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児童公園 (アルバムの中の交々)

ぬらりと空気の淀む夏の日。蝉の声に紛れて、元気な男の子の声がする。
この町の児童公園の真ん中には大きな楠があって、それが球技を妨げている。遊具はブランコと滑り台と砂場。このところ、こうした遊具の管理が難しく、順次撤去しているのだという。おそらく遊具で誰かがケガをする度にクレームをつけられて敵わない、ということなのだろう。こうして我々大人は子どもたちの世界をどんどん狭くしている。
例の声の主たちは鬼ごっこをしていた。十人に満たない男女混合。範囲は小さな公園内ときては、決着はすぐにつき、鬼役も小気味よく回っていく。
ひと際体格のいい男の子が鬼となり、滑り台のてっぺんに上った。腰に手をやり、1・2・3とゆっくり数を数えるその姿は、自らの天下を見下ろしているようにも見えた。

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