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のんびり地学基礎 #31 地震③「ビーチボール」

プレートの境界では、
岩盤に力がかかっています。
そのため、岩盤は徐々に
変形をしています。
岩盤の歪みは
いずれ限界に達し、
弾性エネルギーとなって
解放されます→地震

歪みの解放によって、
岩盤が割れてズレたところを
断層といいます。

プレート境界と断層面の関係


プレート同士がどのような
方向に動いているか、
(力がかかっているか)によって
断層のずれ方が決まります。

断層の動きには
4つのタイプがあります。


①、逆断層(収束境界)

逆断層とは、
押し合う力が働いてできる形で、
上盤が持ち上がります。
おもに、プレートが押される、
収束境界で見られます。


②、正断層(発散境界)

正断層とは、
引っ張り合う力が働いてできる形で、
上盤がずり落ちます。
おもに、プレートが広がっていく
発散境界で見られます。


③、右横ずれ断層(トランスフォーム断層)

④、左横ずれ断層(トランスフォーム断層)

横ずれ断層とは、
プレートのすれ違いの働きで
できる断層です。
断層を挟んで、向こう側が
右にずれれば「右横ずれ断層」
左にずれれば「左横ずれ断層」
と呼びます。
おもにトランスフォーム断層
などで見られます。


押し波引き波の配置と発震機構

地震の初動は
「押し波」と「引き波」に
はっきりと分かれます。

地下の断層の動きと初動を
示したものを
発震機構といいます。

球体に模して表わした
発震機構が震源球です。
その見た目から、
通称ビーチボール
呼ばれています。


震源球(ビーチボール)の見方

気象庁のHPより。震源球いっぱい(*^-^*)


まず、球の中心に
地震のあった断層を
置くとします。

球の円周をぐるっと
2本の線が書かれてあります!

1つは、断層面と同じ角度で
球面上に引いた線と、
もう1つは、
それに直交した線です。

球が4つのエリアに
区切られましたね。

これで先ほどの
「押し波」「引き波」の
発震機構を三次元的に
表すことができます。

断層運動によって
外側へ引っ張り出される
2つの「押し波」対角エリアを
色を付けて表し、
内側へ押されてくぼむ
2つの「引き波」対角エリアを
白い色で塗り分けています。


震源球は
断層の型によって
3種類の見た目になります。

震源球での断層型の見方


震源球の中心には
地震の起きた断層を置きます。
球の真ん中で横の輪切りにします。

下の半球だけ残して、
それを上から覗いた時の色分け
断層型を見分けています。

①、逆断層型

東北地方太平洋沖地震や
これから起こる
南海トラフ地震は逆断層型です。

②、正断層型

正断層は真ん中が白でくぼむ。
色のついた2か所が外側へ引っ張られている

③、横ずれ断層型

横ずれ断層は、
市松模様のように表せます。

は~、(´Д⊂ヽ
震源球は難しいです、
まだ完全にわかってないです。
混乱しているので、
自分のためのメモです↓
「白い面」
Pー主圧力軸(赤丸)、押す力、断層伸びる、引き波、くぼむ
「色付き面」
Tー主張力軸(緑丸)、引っ張る力、断層縮む、押し波、飛び出す

防災科学技術研究所の
Hi-net高感度地震観測網のサイトでは、
AQUAシステムという
震源球を使った地震速報を
閲覧することができます。

https://www.hinet.bosai.go.jp/

気象庁のHPでは震源球をわかりやすく解説しています。

震源球は、
テレビの地震速報では
伝えてくれない情報を
示してくれています。

大切なのは、いま
足元で起きた地震が
どこが震源だったか、
どのタイプの地震だったか、
を理解することです。
理解は
「正しく恐れる力を持つ」
ということです。

次回は
Geo Radio地震速報LIVEの聞き方、
「地震④」です。

謝辞~星屑の子供たちへ~

〇さんの地震LIVEで初めて震源球を知りました。
〇さんの手書きのビーチボール(*^-^*)
結局この震源球の型を何回も見て確認しました。
ありがとうございます。


Geo Radio「のんびり地学基礎#31「地震③」


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