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恋バナと沙耶の唄

「私のどこを好きになったの?」に「俺のことを好きなところ」と答えた先輩がフられていた。

女子会でボロクソに言われていた。

「俺のことを好きだから好き」はあまりにも酷いんじゃないかと。その子自身の人間的な長所を挙げることが出来ないのは恋人という関係性において失礼だ、すぐにソイツと別れて正解だ、と周囲の女子から慰められてた。

確かにそれで本当に喜ぶ女は杜野凛世くらいなのかもしれない…

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(よし、楽しく話せたな)パーフェクトコミュニケーション

それでいいのか…?凛世…
朝コミュって最初期に実装されたやつだからたまにちょっと変だよな…

その「俺を好きだから好き」の話を聞いた後だったので、沙耶の「私を好きでいてくれてありがとう、大好き」という台詞で頭を抱えてしまった。

自分で見返す用のアウトプットの練習の感想文なので、駄文です。まとまりがない。


※以下沙耶の唄ネタバレあり
プレイ時間5時間なので気になる人は自分でやった方がいいと思います


▶︎大まかなあらすじ

それは、世界を侵す恋。
↑キャッチコピーカッコ良すぎる…

交通事故で脳の機能がぶっ壊れて、世界の全部が不快感しかない肉塊に見えるようになってしまった主人公と、そんな主人公の狂った認知の世界の中で唯一人間に見える沙耶(他の人から見ると肉塊のバケモン)の、純愛の物語。SFホラーサスペンス要素あり。

火の鳥未来編のオマージュのような内容で、沙耶の唄作中でも火の鳥について触れられてる。


▶︎プレイしてみて


沙耶の唄をやる時点で覚悟は決まってるので、そこまでグロくはないし、グロ映像にぼかしフィルターをかけるあんしん設定アリ。
映像や展開よりも、びちゃ…ぐちゅぐちゅ…みたいな肉塊から出る水音がプレイしてて1番気持ち悪くて心にきた。
汁気の多い肉の炒めものを作るときのびちゃびちゃ音で沙耶を思い出すようになった。

2003年のゲームだけど古さを感じなかった。普通に小説読んでる感じ。すごい。沙耶のキャラデザ今でも可愛すぎる。

▶︎純愛って何すか

同い年の人が結婚を考える人との同棲やらなんやらを始めたり、TikTokの赤ちゃんの動画を見て将来の子育てに思いを馳せている中、ワイは沙耶の唄をやって「恋ってなんだろう…」とか中学生以下のことを考えている……

沙耶の唄って純愛ってことになってるけど、生理的嫌悪感で沙耶しか選択肢がなくなっちゃっただけで、純愛というか主人公も沙耶もお互いそれしか生きていく方法が無かっただけなんじゃ…?やっぱり世の中ルッキズムなんだ!

と思っていたけど、作中でそれは否定されてた。
仲間を増やそうとした沙耶によって、主人公と同じ脳みそに改造されたモブおじさんは、混乱の中自分の家族をぶっ殺して沙耶をレイプし始める。
同じ状況下でもおじさんは沙耶にひどいことをして主人公は大事に扱ってくれた。沙耶に主人公を選ぶ理由がある。

あと3つのエンドのうちの1つで、主人公が正常な脳みそに戻るエンドがある。
肉塊に見える今の自分を見られたくない、嫌われたくない、とメールでメッセージを送って主人公に姿を見せずに去る沙耶、あまりに健気すぎる。
牢屋の中の主人公も、見た目が変わっててもいい、肉塊の姿の沙耶でも愛する自信がある、沙耶に会いたい、と願うが、結局ふたりは別れるエンド。

きっかけは見た目だったかもしれないけどふたりで過ごす時間の中で見た目を超えたお互いへの内面への愛情が生まれてたことが分かる。やっぱり沙耶の唄は純愛や!!

とは思ったけど、主人公の大学の元友達(現肉塊)に対する対応を見てると、やっぱり実際に肉塊の沙耶を見たら生理的嫌悪感が勝って愛情は続かなかったんじゃないかなぁ…とか思ってしまう。カフカの「変身」って小説が見た目変わったら捨てられるエンドの話だった。

沙耶と一緒に世界を肉塊に染め上げるエンド(開花エンド)で、沙耶が「世界でたった1人私を愛してくれてありがとう、大好き」みたいな台詞を言う。
プレイ当時は冒頭の女子会のこともあり、なんだかその台詞にひっかかってしまったが、きっかけがなんであろうと選択肢がそれしかなかったからであろうと、お互い大事にできてるならそれは純愛だよなと思った。

「私を好きでいてくれるから好き」「俺のことを好きなところが好き」は互いに失礼な態度とってないなら別にいいんじゃないか?
何も悪くないことのような気がする。

というか、おじいちゃんおばあちゃんになってお互い生理的にキモくなってどんどん歳をとって理性が利かなくなってわがままになっていってもずっと愛情を持ち続ける覚悟を持って結婚する世の中の人間ヤバくないか?すごすぎる。相手を幸せにし続けられる覚悟を人はどうやって持つんだ。

もう何も分からなくなったけど、沙耶の唄は愛について考えさせてくれる良ゲー神文章でした。

文章のまとまりがなさすぎる。

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