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セスジスズメ飼育【2022年9月21日~】

こんにちは、深見です。2022年9月から飼育していたセスジスズメの飼育記録を書いていきます。
(リアルタイム記録ではなく、振り返り記録です)

写真たくさん、動画もあるよ!



4齢幼虫【2022年9月21日~】

大嵐が過ぎ去った翌朝、家の前の道路に落ちている個体を拾いました。
アスファルトの上にぽつんと転がっていた4齢幼虫。つまんでもほとんど動かず、生きてはいるようだったのでお持ち帰り。これをセスジスズメ1号と命名しました。

この時点では、実はセスジスズメの飼育経験は皆無であり、家に飼育かごなどもなかったため、急遽2リットルペットボトルを切ってティッシュを敷き、ケースを作りました。こんな感じ。

ごはんはコマツヨイグサ。1号は右下にいます。

セスジスズメはやはり全く動かず、ケースに入れておいたコマツヨイグサも食べません。一晩たって9月22日、1号はペットボトルの形にぴったり身を寄せたまま、微動だにしていません。

大嵐の翌日に道に転がっていた個体ですから、かなり弱ってはいるでしょう。1日か2日ほど絶食状態にもあったはずです。このまま死んじゃうかな……と思いつつ、様子を見守ることに。


終齢幼虫【2022年9月23日~】

翌朝。1号は生きてるかな……とケースを覗くと、昨日と同じポーズで固まったまま。いや、よく見ると同じじゃない。模様が違う。

あれ?その縞々模様は……


脱皮しとるやんけ

拾ってから今日まで全く動かずごはんも食べなかったのは、どうやら脱皮前の休眠状態だったようです。ていうかお前、あの台風の中で「よっしゃ脱皮するか」ってなって(脱皮は、自分ではタイミングをコントロール出来ない生理現象だから仕方ないんでしょうが)、もしかして往来のど真ん中で脱皮準備を進めていたのか。

ここで「1号、とんでもなく図太いのでは疑惑」が持ち上がります。

ともかく無事に脱皮も終わり、1号はこれまでの絶食期間を取り戻すかのようにモリモリとコマツヨイグサを食べ始めます。

お手手でつぼみを持ってモグモグ。美味しいね。良かったね。

つぼみを食べている最中、1号的に何か驚くことがあったのか、ぱっとつぼみから離れる場面があります。その後、お口のまわりの触角?をぴるぴる振るわせながら、じーっと何か考え込んでいる(たぶん)1号。可愛いですね。
その後、危険はないと判断したのか、また同じつぼみを食べ始めていました。

大きくなったね!
ベストショット。なんという可愛さ。アイドルかな?


動画もいくつか。

もりもり食べるし、もりもりうんちする。「ぷりっ」というよりは「めりめりめり……」といった感じで、なんというか、「生命」を感じます。
たくさんうんちをするので、飼育ケースのお掃除は毎日欠かせません。

手の上に乗ったままごはんを食べる1号。早く手から降りてほしくて、尻をつつくも全く動じない。こ、こいつ、やっぱり相当図太いのでは……。

9月26日。道端に生えているごはん(コマツヨイグサ)の群生が枯れ始めていたので、セスジスズメってヤブガラシも食べるよね?と思い餌変更。青々と茂ったヤブガラシを摘んでケースに入れてみました。
食べてくれるかなと不安もあったものの、問題なくもぐもぐ食べてくれました。えらいですね。

ヤブガラシおいしー。

心なしか、コマツヨイグサより食べるスピードが速い。柔らかいから?
同じケースにコマツヨイグサとヤブガラシを一緒に入れてみたところ、どうもヤブガラシの方を好んで食べているようでした。

終齢幼虫5日目。大きくなったね。


ワンダリング・蛹室作り【2022年9月28日~】

9月28日、ガットパージののちワンダリングを開始しました。
狭い(ごめん)ケースの中をうろうろ……。ペットボトルケースの中からはごはんを撤去し、代わりに細かく千切って軽く湿らせたティッシュペーパーを入れました。

終齢幼虫になってからワンダリング開始までは約5日間。平均的な日数だと思います。

やがて、ペットボトルの底の辺りで蛹になることを決めたようで、蛹室作りを開始。

一生懸命ティッシュペーパーを噛み、糸で結わえて部屋を作っていっています。なんて逞しく、なんて健気なんでしょう。


前蛹【2022年9月29日~】

28日夜から一晩中、ペットボトルの底を齧るかすかな音が部屋に響き続けていました。ごめんね、それは土じゃないから、それ以上は掘れないんだ……。

満足したのか妥協したのか、翌29日には前蛹になっていました。

小さく縮こまって、余分な体液を排出。
体表面がうるつやになっています。


蛹化【2022年10月1日~】

前蛹状態のまま2日が経過し、10月1日の午前8時にはすっかり蛹になっていました。立派です。

脱ぎ捨てた幼虫時代の皮に、ぴこぴこ尻尾(尾角)の名残が見える。

この頃にようやく注文していた飼育ケースが届いたので、蛹は観察のためそちらに移すことに。触るとびっちびっち動くので、落としやしないかと戦々恐々でしたが、無事に移動完了。このまま湿度に気を付けつつ暗所に静置し、様子を見守っていくこととします。

これで蛹観察もバッチリ。

1日1回くらい覗き込むと、お尻の向きが変わっていて面白かったです。何か知らんけどもぞもぞしてるんでしょうね。

そして、蛹化から2週間ちょっと経過した10月20日。蛹の色が明らかに黒っぽくなっています。

20日0時過ぎ。口吻らしきラインも見える。

よく見てみると、羽根の模様が透けて見えている!これは羽化間近です。

翌21日朝。もうすっかり中身が透けています。

21日7時半。羽根の模様までスケスケ。

この日は仕事でしたので、仕事に行っている間に羽化しちゃうかなー羽化するところ見たかったなー。

なんて思っていると。


羽化【2022年10月21日】

羽化した!!!

家を出なきゃいけない5分前くらいのタイミングで、羽化してくれました。おはよういのち。頑張ったね。
蛹期間は約20日。真夏だと7日間くらいですが、寒いと時間がかかりますね。

ケージ側面にしっかり掴まったことを確認して仕事へ向かい、夕方に帰った頃にはすっかり羽根も伸びていました。

しわしわ…
ぴーん!

写真を撮らせて欲しかったので、そのまま一晩はケースの中で過ごしてもらって(ごめんね)、翌朝お別れをすることに。

2022年10月22日。元気に飛び立っていきました。

さよならいのち。

というわけで、てんやわんや右往左往しながら終えた初セスジスズメ飼育、しっかり羽化してくれたし、羽化の瞬間まで見せてくれたしで大満足でした。

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