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【アガベの育成する鉢について】

【今日の独り言】(面白そうな話題や知識を語ろうかと👍)
==アガベの育成する鉢について==

プレステラ90黒や兼弥産業株式会社のCSM-Lシリーズ(モスグリーンのスリット鉢)を使っていますが、経験上、素焼きの方が成長が良い気がしています。

今日はその不思議について自分なりに調べた知識を使って考察してみます。



「植物適している環境とは」


そもそもこの地球の地温は基本的に昼夜問わず一定に保たれます。(実際に我が家の庭に温度計をさして見たところ約30℃をキープしていました)

植物はそんな環境下で育っている為、恐らく地温の変化にはストレスを感じるはずです。
(そもそもストレスがあった方が締まって育つのではというのはという質問があるとは思いますが、ストレスにも種類があります。その話はまたの機会に話そうかと)

ではプラスチックと素焼き鉢で地温について比べてみると、素焼きの方が圧倒的に温度変化が少ないのは経験上皆さんもわかるかと思います。その理由として気化熱構造が多孔質などが挙げられます。

まず気化熱。素焼き鉢は水を浸透させ表面まで水が染み出る性質があります。皆さんご存じだと思いますが、素焼き鉢の水やり回数が多くなるのはこのためです。

次に多孔質であること。
「多孔質なことに何か意味があるの?」っと考えた方がいるかもしれませんが、段ボールやダウンジャケット、ペアガラスの窓(複層ガラス)を想像していただければわかりやすいと思います。空気は熱伝導率が非常に小さい特徴があり、ゆえに断熱効果があります。


「伝統に学ぶ」

素焼き鉢に関係ありそうな面白いデータがあります。上のグラフはセメント瓦と沖縄の伝統的な赤瓦の屋根裏温度を示したものです。

沖縄の伝統的な赤瓦(中村家住宅)と戦後普及したセメント瓦とでは、屋根裏の温度変化に大きさ差があることがお分かりいただけたかと思います。
赤瓦の方が外気温と1,2℃程度しか変化がないのに対し、セメント瓦は最大15℃も温度が上がっています。どちらも水を浸透する性質があるため程度の差はあれど気化熱の効果はあるはずです。その他に理由があるとしたら瓦の色や中の構造(多孔質かどうか)が関わっていると思います。

つまり、セメントで作った鉢であっても意味はなく、むしろ蓄熱性能が高いため、夕方になっても根がサウナのように蒸し焼き状態になり良い環境とは言えません。(朝は冷たく、夕方は暑い状況になる)

安価な物ほ選びがちな最近の世の中ですが、伝統や歴史には数千年積み重ねてきた経験があります。
ここ100年の間に出てきた現代の素材の耐久性には関してはあまり焦点には当てられないでしょう。機能ばかり追い求めて先のことが疎かになっている。

伝統や歴史は古臭いだとかって思うのではなく、代々受け継がれた言い伝えや歌、行事。一見意味の分からないことをしているようですが、それらには多くの知恵があることを知っていくべきではないでしょうか。

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