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また会えたこともすぐに忘れて

しごと先に大学時代の同期がくる。なんかすぐに言葉遣いが昔にもどって、嬉しくなる。「ちょと待っとってすまんけど」といって走って、残ったしごとは一旦置いて一緒にかえる。でも渋谷のまちはあまりにもうるさくて、疲れてしまった。「二次会行く人〜〜」ととってつけたような大声に全てがかきけされて、わたしたちがまた会えたこともすぐに忘れてしまいそうだとなんとなく。

仕事場にAir Podsを忘れて、久々に音楽を聴かずにかえった。その代わりに頻繁に後輩とラインのやり取りをして、気がついたら家についていた。もっさりとした空気の立ち込める部屋、もう春が終わろうとしていて、でも知っている、夏の前には陰鬱な梅雨がきて、わたしは例年と同じように気を塞ぎ、毎日の何が楽しいのか、ちっともわかんなくなってしまうのだろう。

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