おみくじ
私がまだ仏教徒(曹洞宗門徒)だったころ。大吉がよく出ると噂されていた清水寺のおみくじで、私は「凶」を引き続けた。
清水寺のおみくじは番号軸をガチャガチャと筒の中で回して数字を引くスタイル。1番から50番まであって、凶は一つだけ。9割方が吉系で「平」というのもあるらしい。知らんけど。
この清水寺は付き合ってる二人が一緒に行くと必ず別れるということでも有名だった。ここと京都府立植物園。
まぁこれも言葉遊びのやうなもので、人間は必ず死ぬというのに近い。
ある時、係の方に「ここでおみくじ引くと必ず凶が出る」とお話しすると、「ではもう一度ひいてみ」と言われ、引くとやはり凶だった。それで納得されたんだろう。世の中には凶運の持ち主というのがいるということを。
おみくじで凶を引くと、その時がどん底で、あとは右肩上がり!と考えるのが正当な解釈のあり方らしいが、私の場合はさにあらず。どん底を這うのが我が宿命らしい。「これがどん底なら吾は満足じゃ」と思ったというお話。
能登のみなさまのことを心の隅に留めつつ
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