特定の政治活動が目的なのにG7ロゴマークの使用申請したら通った話【国会文字起こし】

何の変哲もない国会質疑の文字起こしです。

2023年3月23日参議院予算委員会
(議事の太字は質問部分とその回答部分)

田名部匡代議員の質疑(動画の1:03:20~)

田名部匡代議員
次に広島サミット関連について伺います。
広島サミットに向けて国際社会からも求められているのはやはり日本が特段遅れているLGBTの法整備についてなんですけど、ちょっとその前にですね、広島サミットのロゴマークの使用承認条件について伺いたいと思います。
これロゴマーク使用承認条件見ますと、特定の政治思想宗教等の活動を目的とした使用はしないことが条件になっていると思いますけど、政府参考人、間違いないでしょうか。

北川克郎外務省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
G7広島サミットロゴマークの使用承認手続きにつきましては外務省ホームページにてご案内しておりますが、そこには次の8つの使用承認条件が掲載されております。手短に申し上げます。
(1)使用する主体がサミットの広報PRに協力することについて具体的な意思を有すること
(2)ロゴマークの使用目的が総合的に判断してG7の趣旨に沿っているものであること
その使用によって同サミットの意義、重要性が損なわれたり、同サミットの準備実施の上で支障が生じる恐れがあると(?)。
2つ省略致します。
5番目に特定の政治思想宗教等の活動を目的とした使用はないこと。
あと3つございます。全部で8つの使用承認条件が記載されておりまして、外務省としては以上の基準に合致する場合に承認するようにしています。以上です。

田名部匡代議員
あの今パネルでお示ししてますけれども、総理の政治資金パーティーのお土産にロゴの入ったお饅頭とペンが配られた。
これは申請があって承認されたものだというふうに昨日レクでお伺いしたんですけれども、それは間違いないかということと、これは政治活動の使用に当たらないという判断だったのかお聞かせください。

北川勝郎外務省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
まず委員からご質問のありましたロゴマークの使用につきましては、申請を受けまして受理をし承認をしております。
以上です。
・・・
はい。
まずロゴマークの使用につきましてですけれども、そもそも今回広島サミットは日本にとり最も重要な外交行事の一つでありますので、開催地広島および日本国内においてサミットの機運を高めることが不可欠と考えております。
このロゴマークの使用はこの広島サミットの機運醸成のツールと考えておりまして、国会議員としての活動についても、その目的がサミットの広報PRを通じた開催機運の醸成になると認められるロゴマークの使用申請に関しては、基準に合致するものとして申請を承認しておりまして、今回のロゴマークの使用申請につきましてもそのような理由から申請を承認しております。
以上です。

田名部匡代議員
ちょっとまってください。
いや私ね、別に広島サミットをみなで盛り上げようっていうのはそれでいいと思うんですね。
ただ、やっぱりルールがある以上ルールは守るということだと思うんですよ。先程特定の政治思想宗教等の活動を目的とした使用はならないことという条件だと仰いましたよね。
昨日確認させていただいたんです。
政治資金パーティーは明らかな政治活動だというふうに思いますけれども、なら私も広島サミットを盛り上げたいのでロゴを使用するといったときにはこれ承認されるでしょうかと言ったら、ちょっとそれは…て感じだったんですね。
いや、それで、
(ざわ…ざわ…)
それでですね、これですね、いや例えば、いやいいならいいとルール変えたっていいと思うんですよ。
ただやはり、これ政治活動ではだめと、明らかな政治活動なんですね。
それで、どういう申請書がだされたのか、つまり嘘の申請書だったら回収しなさいというようなルールもあって、提出された申請書を見せてくださいといったらそれは出せないということだったんです。
で、申請書の様式をネットで見られるんですけど、使用目的、使用の具体的方法、使用イメージがわかる資料を必ず添付してください。
こちらのペンはですね、岸田文雄後援会とまで入ってるんですね。
これがいいというならそのようにルールを変えてください。
政治活動には使用できないということを昨日確認したんで。
そしたら政治資金パーティーは政治活動なのかというふうに聞かれました。
政治活動です。
ですので盛り上げるためならいいんですよというならルールを変えていただければいいと思うんですが、今回これが承認されたことは不適切だったと思いませんでしょうか。

林芳正外務大臣
承認基準は先程ちょっと省略しましたが8項目ございまして、先程答弁させていただいたようにですね。
同様の理由で申請が出され承認しております。
国会議員としての活動についてもですね、主たる目的、これが特定の政治思想宗教との活動にあるのではなくて、サミットの広報PRを通じた開催機運の醸成にあると認められるロゴの使用申請については基準に合致するものとして申請を承認しているところでございます。

田名部匡代議員
いやこれが後援会と入ったペンもそうですし、政治資金パーティーだったことから、これは特定の政治活動ではないのですか、ということなんです。
昨日もですね、盛り上げるためだったと。
で盛り上げるためなら政治活動でもいいんだというならそうしてくださいといっているんです。
ただやっぱり一定のルールがある中でなぜだろうという、いらぬね、批判や疑問持たれるようなことはしない方がいいという意味で今日取り上げさせていただききしたが、不適切だったと思いませんか、総理。

岸田文雄内閣総理大臣
まず実際の経緯については先程来、外務省あるいは外務大臣から答弁がありましたように、広報PRを通じた開催機運の醸成にあると認められるロゴマークの使用申請、これについては申請を承認したということでありますが、委員の方からもご指摘ありました、そうした様々な指摘を受けないように今後とも慎重にこうした取り扱いを行うことは大事であると思います。

田名部匡代議員
すいませんまああまりちょっとこの問題長くやりたくないんですけれど、機運も盛り上げるためならいい。
でもルールの中には特定の政治活動はダメだと書いてあるんです。
だから、いやいや、機運も盛り上げるためであっても、特定の政治活動はダメだということですよ総理。
そういうことなんですルールは。
まああのぜひですね、今回こうしたことで使用されたということでまあ私は不適切だったという風に思いますけれども、是非今後いらぬ疑惑は疑いや忖度があったのかなかったのかなどと言われないようにですね、していただきたい。
で、いいならいいと是非みんなで盛り上げていけばいいじゃないですか。
そんな風にルールを変えていただきたいと思います。
で、次の質問に入ります。

勝部賢志議員の質疑 (動画の1:42:24~)

勝部賢志
私今、田辺委員の質疑聞いてましてですね、総理のこの間行われました後援会の集会でロゴマークを使用したという件なんですけれども、答弁聞いてますと、政治活動ではないというような認識をお持ちなのかなという風に思いましたが、改めてお伺い致します。
通告はしてませんけれども改めてお伺い致します。
後援会の総会は政治活動ではないですか。

岸田文雄内閣総理大臣
後援会の活動の中で、ご指摘のロゴマークを使ったということでありますが、ロゴマーク使用に当たっては当然のことながら申請を行わなければなりません。
その際に、このG7サミット機運盛り上げに資するというこの理由から申請を受け入れていただき使用したものであると理解をしています。
そして政治との接点についてご指摘ありました。
これについてはご指摘を戴いた点等をしっかり踏まえて、今後慎重に対応しなければならない点であると認識を致します。

勝部賢志議員
もう一度明確にお答えください。
後援会の集会総会等は政治活動か。
併せてじゃあ選挙活動は政治活動ですか。

岸田文雄内閣総理大臣
はい、後援会の活動これは当然政治活動であります。
選挙は政治活動かということでありますが、選挙も一般的に言えばそれは政治活動だと思います。

勝部賢志議員
私の所にですね実は資料があって、当日の集会はですね、岸田文雄後援会新春互例会と書いてあります。
そこの右側にはサミットのロゴがあり、そして左側には統一地方選挙必勝と書いてあるんですね。
だからまさにこれは政治活動なんです。
なぜその政治活動にそのロゴマークを使ってはいけないという規定があるのにそれを許したのか、これはもう政府がどういう見解を持っているのかですね、これは総理は先ほど言ったように、許されたからと、申請したら許されたからと言っていますけれど、これを私はおかしいと思います。
ですから政府として正式な見解をですね、統一見解を是非理事会に提出いただきたいという風に思います。

委員長
ご指摘の点、理事会で後刻協議を致します。


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