見出し画像

きっと、役に立てないことはないはず。

学生時代、僕はいじめられていたことがあった。
たぶん自分の顔色を窺う癖だったりがクラスの誰かの癇に障ったのだと思う。
1ヶ月もしないうちに収まったと記憶してるけど、たくさん泣いた。
未だに覚えている。

大学生になってすぐ、友達の紹介で個別塾の塾講師のアルバイトを始めた。
そこで大きく人生が変わった、と思う。

そこには、浪人して斜に構えていた僕のことを「先生」と慕ってくれる人がいた。
最初は個別指導なのに目の前で寝られたこともあったし、うまく話せないし、散々な感じだった。
それでも、その場所では毎週決まった時間に「先生」として振る舞った。
成績が上がる以前に、どうしたらこの80分を楽しんでくれるのか。
それだけを考えて「先生」を3年くらい続けた結果、僕自身が1番授業を楽しんでいた。

その頃に、あんまり外に出たがらないような生徒の担当になった。
最初は僕が何と声をかけても「うん」としか言わない、リアクションが少ない。
高校生のはずが中学レベルの知識も危うい。そんな子だった。
自分に「この子を80分の中で必ず1回笑顔にする」というハードルを課した。
少しずつ笑ってくれるようになった。最終的には大学にも合格した。
(ちょっと出来すぎてる感あるけど、話をなだらかにすると本当にこんな感じだった)

人に貢献できるようになった、役に立てた、ってすごい嬉しくなったあとに、自分でも人の役に立てることがあるんだって気づいた。
場所が変わっただけで、ただただ「先生」の役を演じただけで人から求められ、人の役に立てた。それ以来、無駄に自分を卑下するのは辞めた。(謙虚でありたいとは思っている)
この経験は間違いなく今の僕の土台となってる。

場所を変える、何かを演じてみる、ただそれだけのことで人の役に立てる可能性があって、それはきっと自己肯定感を高めてくれると思う。

休み明けの憂鬱な気持ちと戦う人 や 涼しくなってきて心が寂しい人 の
何かの参考になればいいなと思います。

平成最後の夏の夜に。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?