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デッサン初心者がデッサンを続けてみて思った事。

デッサンをするにあたって準備した物、気になった事などを備忘録として記しておきます。

自分のスペック
社会人、一般人。
絵を描いた経験はほぼ無し。でもささっと描ける人が羨ましかった。
カメラが好き。絵も見るのは好きだった。
アニメも好きだし漫画も好き。
仕事で子どもの相手をする上で必要だと考えたので習得しようと決意。
そこからデッサンを始めました。ちなみに今年でお絵かき6年生です。


・そもそもデッサンって何なん?


デッサン(dessin)という言葉は、フランス語で「線を引く」という意味です。一般的にデッサンは、鉛筆や木炭などの描画材を使用し、モチーフの形をモノトーンでとらえて描くことを言います。
クロッキーに関しては日本では時間を決めて描く早描き的な意味がありますが、ここでは割愛。

画材について

一般人である自分が画材屋に行くと、まずその物の多さに圧倒されます。
そして思う訳です。
…何を買えばええんや、と。

そんな訳で自分が買い求めた道具、必要とする道具などを書いていきます。

鉛筆


先ずこれが無ければ始まりません。
デッサンにおいては、木炭なども使用しますがここでは鉛筆デッサンに限定して記述します。

鉛筆は色々とありますが、画材屋で主に自分が買い求める鉛筆は2種類です。

ハイユニとステッドラーの2種類になります。
これ以外でも描けるのは描けますが、画材屋で多く売っているのがこの2種なのでこれを選択しており、また用途に分けて使う鉛筆を分けています。

・ハイユニ
三菱鉛筆の鉛筆なのですが、普段使っている鉛筆よりも値段が高く、滑らかな書き味が特徴。
黒鉛の比率が詰まっていることからこの描き味だそうです。
折れにくいのも特徴の一つ。

・ステッドラー
主には製図用の鉛筆ですが、細かい描写に向いており、自分はおおざっぱな所はハイユニ、それ以外の
細かい部分に関してはこちらのステッドラーを用いています。
しなやかな線、細かい線、細かな所の処理などに向いています。

・デッサン用の鉛筆の種類について
デッサン用の鉛筆は固い物がH~10Hまで、真ん中のF、そして柔らかいB~10Bまでが存在します。
Hは硬いが薄い、Bは柔らかいが濃いです。
最初揃えるならセットになっている物を買うのも一つの手ではありますが、大体3Hから5Bまで揃えとくと大体の事には対応できます。
鉛筆の使い分けに関しては描いている内に大体分かって来るかと思います。

ちなみに自分、最初は濃い奴ばっかり使ってゴリゴリとやってました。


鉛筆デッサン用の画用紙が売っており、これを用いる必要があります。
デッサンでは描いたり消したりを繰り返す作業で、これをコピー用紙や普通の紙を使うと…破れます。
自分も最初は紙の違いが全く分かりませんでした。
デッサンに使う画用紙は種類が半端じゃないくらいあり、ちなみに表裏があります。
(これも知らなかった)

また、紙の表面の粗さによって描き味が異なってくるのも特徴で、細かい描写には細目、普通のが中目、ざっくりと描きたい場合は粗目と呼ばれる画用紙がお薦めです。

・クロッキー帳
100均の安物で構わないです。
描く前に対象を描いて下書きをする為に。
これからどういう風に描きたいか、着目点、気付きなど全てこのクロッキー帳にメモをしていき、都度見返すのに使用します。
この見返しを行ってから自分は画力が格段に上がりました。

カルトン/パネル


木製のパネル。紙をクリップで付けて下敷きにします。ちなみに黒鉛でめっちゃ汚れます。

消しゴム


デッサンをする前は消しゴムは「消す」物だと思っていましたが、「描く」為のものでもあります。
トーンを明るくする、影の描写、細かい濃淡など色々な場面で重宝します。
基本は練りゴムを使用し、強いハイライト、ガラス面などを描く時はMONOの消しゴムなどを使用する他、ペン型の消しゴムで細かな部分を消したりもします。

ティッシュ/綿棒


何に使うねん…と思いますが、描いた部分の調子を整えるのに使う他、グラデーションを作るのに使います。
ちなみに木炭デッサンではガーゼを使用します。その他にも擦筆(さっぴつ)と言い、こする事で描く道具もあります。
恥ずかしながらこんな道具を自分は全く知りませんでした。
そんなド素人でもここまで描けるのですから、きっと貴方もできます。

木の棒/デスケル/はかり棒


デッサンは描く為の対象をしっかりと構図に収め、見たままをしっかりと描いていかねばなりません。
これらの道具で比率、距離、向きなど確認しながらしっかりと枠の中に収めて行きます。
後述しますが、椅子はずらさないように…。

イーゼル/画板

これに画用紙を載せ、ひたすら描いていきます。
イーゼルは最初こそ慣れないですが、使い慣れると平面で描くのに違和感を覚えます(笑)

ペン軸


意外と色んなサイトを見ても書いていなかったのですが、鉛筆代もバカになりません。
ペン軸があれば長いストロークなども描く事が出来るので、非常に使い勝手が良いです。
そんなに値段もしません。

<デッサンをすると得られる物>


デッサンの対象となる物は静物画・人物画・石膏などです。
基本的にありのままを描く訳ですが、静物画は質感などもしっかり書き込まねばならない事、人物画はその人の構造、また正確な形を描かねばならない事、石膏画は正確なプロポーションを描く練習になる…などがあります。
自分は静物画が一番描いてて楽しいです。(貝とか鳥の剥製が描いていて楽しい)

描くという行為を当たり前にしていく


例えば10時間と言う時間をデッサンで与えられたとします。
初心者の頃は10時間もあったら時間が余ってしまうんじゃないか、と思ってしまいます。
しかし、デッサンを続けるうち、描く力が身につき、また洞察力が身につきます。
描くという行為が自分にとって身について来る訳なのですが、そうなるとどうなるか。
時間が足らなくなります(笑)
それはある意味では対象をよく見ているからともいえます。描くという能力は描くという事でしか身に付きません。

物事を客観的に見る事が出来る


観察力が身につきます。これは色んな所で言及されていますが、描いて終えてみるとあれ?と言う所が沢山出てきます。これに関してはカメラ撮影なども同様かと。イラストを描く上でもこの能力はいります。(デッサンはイラストに不要か?という議論はここから起こって来るものだとは思いますが…)
ちなみにこれ、持論ですが、絵が上手い人はカメラも上手いです。
また、表現力も広げる事が出来ます。

<実践してみて色々と…>


以下、実践してみて自分が色々と感じた事など。

テキストに載っている基本モチーフの難易度の差に気付く。


市販で売られている、これを描いてみよう!と言うような本。
色んな本がありますが、描き慣れて来て気付いた事があります。

…めっちゃ難易度に差があるやん?と。
特にペットボトル、ナイロンの類で作られた物と陶器で作られた物の描き分けなどは恐ろしいほど難しいです。

基本モチーフの大切さ


基本モチーフである丸だったり四角いもの、長方形の物…最初はこんなん描いてて何が楽しいねん、と思ってました。
だってそもそもそれを描いた所で描きたい物を描ける訳でもないし、一気に綺麗な絵を描きたい!と思っていました。
で、結論から。

基本モチーフでありとあらゆるものは補完出来る。
基本が備わっていれば大概の物は描ける。

要は置き換えが出来るので、これでかなり色んな物を描く事に抵抗感がなくなりました。

筆圧


最初はゴリゴリにきつかった。
だけれど慣れてくると色んな筆圧を使いこなせるように。
使いこなせると鉛筆の使い勝手の違いにも気付けるようになりました。

椅子


自分が座っている椅子を動かしてしまうと、基本的に全てがずれます。
なので最初座った位置からずれてはいけません。
綺麗な絵を描けるようになりたいならこの辺は徹底的に。

最初の測っている時の作業が…


デッサンにおいて大事なのは位置関係を最初に測る事なのですが、これがともかく嫌だった。
これやって何になるん?こんな作業30分も40分も続けてらんねーよ!と投げ出したくなり…
でも分かります。今ではこの作業が一番大切だという事が。結局ここをおろそかにすると全てずれてくるんです。
家で言う土台部分ですね。

イラストにはいらないと言うけれど…


よく意見として読む事として。
イラストにデッサンはいらない。イラストをやりたければイラストのみをやるべきだ。
まあ、描く事は確かに出来るんですが。
自分の意見として。

絵を描く事ってとりあえず描いてみる中で色々上手くいかない事の連続だと思ってます。
イラストもそうで、描いて上手くいかなければ調べますよね。多分それの連続なのではないかと。
デッサンは物を見る練習なので、練習がてら色々描いてみる、それ自体を楽しむ、ってのはダメなんでしょうか。

自分はどちらも楽しみたい人なので、わざわざ分ける事、切って捨てる事に対して凄く抵抗があります。デッサンも描いて上手くなりたければ情報を調べ倒して描いての繰り返しなので、プロセスとしては同じなのかな、と。

デッサンは能力が伸びるのに時間がかかる。


芸術系分野全般に言える事かもしれませんが…
本当に…えぐいぐらい伸びるまでに時間かかります。
自分も6年やってまだこれかよ!って思う事多いです(笑)
のんびりと、でもやり続けるってのが大切なのかもしれません。

楽しむ事が大切 


始めたきっかけは「上手くなりたいから」でしたが、ある程度の線を超えると色々な物を描く事の楽しさに目覚めました。自分に時間が無くて色々と出来ない事もありはしますが、それでも出来る範囲の事を楽しんでいます。
今後も色々とテーマを設けて描いてみたいです。

初心者の人向けのnoteになっているかは分かりませんが、自分の思ってみた事を描いてみました。

最後になりますが、絵の描き方を勉強する方法としては色んな道筋があります。
Youtube、ネットなど色々な物もありますが、実際に一番手っ取り早いのはデッサンや絵を描いている教室に行ってみるのも一つの手だとおもいます。
芸術に今まで触れた事がなく、何からやっていいか分からない、と言う人の為に、画材屋に行くとある程度教えてくれる所もあります。

ただ、こればかりは人によって合う合わないもありますから、各々の一番合った方法でやるのがいいでしょう。

それでは、楽しいお絵かきライフを。
自分も昨日は半分寝ながら描いてました(笑)

(2024.3.28 何かあれば追記します。)

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