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令和阿房列車論番外編(37)〜みどりの窓口混雑問題に物申す。

はじめに

このところ、JR各社の「みどりの窓口」が大変混雑している話題が頻繁に流れています。時期が多客期だからではなく、どの日もどの時間帯も混雑しているようです。
コロナ禍のように利用者が減っているのではなく、さらにインバウンドをはじめとする利用者の増大がさらに拍車をかけています。

JR各社は従来みどりの窓口を指定券や特急券等のきっぷも発券出来る自動券売機を増やしています。一方で、みどりの窓口の人員を他業務に転換させるのかそもそも人員削減を意図しているかは定かではありませんけれども、かつては主要駅で見られたみどりの窓口はかなり減ってきています。

他業界におけるケーススタディー

金融機関の機械化について思うこと

ところで、きっぷの発券作業を人手を介さずに機械化、表現を変えるとセルフサービス化させている点においてはすでに何十年も前から機械化されている銀行をはじめとする金融機関のATM(自動預払機?)に対してはどう思われるのでしょうか?
金融機関でお金を預けたり払い出したりすることもかつては窓口で行われていたものがATMでキャッシュカードを使用することによって行員の人手を介さずに行われることが当たり前になっているのを否定する人はいないでしょう。

これをきっぷの発券作業をみどりの窓口による人手から自動券売機による機械化に移行しようとするJR各社の意図もATMに置き換えてみるとわからなくはないと思うのです。

手数料の問題

さらに金融機関のATMが一般化していくにつれて、今まで窓口での時間帯からはずれる時間帯や土休日について取扱手数料も徴収されることをいまでは当たり前になっています。

さらに今ではATMやネットバンキングで振込みも出来るようになってからは、人手を介する窓口振込みでは決して安いとはいえない振込手数料を徴収されます。
この振込手数料について文句を言う人も今ではそんなにいないと思います。

みどりの窓口における機械化

これは私の個人的な意見であることをお断りしておくとして、今まで述べてきた金融機関のATMによる機械化ならびに各種手数料の徴収をみどりの窓口における発券業務の機械化であるならば、利用する側としても受け入れなければならないのではないか?と思うのです。

ATMのようにネットや自動券売機へ

2024年問題で注目されたバス乗務員の働き方改革ならびに人員不足問題に限らず、これからの日本は人口そのものが減っていきます。
JR各社も例外ではなく限られた人材を有効に配置していかなければならないとすると、きっぷの発券業務の機械化はかなり迫られている問題なのかもしれません。

一部で実現している対話機能を有する自動券売機もありますが、利用する側がそれについていけていない現状を見ると当面の間はコンシェルジュのような案内する従業員を置くことをお願いしたいものです。

相談サービスについては手数料徴収

これについては賛否両論あると思いますが、おおかたのきっぷ購入について自動券売機に移行されることを前提として「みどりの窓口」に対して取扱手数料を徴収する制度を導入することも一考に値すると思うのです。
その前に紙のきっぷを発行する前提となっているきっぷを自動券売機で発券出来る仕組みに変更することが大前提です。

例をあげると、みどりの窓口でよく見かける光景ですが発券担当者に長々と相談しながらきっぷを購入する人も少なくありません。
これが旅行代理店であればサービス料として徴収されている業務であり、無料サービスで行なうことには見直しが必要になると思うのです(この点については予約制も含めて制度を構築する必要があると思います)。

ただ、「大人の休日倶楽部」等を利用する高齢者や障害者等の利用については手数料の免除を考慮しなければならないことは言うまでもありません。

さいごに

様々な変化に対応していかなければならない現在、従来のやり方を踏襲していくのには無理が生じるものです。

はじめのうちは何かと不便なことや不都合なことが生じるものです。けれども金融機関のATMが当たり前になっていったようにみどりの窓口のようなきっぷの発券業務も変化に対応する時期が来ていると思うのです。

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