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3月の日記-寂しくはないけれどひとりだ

3.8
攻殻機動隊を観ている。難しい会話が多くって細部まで理解することができないのだけれど、人生の悲哀が垣間みえる大人の雰囲気を楽しんでいる。
冷蔵庫に入っていた魚肉ソーセージの期限が過ぎていた。多分ほとんどの食材の期限が過ぎているのだと思う。そんなのを確認するのも億劫になってここまで来てしまった。

3.9
朝からずっと仕事だったので久しぶりに張り詰めていた。うまく行ったかはわからないけれどとりあえず終わることはできた、というような感じ。
角銅真実さんのLantanaを聴く。「さようなら わたしの大切なものたち/さようなら わたしの大好きなものたち ぜんぶ」という歌詞がすごく今の自分にあう。寂しくはないけれどひとりだ。

3.10
休み。ちょっと会いたい人やみたいものがあって東京に行った。友人の展示をみる。ステートメントの文章がとにかく良くて「詩を書いたらいい」と思ったけれど展示を観に来たのにそれをいうのはな、と思っていつか言おう、とだけ思った。ギャラリーの下にミモザが咲いていて、壊れている携帯のカメラでそれを撮った。
夜は友達とカラオケに行った。BUMP OF CHIKENをうたった。「熱が出たりすると気づくんだぼくには体があるってこと」という言い回しがすごく藤原基央だと思った。

3.11
誕生日に注文してくれた人の誕生日にちなんだ掌編を送るというのをやって、それが自分的に今やっておきたい大切なことって感じがしたので、ホワイトデーに向けてまたそういう手紙を送る企画をやってみることにする。多分そんな注文は来ないと思う、けどまずは色々と実験してみることが大切。

3.12
ラジオをとる。あるあるだけど喋り過ぎたな〜と後悔する。編集が後で大変だ。会社の忙しさが落ち着いてきたので、色々滞っている制作に目を向けはじめた。ちょっと言い過ぎではあるけれど、でもほんとうに、なんだかようやく年を越した感じだ。

3.13
体調が悪くて早退して帰る。家の掃除をちまちましていたら良くなってきたのでロッシュ(喫茶店)に行って新刊の編集をする。タバコたくさん吸った。
夜、開店と同時に人気の中華料理屋に行って、大盛りの炒飯と餃子を食べる。お腹が割れるかとおもった。

3.14
早く来て仕事をする。一応終わらせたけれど今日も早退して帰る。淡々と企画を進める。なんだか「しなければならないことをする」と思うと、「やるけどとりあえずYoutubeみよ」ってなるから、「しなくていいことをしないようにする」と思うようにした。星の数ほどやることはあって、どの順序でもいいから、着々と進めてさえいけば終わりがみえてくるはずだ。作り込まれたオープンワールドのゲームみたいに。

3.15
なんだかいけそう。と思う。色々とやりようはある気がしてきた。できる気がする。レーベルも本を出すのも、破産しかけた去年よりも少ない予算感でできる、というなんとなくの予感みたいなものが降ってくる。いつも頼んでいるパンとコーヒーのセット。ちょっとだけパンの温度が残っている。
ジャムをたっぷりとつけて食べると口いっぱいに強い甘みが広がっていく。


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