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ヴイアライヴのプロジェクト発表会から考察するバンナムの狙い

こんにちは、amaと申します。

今回の記事では、ヴイアライヴのプロジェクト発表会において明かされた、アイマスを革命するような大戦略の意図と、そもそもアイマスが現状抱えている課題について語っていきます。

今回の発表内容

そもそも、今回のプロジェクト発表会で発表された内容とは何か。
以下に簡単に列挙します。

・ヴイアライヴはアイマス5ブランドとは違う立ち位置(既存ブランドの事務所へ所属する可能性がある)


・1年間活動し、最終審査で支持されればアイドルデビューできる(支持されなければ活動終了)


・ヴイアライヴ自体も支持されなければ終了
・新キャラ3名

この中でも最も衝撃的なのが、「アイマスの既存ブランドの事務所へ所属する可能性がある」という内容でした(言明は避けているがそう読み取れる説明内容)。

正直、VTuverが人気だから、アイマスも6つ目のブランドとして取り組むだけだと思っていましたし、そう思っていた人は多いと思います。
ただ、既存ブランドへ所属するとなると話が違います。

これまでのアイマスとは毛色が大きく異なるヴイアライヴを既存ブランドにぶち込む。
これはもはや、既存ブランドを一度解体して再構築すると言っても過言ではありません

灯里 愛夏


765ASに灯里 愛夏が加入することを想像してみてください。
これまでの十数年間の積み重ねは何だったのかとなりますし、ミリオンライブの存在意義にも関わってきます。
大反発となるでしょう。

ではなぜバンダイナムコエンターテイメント(以下、BNE)は、ヴイアライヴを6つ目のブランドとするのではなく、既存ブランドへのアイドル排出機関にするという茨の道を選んだのか

それは、アイマスが今、深刻な問題を抱えているからなのです。

アイマスの抱える課題

アイマスの抱える課題の一部を取り上げて解説します。

① 既存ブランドの停滞
色々と反論はあろうかと思いますが、言葉を選ばずに言うと、シャニ以外の4ブランドは停滞していると思います(むしろ後退しているかも)。
停滞から抜け出すには新規Pの獲得が必要です。どうする?

②リソースの限界(Pとしても,BNEとしても)
新規Pを開拓したいのでこれまで数年ごとに新ブランドを立ち上げてきました。
それは成果を出しています。
ただし、既存ブランドのことも維持・発展させようとしています。
その結果、既存ブランドと新ブランドでPの(時間の)奪い合いとなってしまっているのが現状です。
1人のPがアイマスに使える時間は有限です。どうする?

また、PだけでなくBNEとしても事業に注げるリソースは有限なため、取捨選択を行う必要も出てきます。どうする?

アイマスの抱える課題に対して考えられる対応策

上記の課題に対して、どのように対応していけば良いのでしょうか。

①既存ブランドの停滞
新規P獲得に向けた強烈なインパクトを与えうる策としては、アニメでの認知度UP、海外の開拓、新ブランド設立などでしょうか。
(新ブランドを創設しても、既存ブランド停滞の解決にはなりませんが…)
大小様々な策が考えられます。

②リソースの限界
これはもう、消費者を内(既存P)に求めるのではなく、外(新規P)に求めるしかありません。アイマスというIPを大きくし続けて、BNEからも不要な事業と判断されぬようにするしかないでしょう。
つまり、①の対応策と同じく新規P開拓が必要ということです。

なぜ6つ目のブランドではなくアイドル排出機関なのか


ここで、問いである「なぜBNEは、ヴイアライヴを6つ目のブランドとしてではなく、既存ブランドへのアイドル排出機関にするという茨の道を選んだのか」に立ち返ります。

先に述べたように、新規P開拓の強力な切り札として新ブランド創設があります。
新規P開拓の視点から言うと、ヴイアライヴは6つ目のブランドとして扱われないだけで、"新ブランド"です。

ただし、ヴイアライヴは、冒頭から繰り返すように「既存ブランドの事務所へ所属する可能性がある新ブランド」なのです(ここ超重要!)。

通常は、新ブランドにより新ブランドのPを増やします(新ブランドに触れてPになるるんですから当然ですね)。

しかしヴイアライヴは、勝ち抜いたアイドルが最終的に既存ブランドの所属となることで、「新ブランド(ヴイアライヴ)で獲得した新規Pを、自動的に既存ブランドへ送り込む」という構図を実現しようとしています(リソースの問題も既存ブランドが発展することで解消する)。

これが、ヴイアライヴを通じたBNEの狙いの本質ではないでしょうか。

ただいたずらにブランドを増やすのではなく、停滞している既存ブランド達に新規Pを送り込む新ブランド。
新規追加アイドルが既存ブランドに強烈な新風を吹き込むことを、大いに期待していることでしょう。

私としても、既存ブランドの停滞とリソースの限界については高い危機意識を持っていたので、この戦略は面白いと思います。

ただ、課題は残っています。先に述べたように、既存ブランドの既存Pからして受け入れられるものか?という問題です。
私も賛成と言いつつ、受け入れることができるか大いに不安です。

BNE自身も強烈な反発を予期してか、「ヴイアライヴは支持されなければ消える」と語るように、実験的な取り組みという位置付けで、ヴイアライヴにアイマスの命運を託しているわけではありません。
だからアイドルデビューまで1年も掛け、その間に可否を判断しようというのでしょう。

結局、ヴイアライヴという不確定要素だけでない、新規P獲得の施策も重要ということです(新ブランドというカードは切ったので、その他の施策で)。

今年のアニメで状況が好転することを祈ります。

まとめ

・ヴイアライヴは、既存ブランドへのアイドル排出機関となる可能性がある
・取り組む理由は、既存ブランドの停滞とリソースの限界という課題を抱えているため
・その解決策として、ヴイアライヴで獲得した新規Pを既存ブランドへ送り込むという戦略
・反発が強ければヴイアライヴ自体も消滅するという、実験的な立ち位置の取り組み

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