノ(フォルテピアノ)とトラックのお話

      音楽そのものの話ではないですけれど、フォルテピアノに関わる運送業のお話。  精密機器の輸送には、空気バネ(エアサスペンション)を取り付けたトラックがすごく大事にされます。仮に航空機輸送用のクッション付き木箱に入っていたとしても、航空会社に国内の配送も相談すると、当然のごとくエアサス車を勧められます。 実際に、板バネ(リーフサスペンション)車のトラックに比べて、データをとるとずいぶん乗り心地は良いようです。リーフサスのバスとエアサスのバスをそれぞれ体験しても乗り心地は随分

      • フォルテピアノのペダル奏法〜モーツァルトとペダル(2)

        フォルテピアノでのモーツァルト演奏における「ペダル」について投稿しましたが、曲中かなりの割合でノンペダルで演奏されたニ短調協奏曲の録音があります。 こちらもクリストファー・カイトの独奏で、オーケストラはロイ・グッドマン指揮ハノーヴァー・バンドです。 CDジャケットがないので詳細は分かりませんが、カイトはおそらくシュタイン系の設計のフォルテピアノをほぼノンペダルで演奏し、つい最近まではチェンバロが「当たり前」であった、モーツァルトの時代の雰囲気を見事に再現しているように思い

        • フォルテピアノのペダル奏法〜モーツァルトとペダル(1)

          <モーツァルトの誕生日に別のブログに投稿した内容の再録です。無料で公開している内容ですので、こちらでも無料といたしますが、よろしければご寄付をいただけますと幸いです。> 今日はモーツアルトの誕生日とのことで、チェルニーが執筆した「ピアノフォルテ教本」から、モーツァルトの作品におけるペダルの使い方を解説した部分を紹介します。 フォルテピアノの時代、ペダルの使い方は現代とは随分異なっていました。 チェルニーが1839年に出版したこの「ピアノフォルテ教本」では、第三部の15章

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          サイレントピアノ・電子ピアノ・そして古楽器

          私は普段は古楽器を演奏していますが、先日「サイレントピアノ」について調べる機会がありました。 そこで、住宅事情で楽器の購入に制限がある方向けに、サイレントピアノ・電子ピアノ・そしてそういった方に役に立つ古楽器の情報(ここは私ならではの視点です)を紹介します。 ・サイレントピアノ「サイレントピアノ」はヤマハの商品名で、一般的な名称では「消音ユニット」などと呼ばれます。ベヒシュタインでは「ヴァリオ」という名前です。 全体的な考え方としては、「アコースティックのピアノがまず前

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          フォルテピアノを弾くタッチと手の形

          18・19世紀の「フォルテピアノ」を「弾いてみたい!」と思っても、普通のピアノとはどう違うのだろう?と思われる方は多いと思います。 これについて日本語で書かれた本はあまりないので、この際、ちょっとだけ私が書いてしまいましょう! 昔のピアノの鍵盤は、とっても軽くて、幅も狭くて、鍵盤も浅いです。 種類や国、メーカーによって、いろいろ異なります。 言葉で説明する事は難しいですが、全体的な傾向は充分説明できると思います。 技術的には、現代のピアノではなくチェンバロと共通します

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          はじめまして。林と申します。 フォルテピアノを弾いています。今までいろんなブログにちょっとずつ記事を書いていましたが、なかなか日本語の情報がない「フォルテピアノ」について、楽器の選び方・買い方から演奏解釈まで、読者の皆さんのお役に立てるページを作ろうと思いました。 私のフォルテピアノは、Joseph Brodmann 1823年のモデルによるDavid Winston 1995年製作のものです。古楽復興の歴史の中でも際立った存在の楽器です。 こちらを、フォルテピアノの仲

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