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1月の日記-週明けに残したくないもの

日々が常にわたしのわたしさを明かし続けている。そのことに、わたし以外の誰も気がつくはずはなく、そっと耳打ちしてくれることもない。わたしの日々はわたしのもので、それは確かに尊さを含んでいるけれど、日々はわたしのためにあるのではなく、ただ、そこにあるようにあるだけだ。言葉がいつも真ん中に辿りつけず、周縁を点々と跳ねてばかりいる。

2024 日記を書くこと

0109
会社1日目。色々去年、「来年にやろ〜」って置いてきてしまっていたのを思い出してげんなり。お昼休みにタリーズに行く。沖縄の写真を見返したりする。会社を19時くらいに上がってタリーズの閉まるまで小説を書いたりしていた。外が凍えるように寒い。

0110
遅くまでタリーズで日記とかラジオの文字起こしとか小説とか書く。ロンドンに住んでいる友達が本を買ってくれたのが嬉しかった。やる気だけは旅行帰りでたくさんあって、家に帰った後も倒れずしっかり掃除をする。

0111
今日も遅くまでタリーズ。ソイラテとロイヤルミルクティーを飲む。レギュラー陣ですな。去年の日記をまとめはじめた。なんだか慌ただしい一年だったな、と思った。今年はもっとそうしたい、って気持ちもあるけれど、忙しなさに耐えられるのか、わたしはあんまりわたしを信頼していない節がある。
忘れてたけど祖父の誕生日だ。

0112
明日から京都に行くのが信じられないくらい仕事が終わらない。なんか集中したら終わるんだろうけれども、その集中するってのがすんごい難しい、っていうか無理。なんだろう、いろんなところに注意を向けまくりながらやってしまう。でも荷造りも終わってないからやってないものに見て見ぬ振りして帰った。
京都楽しみ、相当好き。

0113
京都きた。パートナーの友達と会う。とても可愛い人だった。ケーキの美味しい喫茶店で喋った後、半分以上わたしのわがままで独立系の本屋さんと蔦屋書店に連れて行ってもらった。ここが近所だったらお金がいくらあっても足りないかも、と思った。
明日出す新刊の出来がとても良くって嬉しくなる。京都でとったホテルの電子ケトルがバルミューダでドライヤーがダイソンでなんかめちゃよかった。
ホテルみたいな家全然住みたいんだよね、「え〜」って言われるのわかってますけれども、結構整理されきった何もない部屋みたいなのに憧れたりする。

0114
文学フリマ京都。薄々そうじゃないかと思ってたけど、東京に出た時とは違って、人の波が穏やかで、ゆっくりと見てくれる人が多くてよかった。お客さんが京都の言葉を使っている度に「きれいな言葉だなあ」と思いながら接客していた。
いくつかこれからも続きそうな出会いがあった。文学フリマ出るの最後にしようと思ったけれど、行けばなんかあるって感じだから、いってもいいかもな、と思った。東京次有料になるらしくて、それが案外いい方向に行くのでは?と思ったりもしている。
深夜、甲府についてヘトヘトだったけど仕事場によって週明けに残したくないものを終わらせた。これはマジな方でめちゃくちゃ偉い。

0115
朝から日付の変わる頃まで仕事。ようやく糸口が見えたな、くらいになったので帰った。君島大空を大きな音で聴きながら帰る。意味わかんないくらい寒かった。なんか忘れてた、全然さ、言葉を書くのと仕事をするの両立できないんだった。仕事とバチバチやってる時、ちょっと相手がよそ見をしているのを見計らって言葉を積み上げていくしかない。しかねえ。全然仕事きつい。

0116
家が汚い。ホテルってだから好きだ。家事をしたくない、とかではなくって、本当にものが多いのが困るって感じだ。頭を整理したいのに。こたつが全部悪い。足から生命力を搾り取られて寝る以外の選択肢を無くしていく。冬好きだけど今日は嫌い。

0117
大きな大きなため息が出た。大きすぎて咳で誤魔化した。もうなんか、仕事おわんないしさ、なんか恨むような目つきをしながら体を動かしていく。駄々をこねるように仕事を終わらせる。

0118
面談がほんと疲れた。なんか「気を遣ってる風」勘弁してくれ。無理無理。「パートナーはいるの?今の時代ね、パートナーって言わなきゃね、同性か異性かわからんないものね、ははは。ところで、同性?」いや全部言ってる!?!?!?!
びっくりしすぎて得意のヘラヘラが発動できなかった。話をほぼ聞いているだけだったけど午後全くと言っていいほど仕事できなかった。

0119
連日なんだか複数のところから酷い目にあっているわたしを見かねて好きな上司がイタリアンに連れて行ってくれた。ボローニャ食べた。めちゃくちゃ美味しかった。あなたは今回本当に何も悪くないのに災難でしたね、と言われる。
この上司も夏にいなくなるかもしれんくて、そのことばかり考えてたらあんまり神経が巡ってなくってすんごい速さでボローニャ食べ終わっちゃって、ちょっともったいなかった。


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