【詩】大寒

身もこゝろも凍てつく辛さを
簑傘をかぶる ミノ虫のやうに
吹く風に抗はづ
半分眠り 半分起きる イルカのやうに
思ふこと少なく
52ヘルツで鳴く クジラのやうに
独りで歌ひ続け
卵を温めるペンギンのやうに
じつと 耐へ忍ぶ
そして 気が付いたときには
高い山の山頂に立ち 冬は過ぎる