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「松のや」得朝定値上げ、から見る牛丼チェーンの勝ち筋

とうとう、松のやの「得朝ソーセージエッグ定食(納豆)」が9/14から値上げになってしまうらしいです(涙)。。。

これは残念過ぎる、、、

得朝ソーセージエッグ定食(納豆)+クーポン利用でコロッケで390円

ちなみに、ご飯、味噌汁はおかわり自由です。

さらに、玉子かけごはん定食は250円と、この物価高騰の時代において「安い」って思える数少ないメニューとお店です。

今年も食料品は35,000品目ほどが値上げして行く予定なので仕方ないところですね。「松のや」さんよく頑張ったと思います。

「松のや」を運営しているのはご存知の株式会社松屋フーズですが、

売上高  1063億3100万円
営業利益 2000万円
(2023年3月期)

Wikipediaより

営業利益率0.02%にも満たないギリギリの損益を保っています。僕の朝食のためにありがとうございます(笑)。

ちなみに、2022年7月時点の牛丼チェーン各社の店舗数はこんな感じで、松屋は3番手です。

1位 すき家 1,942
2位 吉野家 1,189
3位 松屋  986
4位 なか卯 461

日本ソフト販売株式会社HPより

確か「東京チカラめし」の最後の新宿西口の店舗が去年の今頃閉店したので、こちらの4つのチェーン店の寡占市場となっています。あっ、なか卯はすき家と同じゼンショーホールディングスですね。なので3社の熱い戦いです!

そうなんです。この4,500店舗くらいの構図は10年間くらいほぼ変わっていないのだ。まさにレッドオーシャン。

そこで常に業界3番手の松屋が目につけたのが、「とんかつ」。「かつや」(アークランドサービス)が独占していた同業態に進出したのでした。

確かに牛丼に比べたら、ほぼかつやのみのブルーオーシャンで、しかも店舗数も300店舗ほどしかないので、店舗同士の距離感も保ちつつ広げることができるといったメリットがあります。

かつやとの同質化戦略も上手くいって今では200店舗を超える出店となっていますので、戦略さえ間違えなければ、ちゃんと成長していけると思います。

何せ、牛丼業界での厳しい価格競争の中を生き残ってきて得たノウハウがたんまりあるのですから。しかも松屋との食材仕入れの連携ができますので勝ち筋は見えています。とくに「松屋のお米」として販売もしていますがご飯が美味しいです。

そういえば、「松のや」って昔は「松乃家」って字を使っていたんですが変わったんですよね。たぶんですが松乃家ができたのは2008年で、その時は「手作りへのこだわり」を前面に出して、お店でほぼ全てを調理していたのですが、おそらく今はセントラルキッチン※に変えたと思います。とにかく提供が1-2分で早いです。

※「セントラルキッチン」とは、工場で野菜や肉を加工し、半分調理された状態で店舗に納品するシステムです。牛丼は全てこの形態です。

まあ、とんかつ普通に揚げたら10分くらいかかりそうですよね。。。きっと、コンセプトを変えた時に店名もひらがなに変えたのかもしれないですね。


ということで、牛丼チェーン店はこれからそう簡単に増えることはないと思います。なので牛丼同士でバチバチと価格競争をしても疲弊してすぐに赤字に転落します。

そこで、この牛丼を好む客層をいかに別の業態に引き込むかがカギとなるかと思います。そこに「とんかつ」という業態が4,500店舗の市場を打ち破れるのか?まだまだ熱い戦いは続きそうです。

値上がり前にもう一回「得朝」食べとこっ!(笑)


今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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